先日横浜ガンダムを見に行った際に入場特典としてガンプラが配布されていました。
1/200 RX-78F00 ガンダム
1/200 スケールの横浜ガンダムです。
プラモデルとしてはこの他に 1/100 と 1/144 が横浜の会場およびプレミアムバンダイで発売されていますが、キット的には MG や RG ではなくちょっと物足りなさそうだったので私はスルーしていました。でも現地で実物を見たらちょっと欲しくなったけど物販の大行列を見て萎えてしまったのですが、本物を見に行った記念という意味ではこの 1/200 はちょうど良いお土産と言えます。
パッケージに入っていたのは 4 色成型のランナーが 1 枚のみ。HG よりもさらにシンプルな構成のランナーで、もはや説明書を見なくても組み立てられるレベル。
しかし驚くべきはその成型の細かさ。1/200 スケールにも関わらず 1/144 RG に勝るとも劣らないディテールが施されています。
これはちょっと組み立てないで愛でるのがこのキットの正しい楽しみ方なのでは、という気さえしてきます。
脚もこの情報量。
色分けは最低限だし脚は膝関節が曲がらない仕様ですが、写真で見る限り 1/200 スケールにはちょっと思えない細かさです。入場者特典として配布する記念品としては頑張りすぎでは?とこちらが心配になってきます。
ニッパー不要で手でもげるタッチゲート、襟口と胸部ダクト等を一体化した大胆なパーツ構成などはエントリーグレードの作りが応用されています。小さいお子さんや普段はガンプラに興味がないけど歩くガンダムを見に来た人など、今までガンプラに接してこなかった層に対してお手軽に高精細なガンプラが作れてしまうことを認知させる撒き餌としてよくできていると思います。
サクッと組んでみました。ニッパーとデザインナイフでゲート処理しても 20 分かからなかったので、手でもいでパチパチ組んでいくだけならほんの 10 分程度で仕上がるんじゃないでしょうか。
いつもなら部分塗装やスミ入れをするところ、もともと横浜ガンダム自体がディテール過剰気味なのに加えて 1/200 スケールだとどうしてもスジ彫りが太く、ここにスミ入れするとひび割れてるようにしか見えなさそうだったので、今回は完全素組み。エントリーグレード相当ならばこういう割り切った楽しみ方が正解だと思います。
ガンダムの後ろにあるのは横浜の GUNDAM-DOCK を模したもの。確かに GUNDAM-DOCK も三色にライトアップされていましたが、プラスチックの成型色でトリコロールカラーだとベビーサークル(乳幼児用の安全柵)にしか見えません(笑
可動は肩と股関節、首、それに足首(接地角度を微調整できる程度)しかないのでポージングはほぼ素立ちに限定されます。横浜の動くガンダムのプラモがほぼ動かないガンダムというのは皮肉に感じますが、その代償としてこの超絶ディテールが誰でも組み立てられる超簡単ランナーで具現化されているのは確かに来場者向けの記念品としては正しい姿だと思います。
シール等が付属しないのでツインアイ周りは赤い成型色一色。これくらいは部分塗装してやったほうが良かったか。
でもなんかエントリーグレード相当のものに細かく手を入れるのは邪道という気がするんですよね…。
部分塗装しないと間抜けに見えるかと思ったけど、スケールが小さいせいかそんなに違和感ないんですよね。やっぱりこのままでいいか。
背面は腰のあたりに大きな凹みがあるのが、実物では G-CARRER との接合部ということなのでしょう。そういう意味ではコイツは RX-78-2 ガンダムのスケールモデルではなく RX-78F00 のスケールモデルだということです。架空の兵器を実寸大で建造したもののスケールモデルという回りくどい概念。
同じ技術に基づいて作られたエントリーグレード・ガンダムと並べてみました。簡単に作れるガンダムという共通項がありながら、かたやディテールみっちりな代わりにほぼ動かず、もう一方はいかにもファーストガンダムらしいシンプルな外観と驚くほどの可動、なかなかに好対照。2020 年は初代ガンダムの様々なデザインバリエーションが生まれましたが、このエントリーグレードが最も王道なデザインで気に入っていたりします。
RX-78F00 ガンダムはデザインアレンジがいろいろと好みじゃないんですが、実物が動いている姿を見るとやっぱり格好いいんですよね。次回見に行く機会があったら、物販がもし混んでいなかったら 1/100 くらい買ってこようかなあ。
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