先日入手した qdc SUPERIOR 用に純正のバランスケーブルを購入しました。
まあ世の中のイヤホンの大半はアンバランス接続を前提にチューニングされているはずだから「バランス接続こそ至高」と考えているわけではありませんが、ウォークマン ZX707 はバランス端子とアンバランス端子でかかってる物量(特にコンデンサー周り)が違うから ZX707 の本領を発揮したければバランス端子一択なわけです。SUPERIOR はアンバラでも十分いい音に感じましたが、だからこそバランス接続でどう聞こえるか試してみたかった。
リケーブルというと一万円以上する製品のほうが多くて本体価格で一万円台な SUPERIOR のようなイヤホンだと躊躇するところですが、qdc は SUPERIOR 用の五千円前後のバランスケーブルを自前で出してくれているのが良心的。
純正のバランスケーブルだから本体付属のアンバランスケーブルとはコネクター以外ほとんど同じ。4.4mm の 4 極端子になっている点だけが差分です。コネクター以外の仕様が共通ということは、音質を極端に変化させずにバランス接続の良い点だけを享受できるわけで、付属ケーブルの音質がよほど気に入らないということでなければ安心して手が出せます。
本体付属ケーブルもそうでしたが、皮膜がテカテカでちょっと安っぽく見えるのが不満。もう少しマットな質感にしてほしかったところです。
コネクターは付属ケーブル同様ガンメタに着色されたアルマイト製で、シンプルながら程良い高級感があります。
ただ個人的な好みを言えばストレートよりも L 字プラグの方が使いやすかったなあ。まあ本来の用途はイヤモニだから DAP よりもワイヤレスレシーバーやオーディオインターフェースに接続することを前提にしているのでしょうが。
早速 ZX707 で聴いてみましたが…何これ!アンバラ接続と全然違う。
基本的な音の傾向は変わらないんだけど、各音の分離が良くなって定位が整理され、見通しがスッキリして聞こえるようになりました。あとアンプ的にも余裕があるのか、ボリュームを上げていっても音が歪みにくい。特に高域の歪みが改善されて高音が柔らかくなり、全体的に聴きやすさが向上。
これ、バランスとアンバラの接続の差というよりも ZX707 のバランス端子とアンバランス端子の音質の差による影響の方が大きいように思います。言われてみれば、ZX707 を買ってから同じイヤホンと同系統のケーブルでバランス/アンバラを直接比較したことがありませんでした。Acoustune HS1300SS をリケーブルした際も別メーカーのものに換えたから接続状態の比較にはなっていなかったし。
いずれにせよ元々素性の良いイヤホンだと思っていた qdc SUPERIOR が ZX707 とのバランス接続によってようやく本領を発揮できた印象。全体のバランスが整って聴きやすくなり、さらに私の好みに近づきました。やっぱり ZX707 はバランス接続で使ってナンボだなー。しばらくはこの組み合わせメインで音楽を聴いていこうと思います。
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