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L.V. / Still L.V.

L.V. / Still L.V.

最近、新ウォークマンでヘビーローテ中なのはもっぱらレミゼのサントラかこのアルバムです。

6 年前に Gerald Levert が亡くなって以来、私が好きなおっさん系 R&B シンガーの筆頭はこの L.V. になりました。もともと Hip-Hop 系出身で一見コワモテ風なので構えてしまいそうになりますが、なんというか真摯な曲風と優しく暖かいテナー系の歌声で、聴いているだけで癒やされるような心地さえします。おっさんだけどトレンドは踏まえた音作りをしつつ、でも表面的にならず芯を持っている。そういう軸のぶれなさが良い。

久しぶりに買った CD という意味では、先日の Tamia “Beautiful Surprise” とどうしても比較してしまうわけですが、L.V. も Tamia も私が最初に聴き始めたのは 2000 年頃。そこから 13 年ほどの間にずいぶん変わってしまった Tamia と、変化の位相が大きくない L.V.。まあ女の 25 歳からの 13 年と男の 40 歳からの 13 年とでは意味合いが全然違いますが、こうも対照的なものなのだなあ…というのを、両者を聴き比べて実感しました。そういえば、アルバムタイトルも “Beautiful Surprise” と “Still L.V.” では、なんとも対照的ではないですか。

話をこのアルバムに戻すと、全体的にミディアム~スロウでしっとりした「L.V. らしい」楽曲で満たされていて、捨て曲が一曲もないと言っても過言ではありません。最近の私の音楽との向き合い方からいって、どうしても通勤中にウォークマンで…となってしまってはいますが、どちらかというと夜に灯りを暗めにして、お酒でも飲みながら浸りたい作品です。

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