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McLaren Honda MP4/4

[ Sony RX100 III ]

来週末の F1 開幕を前に、池袋西武・渋谷西武・横浜そごうにてマクラーレン・ホンダの歴代 F1 マシンの展示が行われています。

Honda | F1展を西武池袋本店、西武渋谷店、そごう横浜店で開催

私は現行マシン MP4-30 は先日青山まで見に行ったので渋谷はとりあえずパスしつつ、まずは池袋西武に展示されている MP4/4 を見てきました。

[ Sony RX100 III ]

MP4/4 は、1988 年にアイルトン・セナとアラン・プロストという F1 史上最強のコンビを擁して 16 戦 15 勝という、未だ破られていない年間最高勝率を記録したマシン(年間最多勝という意味では昨年、19 戦 16 勝のメルセデスに抜かれてしまった)。私が F1 をまともに見るようになったのは 1990 年なのでこの年の活躍はリアルタイムでは見ていないのですが、このクルマは旧ターボエンジン時代最後かつ最強のマシンでした。


[ Sony RX100 III ]

現代のレギュレーションとは全く異なる時代のマシンなので、車高が低く、前後のウィングも巨大。代わりにボディ上の空力付加物はほとんどなく、シンプルでとても美しいデザインです。そして、白地に蛍光レッドのマールボロ・カラーは何年経って見ても惚れ惚れします。

[ Sony RX100 III ]

このシートにかつてセナが座っていたんだなあ…と思うと、つい目頭が熱くなります。

[ Sony RX100 III ]

ステアリングも当時と現代では全然別物になりました。ほとんど電子制御がなかった当時は、ステアリング上の操作ボタンも数えるほどしかありません。そういえばセミオートマが採用されてシフトチェンジがレバーではなくハンドル裏のパドルシフトになったのも、これより少し後の時代のことでしたね。

[ Sony RX100 III ]

この時代の F1 カーのフロントサスペンションはプルロッド式でした。現代ではフェラーリが空力を重視してプルロッドを採用していますが(マクラーレンも一時的に採用したもののもうプッシュロッドに戻している)、ハイノーズが主流な現代では可動域が狭くなるフロントプルロッドサスペンションは、空力的なメリットよりもメカニカル的なデメリットの方が大きいようです。逆に当時は現代ほどフロア下の空力が重視されていなかったので、ローノーズ+プルロッドのマシンがほとんどでした。上反角がついたサスペンションって、今見てもカッコイイんですよね。

[ Sony RX100 III ]

このクルマ、おそらくツインリンクもてぎのホンダコレクションホールに収蔵されているものだと思いますが、本当に美しい状態に保たれています。こうやって写真に撮って見ると、実車ではなくかつての F1 地上波中継のオープニングで『TRUTH』とともに流されていた CG 映像ではないか、とさえ思えてくるほど。

[ Sony RX100 III ]

これまでも何度か見たことのあるクルマですが、他で見るのと違って薄暗い場所でしっかり照明も当ててあるので、いつも以上にカッコ良く見えます。この展示はなかなかいい。

[ Sony RX100 III ]

ホンダの第 4 期 F1 活動には、この頃のような栄光のシーズンは再び訪れるでしょうか。年齢的にはアロンソ+バトンのジョイント体制は続いて 2 年くらいなんじゃないかと思いますが、一日も早くどちらかがポディウムの中央に立つ姿が見たい。

[ Sony RX100 III ]

展示スペースには、マクラーレン・ホンダ時代(+ロータス・ホンダ時代)のセナのレーシングスーツやヘルメットも数点展示されていました。こちらは初戴冠した 1998 年のスーツ。

[ Sony RX100 III ]

そして二度目の戴冠となった 1990 年のヘルメット。F1 レーサーのヘルメットデザインでは今でもこのカラーリングが一番カッコイイと思っています。それくらい強いインパクトがありました。

[ Sony RX100 III ]

それから第 3 期関連の展示も少し。2005 年 B・A・R ホンダの佐藤琢磨、2007 年ホンダのバリチェロ、2008 年ホンダのバトンのヘルメット+レーシングスーツの展示がありました。正直言って、2007~2008 年のホンダには良い思い出がなく、こういうのは見ていて逆に辛くなりますね。この頃はホンダよりもむしろスーパーアグリのほうにレーシングスピリットを感じていました。

[ Sony RX100 III ]

MP4-30 の展示は渋谷西武ですが、池袋にもテスト時の写真展示と大画面でのテスト走行の映像上映コーナーが設けられていました。大画面で MP4-30 が走る姿を見るのはこれが初めて。速いかどうかは実際のレースにならないと判りませんが、少なくともデザイン的には美しいクルマだと思います。

ちなみに先日のバルセロナテストでクラッシュを喫したアロンソは、結局そのまま大事をとって開幕戦を欠場とのこと(´д`)。代役のマグヌッセンも決して悪いドライバーではありませんが、やはりマクラーレン・ホンダの復帰の幕をダブルチャンピオンで開けてほしかった気はします。
ともあれアロンソの復調を祈りつつ、チームの開幕戦での健闘に期待したいと思います。

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