ザ・クロマニヨンズのニューアルバムを購入しました。
『劇映画 孤独のグルメ』の主題歌『空腹と俺』が収録されたフルアルバムです。リリースをずっと待っていたんですがなかなか出てこないうちに忘れてしまい、10月末に発売されていたことを先日の松重さんのラジオで知って慌てて購入。クロマニヨンズの音源はサブスクやデジタル販売には流通しないので、久しぶりにCDで入手しました。
普段あまりロックを聴かない私としては、甲本ヒロト・真島昌利バンドのCDを買ったのはザ・ハイロウズ時代以来。タイアップやラジオ等で耳にすることはあってもアルバムをじっくり聴き込むのは久しぶりです。
そんな私だからクロマニヨンズの楽曲についてはあまり語れることがないのですが、のっけの#1『キャブレターにひとしずく』からいつもの甲本ヒロトらしさ全開で気持ちが良い。スピード感あるシンプルなバンドサウンドにブルースハープ、パワフルなボーカルと煽ってくるようなコーラス。聴き手としても細けえことはいいんだよ!とストレートに音楽を受け止めるだけです。
個人的にとても気に入ったのはみんなで声出して盛り上がれそうな#5『どんちゃんの歌』と疾走感とロックの王道なコーラスが気持ち良い#7『ロックンロールエレキギター』。どちらもライヴやフェスで聴いたらメチャクチャ楽しいに違いない。
そして待望の#9『空腹と俺』。ずっとラジオのエアチェック音質で聴いてたからようやくCD音質で味わえるわけです。
冒頭の「腹減った!オイオイオイ!」が流れた瞬間に、私の脳内には映画のPVで使われた三浦半島・黒崎の鼻(劇中の孤島「南風島」のロケ地)や映画のタイトルバックである奈留島の光景が思い浮かぶ。
井之頭五郎の空腹のスイッチが入る瞬間と同じ「腹減った」というフレーズが何度も繰り返されるこの曲。モチーフは井之頭五郎であると同時に、若き日の甲本ヒロトと松重豊が下北沢のラーメン屋「珉亭」で互いに「腹減ったな」と言いながら一緒にバイトをしてまかないを食い、バイトが終わったらそのまま下北沢で飲み歩いてバイト代を使い切った日々のことを歌った曲でもあります。それに思いを馳せながら歌詞を聴くと、二人の向こう見ずながらも諦めなかった青春の日々が想像されてちょっと泣きそうになる。第一印象ではちょっとバカっぽいんだけど聴けば聴くほど詩が沁みてきて心に深く刺さる、ブルーハーツとしてのデビュー曲『リンダ リンダ』の頃から変わらない甲本ヒロトらしさがこの曲にも溢れていると感じます。
ラストの#12『ひどい目にあいながら下北沢』もまたヒロトの青春時代について歌った曲。まるで『空腹と俺』と対になるような曲だと思ったら、ナタリーのインタビューに答えがありました。特に今回作曲したわけではなく昔からあったけどやっていなかった曲が『空腹と俺』を作ったことで改めて世に出したくなったという経緯のようですね。

ちなみに#3『チャンバラ』と#11『神様シクヨロ』は超珍しいことにマーシー(真島昌利)がボーカル!と思ったら、これも↑のインタビューにあったとおりマーシー本人の申し出で歌うことになったとのこと。ヒロトに劣らず個性的な歌声でありながらもこれまたクロマニヨンズらしい音になっているのが面白い。
あと、アルバムを通して聴いてみて感じたのは、バンドとしてのあり方とか音楽性は全然違うんだけどどこか孤独のグルメ原作者の久住さん率いるスクリーントーンズと通じるところがある。『劇映画 孤独のグルメ』の主題歌として全く違和感なくハマっていた理由はこんなところにあったか…と思いました。
いやーいいアルバムです。六十歳を超えてこんなパッション溢れる音楽がやれるとは。
しばらくヘビロテで聴き込もうと思います。




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