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フィルムカメラ PENTAX 17 正式発表

2024年のいま誕生したフィルムカメラの新製品「PENTAX 17」 – デジカメ Watch
【実機速報】フィルムカメラ新モデル「PENTAX 17」のデザインに詰め込まれたコダワリとは – デジカメ Watch

ペンタックスが開発を予告していたハーフサイズフィルムカメラが「PENTAX 17」として正式発表されました。「17」というのは 35mm フィルムのハーフサイズ(17mm)に由来するようですね。
一見してペンタックスらしいと感じるデザイン。この感覚がどこから来るのかと思ったら、両肩を斜めに切り落としたデザインがかつて存在した同社のレンズ交換式カメラ「Q10」を彷彿とさせるあたりかもしれません。

軍艦部に巻き上げレバーや各種ダイヤルが密集したメカメカしさ、全体的にレトロさが漂っていながらも単なる懐古趣味に見えないデザインは個人的には好ましい。光学ファインダー上部に「FILM CAMERA」と刻印されているあたりがカメラといえばデジタルが当たり前になってしまった時代の流れを感じさせます。

レンズは 25mm F3.5 だけどハーフサイズなので 35mm 判換算すると 37mm 相当。そういえばハーフサイズって記録面の大きさ的にはほぼ APS-C なんでしたね。APS-C の縦構図専用単焦点コンデジ、と考えるとなかなかユニークな位置づけに見えます。

このカメラがペンタックスが撤退戦を戦うためのプロジェクトであることについては私も異論ありません。デジタルカメラに対して新たな研究開発がほとんどできない中、持ちネタを絞り出した企画でどう事業を延命させるか、がこのプロジェクトに課せられたミッションだろうと推測しています。少なくとも日本では一定の支持を得るだろうし、中国市場でそれなりにヒットしそうな気もします。スマホ写真が当たり前の時代に若い人にどうやってカメラを買ってもらうかという点では LUMIX S9 に近い市場を狙っていると言えますが、この PENTAX 17 も海外ではどうか分からないけど日本ではなんだかんだでカメラ好きが買うカメラになるんだろうなあ。

仮にこれが売れたとして、その次の展開としてはカラーバリエーションとレンズの焦点距離変えバージョンくらいは予想できるけど、その先はどこまで考えられているんでしょうね。案外、ガワを変えてリコーブランドとして「GR ANALOGUE」バージョンが出てきたりして。

私自身はほぼデジタルからカメラを始めた人なのでフィルムカメラにはあまり思い入れがなかったのですが、先日観た映画を通して「フルマニュアル撮影とか巻き上げレバーとかの所作、なんかいいなあ」という気持ちが湧いてきてしまったところだったりします。このカメラ、一度で良いから触ってみたい。

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