そういえば先日発売された VAIO のモバイルディスプレイ「VAIO Vision+ 14」の実物をまだ見ていませんでした。先日有楽町ビックに行ったときに展示機を見かけたので触ってみました。
VAIO / VAIO Vision+ 14 VJ5VP141C11
VAIO ストア(ソニーストアではなく)の直販限定ということで展示店舗も限られるんですよね。しかも PC 売場ではなくディスプレイ売場に展示されていました。
VAIO Vision+ 14 は 14inch のモバイルディスプレイです。解像度が 16:9 FHD(1,920×1,080)ではなく 16:10 WUXGA(1,920×1,200)なのが作業用ディスプレイとしては使いやすそう。VAIO の本体ディスプレイも早く 16:10 を標準にしてくれませんかね。
正面にはロゴも何もなく、展示装飾がなければ VAIO の製品とは気づけません。隣に並んでいる JAPANNEXT あたりの製品と正直見分けがつきにくい。
ですが、側面に回ってみると驚きます。
めちゃくちゃ薄い。そして持ってみるとそれ以上に驚くのが軽さ。325g という数字以上に軽く感じ、まるで製品ではなくモックアップを触っているかのよう。
背面パネルは立体成型カーボン製とのことで、まさに VAIO Z の首上だけを切り出したようなモバイルディスプレイと言えます。VAIO Z も初めて手に持ったときは驚いたからなあ。
入出力端子は USB-C×2 のみという割り切り仕様。DP Alternative Mode のディスプレイ入力が 2 系統あるわけではなく、片方は USB PD アダプターから電力を受けてもう一方の USB-C からパススルーで PC にも給電するためのものです。またこのディスプレイ自体がバスパワー駆動に対応し PC からの給電のみで動作させることも可能。バッテリー内蔵ではありませんが、PC との組み合わせに限定するならばこれくらいシンプルで良い。
VAIO ロゴは背面に。操作系は向かって右端にある輝度調整ボタンのみというのも割り切り。
バックパネルはカーボン製ながらダークブラウン系の塗装がされていてカーボン繊維は見えなくなっています(そのうちカーボン目が見える特別仕様が限定で出てきたりして)。ただこの塗装、VAIO(PC)のブラック系の塗装と同様に手の脂が残りやすそうなのがちょっと気になりました。展示機がそれなりに指紋ベトベトだったので…。
スタンドはおそらくアルミ製。形状的にしっかりしていそうに見えたからヒンジも固そうな印象がありましたが、比較的軽い力で角度調整できました。
付属のカバースタンド。折り紙のように組み立てることで縦画面として使ったり、ノート PC の画面の上に二階建てデュアルディスプレイとして設置したりできる設置自由度を与えてくれるスタンドです。その発想は面白いのですが…このカバースタンド自体がディスプレイ本体よりも重い 440g というのが最大の難点。
私は自宅やオフィスでは確かにノート PC と外付けディスプレイの画面を縦に重ねて使っているからその便利さは解るのですが、喫茶店や新幹線などの外出先で周囲から丸見えな状況で二階建てで使うかというと、ねえ。仮に私が VAIO Vision+ 14 を買うとしたらこのカバースタンドは持ち歩かずに、軽さを犠牲にしないカバーを別途探すと思います。
それにしても 325g の軽さは驚異的ですね。今まで何度となくモバイルディスプレイを買おうかと考えつつ、ノート PC に加えて 500g 以上もあるウエイトを持ち運ぶのか…というのがネックになって買えずにいたんですよね。これが以前モバイルディスプレイの購入を検討していた頃に存在していたら間違いなく買っていたと思います。ただ品質を問わなければ 1~2 万円でモバイルディスプレイが買えてしまう今、¥54,800 という価格は軽さの代償としても厳しい、というのは正直なところ。
私としてはこの手のソリューションに冠しては UVC を使った iPad のセカンドディスプレイ化がもう決定版という感じなんですよね。リモートワークやシェアオフィスの一般化で出先にモニターがあることも増えたからディスプレイ専用機を買うほどではなくなったけど、たまに必要になる程度なら iPad にモバイルディスプレイに兼ねさせるのがちょうど良い。四年くらい前に VAIO Vision+ 14 がこのスペックで出ていたら多少高くても買っていたでしょうけどね。
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