Netflix で先日配信開始された『新幹線大爆破』を視聴しました。
1975 年に高倉健・宇津井健主演で製作された映画のリブート作品です。私はオリジナル版は生まれる前の作品だから観たことがなく、先に Netflix でオリジナルを観てからリブート版を視聴。
リブート版はオリジナルの設定を活かした完全なる別作品かと思っていたのですが、実際は「1975 年に新幹線大爆破(未遂)事件があった世界の 50 年後の話」でした。
新青森から東京へ向けて発車した東北新幹線はやぶさに「走行速度が時速 100km を下回ったら爆発する」爆弾が仕掛けられたという犯行連絡が JR 東日本の新幹線総合指令所に入る。爆弾解除の代償としての要求は日本円にして 1,000 億円。新幹線の速度を維持しながら事故を防ぎ、一方では JR・警察・政府の利害関係が絡まりながらも事件解決を目指す難解なゲーム。さまざまな乗客の思惑が交錯する新幹線の車内は事件の公表とともに大混乱に陥る…というパニック映画。
ちなみに「一定速度を下回ったら爆発」という設定(1975 年版では時速 80km が下限だった)はキアヌ・リーブスの『スピード』の元ネタになっています。それくらい後の映画に影響を与えた作品でもあります。
まず結論から言うと、めちゃくちゃ面白かったです。樋口真嗣監督が手がけただけあって『シン・ゴジラ』のようにパニック映画でありながら現場の人間と官僚の両方が活躍する群像劇でもある。『シン・ゴジラ』が好きな人であればこの映画も気に入るのではないでしょうか。予告編にもあるように対向するはやぶさ同士が軽く接触しながらもギリギリのところで正面衝突を避けるシーンがあったり、救助のために試験列車 ALFA-X が登場したり、鉄道周りの演出と映像がとにかくアツい。特に鉄道好きでもない私から見ても興奮するシーンが多々ありました。
これの直前に 1975 年版を観たのですが、あちらは新幹線が写るシーンが期待していたよりも少なく、どちらかというと警察と犯人グループの駆け引きに割く時間が多くて「もっと新幹線見せてよ」というフラストレーションを感じました。犯人役の主演が高倉健だからか、犯行に至った経緯の描写が多くて少しダレてしまった印象。それに比べるとこの 2025 年版は新幹線と司令所のシーンが中心で、ここを軸に面白い映画を作るぞ!という気合いが伝わってきました。まあ 1975 年版は当時の撮影技術や環境(国鉄の協力は得られなかったらしい)から新幹線シーンでできることが限られていた、という事情はあったのでしょうが。
個人的には、2025 年版は犯人像や犯行に至る描写が安っぽいと感じました。でも「パニックになった新幹線で何が起こるか」「この状況をどう切り抜け、新幹線が最後にどうなるのか」「司令所で起きるもろもろがどう展開するのか」がこの映画のキモであり、誰が犯人でなぜこの事件を起こしたのかは映画にとってはあまり大事ではない。描くべき部分を緊迫感たっぷりに描いてくれただけで大満足です。
配信でも十分楽しかったけど、こういうのこそ映画館でかけてくれませんかね。
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