「ん、なんだあれ?豚が、いっぱい。中華ホルモン…そうきたか」
ドラマ『孤独のグルメ Season3』聖地巡礼も順調に消化を進めています(といってもいきなり第 3 話の河津で挫折しそうですが)。今回は、先週放送になったばかりの第 2 話の舞台、横浜は日ノ出町にやってきました。
このドラマ、これだけ東京近郊のローカルな飲食店を攻めていれば、そのうち自分や友人知人の行ったことがあるお店も出てくるんだろう、と思っていましたが、今回の日ノ出町は某氏がまさに生まれ育った街、しかも「第一亭」には今もよく行く、ということで、これは連れて行ってもらわねばなりますまい。しかも最初「チートとパタン」と聞いたときはなんのことだかさっぱり分かりませんでしたが、ドラマを観たらやたらうまそうじゃないですか。期待も高まるというものです。
おおお、大人気。っていうか行列すごいんですけど!まだ放送から 1 週間しか経っていないもんなあ。
ともあれ、予約をしてあるので、並んでいる人たちになんだか悪いなあ…と思いつつ、行列の脇をすり抜けて店内へ。
お店の中は、ああ、けっこうどこにでもあるよねこういう地元に愛されて長年やってきた中華料理屋、という雰囲気。だがそれがいい。
メニューは基本的にほぼ豚。でも、種類はやたらたくさんあって、悩みます。
う~ん、これは、チョイスが難しい店だ。
ホルモン、モツ、コブクロ、ハツ、胃にタンに、頭まで。全身、どこでもアリだ。オオアリクi(ry
とりあえずビールで乾杯から。
豚で瓶ビール、直球勝負だ。問題は、豚のどこにそれを投げ込むかだ。
豚、豚、豚、豚、豚…。
まあ、当然最初は「チート(豚胃)のしょうが炒め」でしょう。
おお、これがチート。しょうがと、ネギと、塩だれでシンプルに炒めただけだけど、こういうのがビールや白い飯に合うんだよなあ(もぐもぐ
おいおい、この豚、とんでもないぞ。
コリコリだと思ってたら、ぽわぽわに柔らかい。
チート、いい。
続いて、レバ味噌炒め。ピリ辛の味噌で、レバーの臭みがうまく中和されて、ビールに合うなぁ~っ。
これぞ、正しいビールのつまみ。ゴローちゃんが下戸なのって、人生の半分は損してるよなあ(笑
皮蛋は、ちょっとクセが強めだけど、お酒のつまみならこれはこれで正しい。
皮蛋とお酒が美味しいと感じられるのは、大人の特権だよなあ。
チートは美味しかったけど、量が少なめだったからもうちょっと食べたいかも…と思って、チートのうま煮を注文。あと、焼きビーフンも。
チートのうま煮、しょうが炒めとは違って野菜がたっぷり、味付けも濃いめでうまい。白い飯とならしょうが炒めだけど、酒のつまみならうま煮のほうが相性がいいかも。これはとても気に入った。
次はホルモン炒め。中華(台湾)料理でホルモン、って珍しいような。こういう味付けのホルモンは初めてだけど、これがまたうんまい。
今度はプリプリだ。ビールがまた仕切り直してうまい。
ビールとホルモンと俺。この三角ベースを回り続けていたい。
…と言った舌の根も乾かぬうちに、飲み物は紹興酒に移行(ぉ
やっぱり中華料理の味付けには紹興酒ですよ。中国酒は普段あまり飲まないからペースが掴みづらいけど、小瓶で出してくれるからちょびちょび飲めてありがたい。
そして一度豚から離れて、蒸し鶏。常連客役の不破万作さんが頼んでいたものですが、中華の蒸し鶏ってうまいんですよね。
しっとりと蒸し上がった鶏肉に、ごま油の風味が効いていて、期待通りの味。
そしてネギがいい…ネギってどこに行ってもいいアシストするよなあ。気がつけば、ここまで頼んだ料理の大半にネギが添えられていることに気づく(笑
ここで「五郎’s 豚豚セレクション」から最後のひとつ、豚舌をいただこうと思ったら、品切れとか(;´Д`)。まあ、ほろほろ鳥のことを思えば、ここまでのメニューが売り切れていなかっただけ当たり、と考えたほうがいいか。
気を取り直して、豚頭肉に切り替え。これがまた、豚舌とは部位こそ違えどじっくりボイル系で味噌だれをつけて食べる、というスタイルは同じ。豚の頭肉って初めて食べたけど、脂が乗っていて柔らかく、これがまたうまい。頭肉、正解。
