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F1 ブラジル GP 2012

ブラジルGP決勝 バトンが優勝、ヴェッテルが3連覇!! – GPUpdate.net

最終戦までもつれ込んだ 2012 年のドライバーズチャンピオンシップは、2008 年の最終戦を彷彿とさせる雨絡みの荒れたレースが演出してくれました。スタート前から降ったりやんだりのコンディションで、ほとんどのチームが天候に翻弄され、薄氷の上を走るようなレースで手に汗握る展開となりました。

レースの経過は割愛しますが、まずはスタートの蹴り出しが悪かったヴェッテルがブルーノ・セナに絡まれてスタート直後にスピン。チャンピオンの最右翼がほぼ最後尾からの追い上げ、という展開だけで胸が熱くなるものですが、雨が降ったりやんだりでピットインのタイミングがずれたこと、それからセーフティカーの導入などがさらに状況を複雑にして、観戦していても誰が実質的にどのポジションにいるのか分からなくなるほどでした。
個人的にシビれたのはフェラーリ。前戦アメリカ GP でもアロンソを奇数グリッドからスタートさせるためにわざとマッサのギヤボックスを交換してペナルティを受けるなど、もうなりふり構わないチームプレイに驚きましたが、今回も先行していたマッサが追い上げてくるウェバーを抑え込みつつ、後ろからアロンソがスリーワイドになりながら 2 台をごぼう抜きにしていく、という強烈な連携プレイを見せてくれました。チームオーダーが実質解禁されてから 2 年が経ちますが、こういう姿勢こそチャンピオン争いですよね!

最終的にはハミルトンとヒュルケンベルグの接触に助けられた面もありましたが、フェラーリが 2-3 フィニッシュ、ヴェッテルが 6 位入賞で、3 ポイント差でヴェッテルが 3 年連続の戴冠。アロンソは前戦 7 番手スタートからの 3 位、今回も 7 番手スタートからの 2 位という結果は、今シーズン 3 番目に速いにすぎないマシンでの戦いざまとしては素晴らしかったですし、ヴェッテルも最後尾スタートから自力入賞でチャンピオンを決めたという意味ではいい仕事をした。最終的に勝利の女神はヴェッテルに微笑みましたが、個人的には両者に、そして勝ったバトンに拍手を送りたいです。


そしてザウバーでの最終レースとなった小林可夢偉。予選こそ振るわなかったものの、決勝ではスタートの混乱をうまくすり抜けて入賞圏へ。ウェバーとの接触がありながらも可夢偉らしいオーバーテイクで 6 番手までポジションを上げます。うまくいけばドライバーズランキングで僚友ペレスをかわし、コンストラクターズランキングでもメルセデスを逆転できるのでは…!というところまで行きましたが、ピット戦略がイマイチうまくはまらなかったり、最後はこの三年間絡みまくったミハエル・シューマッハーと接触して万事休す。なんとか 9 位 2 ポイントを持ち帰ったものの、ペレスとメルセデスの逆転は叶わず、しかも上位入賞したヒュルケンベルグにもドライバーズランキングで抜かれる、という何とも残念なリザルトでシーズンを終えました。レースの内容は良かったのに戦略ミスと最後の最後で本人もミスをして結果に結びつかない…という、今シーズンの可夢偉をそのまま象徴するようなレースだったのは、悔しいというか言われてみれば納得というか。日本 GP 以降ノーポイントのドライバーがマクラーレン移籍で、これだけ走れるドライバーがシート喪失の危機、というのは納得がいきませんが、結局は結果を残すべきタイミングで結果を残せるドライバーでなければ生き残っていけない世界。まだロータスとフォースインディアのシートに可能性が残っていますが、オフシーズンの間に良いニュースが届くことを期待しましょう。

F1 至上まれに見る混戦となった 2012 年シーズンでしたが、結果的にはオフスロットルブロー禁止後のマシン開発に対する解を終盤で見つけてきたレッドブルがやはり強かった。マクラーレンは速さの一貫性に欠け、フェラーリはアロンソがチームを引っ張っていたものの、終盤戦までマッサが速さを取り戻せなかったことが敗因の一つだと思います。アロンソにミスらしいミスはなく、マシンの性能以上の結果を持ち帰っていたので、マッサの復調(マッサにも御しやすいマシン開発も含む)があと数戦早く、ライバルからポイントを奪っていれば、違う結末が待っていたんじゃないかと思いますが…。

ともあれ、長かったシーズンもようやく終わりました。でも気づけば間もなく 12 月。年明けには 2013 年の新車発表、と考えると、のんびりしてる暇なんてなくすぐに来シーズンが始まってしまうんだなあ…。一部チームではもう来季の先行開発パーツがフリー走行で試されていたりもしますし、2014 年のエンジンレギュレーション改定をふまえて来季は大きなレギュレーション変更がないため、今シーズンの延長線上として来季が始まりそうな流れ。このままだとまた三強の争いになるでしょうが、マクラーレンはドライバーの片割れが変わることもあって、勢力図はまたちょっと変わってきそうな気がします。とはいえ、まずはいったん小休止。各チームの皆さん、ドライバーの皆さん、お疲れさまでした。

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