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Touit 32mm F1.8 でメカの美しさを撮る

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[ FUJIFILM X-Pro1 / Carl Zeiss Touit Planar T* 32mm F1.8 ]
F2.8、1/320 秒、ISO200

ちょっと間が空いてしまいましたが、Touit 32mm F1.8 のレビューを続けます。

35mm 判換算で 50mm 付近、というのはど真ん中の標準レンズなので、よく言えば何でも撮れる、逆に言えば「このレンズならこれ」という代表的な被写体のない、難しい焦点距離だと思います(その点、12mm F2.8 のほうは特徴的すぎるので被写体選びにはさほど苦労しない)。
何を撮ろうかなあ、といろいろ考えた挙げ句、コントラストが高くてシャープなレンズで、かつローパスレスな X-Pro1 ならば、梅雨どきだし雨に濡れた欧州車のエンブレムのような金属の質感をうまく表現できるんじゃないか…と雨が降るのを待っていたところ、サイカ先生に先を越されてしまったので(ぉ)ちょっと方向転換(笑。でも、金属の質感というのはテーマとして取り組んでみたいよなあ、と考えて、機械の美しさを撮ってみることにしました。

[ FUJIFILM X-Pro1 / Carl Zeiss Touit Planar T* 32mm F1.8 ]
F1.8、1/1800 秒、ISO200

思ったとおり、いいじゃないですか。肉眼だと鮮やかな赤に見えていたベスパの塗装の、よく見ると微妙に古ぼけた質感が再現されていたり、金属の質感もいい。

F1.8 でも描写が暴れることもなく、絞り開放から躊躇なく使っていける性能です。


[ FUJIFILM X-Pro1 / Carl Zeiss Touit Planar T* 32mm F1.8 ]
F1.8、1/1700 秒、ISO400

色乗りの良さと引き締まった黒の表現がツァイスの持ち味ですが、このレンズもしっかり「ツァイスらしさ」を持ち合わせています。

金属の光沢の鋭い感じとか、錆の部分の鈍い感じとか、イメージ通りに表現されています。開放だともっと色収差が出るかなと思っていたんですが、よく抑えられていますね。

[ FUJIFILM X-Pro1 / Carl Zeiss Touit Planar T* 32mm F1.8 ]
F2.8、1/60 秒、ISO200

構図の中に、差し色的に鮮やかな色を入れると「映える」、そんなレンズです。

[ FUJIFILM X-Pro1 / Carl Zeiss Touit Planar T* 32mm F1.8 ]
F1.8、1/850 秒、ISO400

画角は 48mm 相当と「ど標準」ですが、やはり焦点距離が 32mm なので、被写体に近づいてあおるように撮ると、それなりにパースがついて迫力がある画になります。フラットに撮ろうとすると扱いにくい瞬間もありますが、このパースを積極的に活かしていくことで、悩みがちな 50mm 前後の画角でも、印象に残る画作りができるのではないでしょうか。フルサイズセンサと 50mm レンズの組み合わせとはちょっと違う発想で撮るのがポイントかもしれません。私も 50mm 付近は普段あまり使わないので最初はちょっと悩みましたが、ひとつコツを見つけたような気がします。

Carl Zeiss / Touit Planar T* 32mm F1.8 X-mount

■関連リンク
Carl Zeiss Touit 32mm F1.8
Touit 32mm F1.8:ファーストインプレッション

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