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北陸名物「白えびビーバー」ほか食べ比べ

ちょっと時間が経ってしまいましたが、お盆に北陸に帰省した際に自分へのお土産として「ビーバー」シリーズを初めて買って帰りました。

ビーバー | hokka/ホッカ 北陸製菓株式会社

アメリカのプロバスケットボール NBA のスター選手となった八村塁(富山出身)の好物として有名になった「白えびビーバー」。私は富山出身ながら彼が言及するまで存在を知りませんでした。とはいえ帰省時には鱒寿司など買ってくるものは大抵決まっているから今まで買うことはなかったのですが、今年はちょうど帰省のタイミングがパリオリンピックと被っていたこともあり、八村選手のオリンピック出場を記念して(怪我で途中離脱という残念な結果でしたが…)買ってみました。

ちなみに金沢駅では白えびビーバー以上にのどぐろビーバーとふぐビーバーが激推し。どうせならば食べ比べてみようと思って全種類買ってきました(笑
去年書いた「萩の月」類似品食べ比べエントリーが地味に根強いアクセスがあるようなので、こういう話題は需要あるかと思い。

■ビーバー

まずは基本となる「ビーバー」。てっきり白えびビーバーが定番でその他がバリエーションだと思っていたら、プレーンな「ビーバー」が存在したとは知りませんでした。しかも八村塁が好きな富山名物だと思っていたのに作っていたのは石川県の会社だったという(富山でも買えます)。
ちなみに「ビーバー」という商品名は 1970 年の大阪万博で展示されていたビーバー人形の歯に、このお菓子を二つ並べた形が似ていたからという北陸とは何の関係もない由来らしい(笑。

中身はこんな見た目。他のバリエーションでも多少の色味の違いはあれどほぼ同じで、混ぜると見分けがつきません。
味はごく普通の揚げあられ…ですが、生地に昆布が混ざっているからうまみ成分を感じて一度食べ始めると止まらなくなるやつ。とはいえ、北陸土産として買って帰るにはプレーンなビーバーは普通すぎるか。

■白えびビーバー

そしてこれがその白えびビーバー。富山県産の白えび使用。
カルビーのかっぱえびせん的な味を想像していたけど実際は全然違う。白えびを使ってるから普通のえびせんほど海老の味は濃くなく、代わりに白えびの風味が日高昆布の旨味を引き出してじわじわ染み渡るうまさ。この組み合わせ、富山湾を感じます。

何を隠そう富山県は昆布消費量日本一。百万人しかいない人口で消費量日本一ってすごくないですか?「こんぶ県」を名乗っても良いくらい何にでも昆布を使います。生の白えびを昆布〆にする文化があるからこそ、この白えびと昆布の絶妙な組み合わせが生まれたんでしょう。カルビーとは全く別物だけど、これもこれでやめられない止まらない味。

■カニビーバー

カニビーバーが謳っているのは「かに味」ではなく「かにみそ味」。袋を開けた途端にかに味噌の香りが漂ってきます。カニは脚よりも味噌が本体と思っている私としてはこれは嬉しい。

開封した瞬間の濃厚なかに味噌の香りとは対照的に、味はあくまでほんのりかに/かに味噌風味。私としてはもうちょっと濃い味でもいいくらいだけど、これもおいしい。同じ甲殻類でも白えびビーバーとはまた方向性の違うおいしさ。

■ふぐビーバー

ふぐビーバーは「ふぐ刺し味」とのこと。ふぐって近海でも普通に釣れるくらい一般的な魚だけど、小さいから釣っても味噌汁のダシにするくらいで刺身で食べることはなかったなあ。だからふぐ刺しって北陸というより下関か大阪のイメージがあります。でも能登産のふぐはみんな刺身で食べるんだろうか。

味は魚っぽい風味をほんのり感じつつ、ポン酢とすだちらしき酸味にピリッとくるもみじおろしの刺激…おお、確かにこれはふぐ刺し味だ。先述の三種類に比べるとハッキリとキャラが立った味で面白い。期間限定商品ながら金沢駅でガンガンに推されてたのは、やっぱり能登支援の意味もあったんでしょうか。

■のどぐろビーバー

石川といえば…という感じで当然のように存在するのどぐろビーバー(期間限定商品)。
白えびビーバーと同様に、のどぐろエキスと日高昆布の相乗効果で旨味が倍増。のどぐろの塩焼きをイメージした味なのか、すだちがちょっと香ってくるのも良い。やっぱり昆布入り揚げあられと魚介の相性は抜群ですね。よく考えたら原料的には米(もち米)と昆布と魚介なんだから、北陸民の口に合わないわけがない。

のどぐろビーバーが存在できるなら、富山人としてはますビーバーとかぶりビーバーとかの登場にも期待したくなります。

■あおさ塩ビーバー

ポテチだってのりしおがおいしいんだから、ビーバーにあおさ塩をかけておいしくならないわけがない。これは見かけた瞬間からかなり期待してました(のりしおポテチ好き勢)。
実はこれだけ他のビーバーとは明確に見た目が違って、中身はガッツリあおさ色。

味のほうは完全に期待通りですよ。潮の香りを感じる。
これはおやつに食べるというよりはビールが欲しくなりますね。

■カレービーバー

最後はカレービーバー。もちろん金沢カレーイメージですね。
これも袋を開けた瞬間に金沢カレーらしいコクのある香りが広がります。

味はあくまでカレー「風味」というレベルで個人的にはもっとガッツリカレー味でも良いくらいですが、これはこれでアリ。あおさ塩ビーバーと交互にビールのお供にしたい感覚。

というわけで、現時点で普通に入手可能なビーバー七種を食べ比べてみました。間食にして良し酒のつまみにして良し、これは今度から帰省したらちょっと買って帰ることにしよう。

――と思ったのですが、このエントリーを書くために改めて調べていたら全種類ではないながらもヨドバシドットコムで販売されていることに気づいてしまいました。なんだ、わざわざ帰省して買う必要なかったんじゃん…。この味が恋しくなったらいつでも買える(もっと言えば東京駅近くの石川アンテナショップでも買える)ことは分かったけど、基本的には帰省したときの楽しみにしておくことにします。

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