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F1 スペイン GP 2008

スペインGP決勝:ライコネンが今季2勝目!フェラーリが1-2フィニッシュ (GPUpdate.net)

ヨーロッパラウンドの初戦、アロンソの故郷オビエド・ブルー一色に染まったバルセロナはフェラーリが完璧な 1-2 勝利。これにハミルトン、クビサが続き、今シーズンの勢力図を忠実になぞったリザルトとなりました。

予選は地元で気を吐くアロンソが軽タンアタックでフェラーリの 2 台に割って入りフロントロウ獲得。決勝ではエンジンが息絶えてリタイアこそしましたが、やっぱりアグレッシブな今年のアロンソはいいですね。デビュー以来では今年のがんばってるアロンソが一番好きかも(いや今までもがんばってたんだとは思いますが、奮闘ぶりが伝わってくる今年は特に良い)。
フェラーリはバーレーンに続いての 1-2 となりましたが、むしろこの結果が今年のフェラーリの実力値ではないでしょうか。シーズン前の感触ではフェラーリが頭一つ飛び抜けていたので、むしろ開幕戦でのつまずきが例外だったというか。セナ・プロ時代のマクラーレンやミハエル全盛期のフェラーリでさえ年に 1 度以上は結果が出せなかったレースがあったくらいなので、今年はたまたまこれが緒戦に来てしまっただけだとも言えます(まあ、今後同様のレースがないとは言えませんが)。それくらい、アロンソが予選 2 番手に食い込んだこと意外にはほぼ誤算のなかったグランプリでした。チェッカー後にクリス・ダイアー(ライコネンの担当エンジニア)も無線で言っていましたが、こういう抜けないコースで確実にポールを獲り、またスタートを決められる今年のフェラーリはやはり強い。


マクラーレンに関しては、スタートでクビサを交わした以外には特に可もなく不可もないレースで順当に 3 位。コヴァライネンはマシンの前半分あまりがタイヤバリアにめり込むという激しいクラッシュで、一時は最悪の事態すら想像させましたが、なんと目立つような負傷もなく次戦トルコ GP にも出場の見込みとか。フロントノーズの潰れ方からして良くて脚部骨折しててもおかしくない状況でしたが、またしても F1 マシンのモノコックの安全性の高さが証明されたことになりました。しかし昨年のハミルトン、クビサに続き高速コーナーでの大クラッシュが続いてますね(今回はホイールトラブルとのことなので、昨年のハミルトンのケースに近い)。FIA が F1 のスピード削減と安全性向上を掲げるのもちょっと分かる気がします。

BMW もクビサはハミルトンにスタートで行かれた以外には特に問題のないレースで堅実に 4 位。とはいえレースペースではハミルトンとほぼ差がなかったようなので、BMW がマクラーレンに追いついたというのは間違いではないようです。ハイドフェルドも SC 中の給油(これは状況的に致し方なし)によるペナルティさえなければ・・・という状況だったので、もしかしたら当面は BMW のコンストラクターズ 2 位は揺るがないのかもしれません。
中団で今回輝いていたのはホンダのバトン。ノーズ先端につけた「ダンボウィング」を含め複数の空力アップデートで戦闘力の増したマシンで終盤はトップグループと遜色ない走りを見せ、今季初ポイントの 6 位。それ自体は喜ばしいんですが、昨シーズンからずっとテストしてきたこのダンボウィング、レッドブル(とルノーも今戦から)が採用してきた「シャークフィン」(エンジンカウル後端を背びれのように延ばした垂直フィン)同様、近年の F1 で採用された空力付加物の中でも群を抜いてカッコ悪いので、いくら速くてもやめてほしい(´д`)。

ウィリアムズの中嶋一貴は開幕戦以来の入賞(7 位)で 2 ポイントゲット。中盤以降はやや精彩を欠きながらも「中嶋家らしい」粘りの走りを見せてくれました。テストで走り込んでいるからか、今回はデビュー以来初めて予選~決勝を通じてロズベルグを上回ってみせました。現時点でのドライバーズランクは 5 ポイントで 11 位、アロンソに 1 ポイント差・チームメイトのロズベルグには 2 ポイント差という健闘ぶりなので、このまま今シーズンは着実にポイントを重ねていってほしい。

さて、今戦への参戦すら危ぶまれていた SAF1 ですが・・・スポンサーロゴやカラーリングがほとんど外された、まるでウィンターテスト仕様のようなマシンで何とか出走。例によっての最後尾ながら、琢磨は一時はポイント圏が見えそうなポジションで走っていたにも関わらず、2 度目のピット以降はペースを落とし最後尾フィニッシュ。どうやら破損したノーズの替えすらなく、壊れたマシンで走り続けるしかなかったようですが、あまりにも寂しい。それでも出走し、1 台が完走できただけでも今のチームにとっては望みうる最高の結果なのでしょう。報道されている内容(Magma Group とは交渉継続しているが望み薄、ホンダからもほぼ見限られた状態)や CS での今宮さんの話しぶりからすると、もうシーズン中のチーム消滅は決定的なのではないかと思います。1 週間後には何らかの発表があるらしい、という話ですが、どう考えても前向きなものとは思えないんですよね・・・今までチームに関して不利な報道を避けてきた日本のマスコミでも状況を隠しきれなくなったということだと思いますが、せめてあと 1 レースでも多く走ってくれることを期待します。琢磨にはせめて 1 シーズンだけでも違うチーム(もうホンダじゃなくてもいいです)のレギュラーシートを与えてあげたい。

という感じで、混迷する中団グループはともかく、少なくともトップ 3 とボトム 1 のポジションはほぼ確定的となったヨーロッパラウンドの幕開けでした。次は例年より早い開催となるトルコ、今までは比較的フェラーリが(特にマッサが)強いコースでしたが、ここでフェラーリがシーズンの独走を決定的なものとしてしまうのか、注目です。

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