豚にも色んな輝きがあり それがこの店の中で星空のようにさざめいている。
いいぞ、いいぞ、オール豚肉総進撃だ。(蒸し鶏をつつきながら
さあ、〆は当然「パタン」でしょう。もともとまかない飯で、包丁でニンニクを「パタンッ」と潰す音から、いつの間にか「パタン」と呼ばれるようになった、というもの。ちなみに、調理場のおじさん、本当にまかないでパタンを食べていたようでした(笑
中華スープもセットになって出てくるんですね。
ちょいとネギが乗っかってるが、本当に具はニンニクだけなんだなあ。
ドラマに出ていたパタンはストレートの太麺…だったはずなのですが、このときに出てきたのはちょっと縮れた細麺。これはきっと、あまりに注文が多すぎていつもの麺が調達できなくなって、代用品を使っているな(笑。でもこれはこれで、ごま油やニンニクがよく絡んで、いいかも。
おほほほっ、これは、クルなあ。なんか熱くなってきた。
「明後日まで残っちゃう」と言われるパタンのニンニク。常連の某氏によると「翌朝、自分のニンニク臭さにびっくりして起きる」というレベルだそうです(笑。
どれほどのものか、と覚悟を決めて食べましたが、みじん切りのニンニクは、麺の上にドカッというよりも、細かく麺に絡む感じ。強烈なニンニクの匂いと辛さ、という意味では中野区鷺ノ宮のロースにんにく焼きのほうが強烈だったかな。むしろニンニクの具合はちょうど良いと感じました。まあ、ここまでニンニクが入った料理を大量に食べてきて、自分の感覚が麻痺していただけかもしれませんが(ぉ。ちなみに、帰りにコンビニで買った牛乳一本とブレスケアを胃に流し込んだおかげで、翌朝家族からは顰蹙を買わずに済みました(笑。
まかないでサッと作って食べるものだし、これくらいの料理なら、自分でも作れそうな気も。茹でた中華麺にごま油と醤油を混ぜたたれとニンニクのみじん切り、ネギを絡めればできちゃいそうだからなあ。
さてと、よし。あとは中華スープでつけ麺風にしてみるか。
あっ、こうなるか。なるほど。これいいなぁ~。
そのまま食べるのとは目先が変わって、うまみが凝縮されたスープの味が、パタンの味の深みを増す。一品で二度おいしい、これはいい。
仕事で疲れた体にニンニクパワーが注入されていく。喰えば喰うほど元気が出る。
いや~、食べた食べた。野毛、恐るべし。横浜、深い。
豚に感謝。そして、おかあさんたちに感謝。おいしかったです。
代金は 3 人でちょうど 1 万円。これ、絶対どんぶり勘定だよね(笑
店内にはもちろん松重さん、久住さんのサイン。あと店のおばちゃん役だった、あめくみちこさんのサインも。あのいかにも「子どもの頃から知ってる近所の飲食店のおばちゃん」らしい演技、よかったなあ(笑
お会計が終わって店を出てみると「本日、品切れのため終了いたしました」の貼り紙が。そういえば、我々が食べている間に何組も断られていたなあ。気の毒だけど、放送前にお店を突き止めて予約しておいて良かった。
しかも「当分の間火曜日・日曜日は休業」と「禁煙」の貼り紙まで。ゴローが食べ終わった後に店内で一服、というシーンがありましたが、さすがにそれでは行列が捌ききれなくてやむを得ず、といったところでしょうか。昼営業もお休みしているようですし、それだけ夜の営業が大変、ということなのでしょう。我々がいる間ずっと満席で、注文も調理も追いついてないな…というのが明らかで、追加注文するのが申し訳なく感じるくらいでした。赤羽は混雑というよりも品切れでどうにもならなくなっていましたが、Season1・2 の頃と比べても、この状況はちょっと盛り上がりすぎでは、という気もします。聖地巡礼は、放送後ちょっと時間が経ってから、にしようかな…。
コメント
早い!もう行かれたのですね!
嗚呼、パタン食べたいなぁ。
どんぶり勘定も素敵!
おいしかったですよ!お近くでしょうからぜひぜひ。
でも、もう少し落ち着いてから行った方が満足度は高いかもしれません(^^;;