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旭川の酒蔵を巡る

先日は聖地巡礼で旭川まで行ってきたわけですが、せっかく行ったのに単に巡礼だけして帰るのももったいないので、旭川のあちこちを観光してきました。これからしばらくの間、旭川旅行記を書いていきます。

まずは旭川といえばお酒(なのか?)。特に「男山」は全国区で有名な日本酒です。ならばその酒蔵も見学したいよね、というわけで、見に行ってきました。

男山株式会社

男山

まずは男山から。さすがは日本全国に製品を出荷しているだけあって、規模が大きい。万客歓迎、という雰囲気のオープンな酒蔵です。

男山

ここには「延命長寿の水」という湧水が出ていて、この水は男山の仕込み水としても使われているとのこと。その名の通り御利益がある天然水だということで、この隣には無料の水汲みコーナーがあり、地元の人がひっきりなしにやって来ては水を汲んでいました。

男山

建物の中には「男山酒造り資料館」という施設があり、誰でも自由に見学が可能になっています。この資料館はガラス張りで同じ建物内の工場の様子が見えるようになっていて、酒好きとしては見逃せません。


男山

工場の中には巨大なタンクやパイプが数多く配置されていて、酒蔵というよりもむしろ化学プラントといった趣。そういえば、山口の有名な地酒「獺祭」は杜氏制度を廃止してデータに基づいた生産管理を行っているという話もあるくらいなので、現代の酒造りはある意味化学製品的なプロセスで行われているということなのでしょう。

男山

このタンクの上にスノコを渡した映像はテレビか何かで見たことがあります。この上を杜氏さんが歩いて、各タンクのお酒の状態を日々確認するんですよね。
科学的な手法が主流になっても、最後は結局「人」なんだなあ、というのを実感します。

男山

資料館には工場の様子だけではなく、男山の酒造りに関するさまざまな資料が展示されています。
これは酒米の種類ですが、酒米といえば山田錦くらいしか知らなかったので、男山だけで銘柄によってこんなに使い分けているのか、という新たな発見が。

男山

酒米の精米工程。私も農家の孫として生まれたので、精米機やコシヒカリの精米工程くらいは見たことがありますが、酒米はこれが初めて。
精米歩合 60% くらいまでは、普通のお米の精米と大きくは変わらないように見えます。

男山

これが 50%(大吟醸クラス)を超えてくると、米の粒がかなり小さく、また粒の形も俵形から球形に近くなってきます。
そりゃあ、これだけ手間をかけて作られた大吟醸酒が、まずくないわけがない。まあ雑味が減るとその分お酒の個性みたいなものも薄くなるような気がするので、個人的には癖の強い本醸造も好きですけど。

男山

さまざまな資料に混じって、ヴァン・ヘイレンの初代ベーシスト:マイケル・アンソニーの写真とサイン入りのぼりが(笑。
年代を見ると 1989 年、まさにバブル真っ最中らしい出来事と言えます。

男山

そして吉田類のサイン色紙も!
さすが酒飲みの神様、こういうところは外しませんね(笑。

男山

1F には物販および試飲コーナーもあり、ここで売られているほとんどのお酒を試飲することができます。
また、酒蔵限定販売の銘柄もあり、道外はおろか道内であってもここでしか買えないレアものと言われたら、それは飲まずにはいられないでしょう。
昼間っからちょっと酔っ払いかねない勢いで、あれこれ試飲させていただき、お土産に一本買ってしまいました(笑

男山

ロゴ入り T シャツも販売中。
居酒屋で店員さんがよくこういう T シャツを着てるの、こういうところで売ってたんですね…。

というわけで、もう一軒巡ります。

高砂酒造株式会社

高砂酒造

こちらは「国士無双」で有名な高砂酒造。とはいえ「男山」に比べると知る人ぞ知る、という感じの渋い銘柄です。
男山とは違い、こちらは酒蔵自体からしてこぢんまりしている印象。

高砂酒造

高砂酒造のほうは工場の公開はしておらず、自由見学な資料館も資料ベースでの展示がほとんど。

高砂酒造

でも、こういう昔の器械なんかが展示されていると、つい見入ってしまいます。

こちらの高砂酒造の見どころは、資料館よりもむしろこの

高砂酒造

氷室ではないでしょうか。
屋外にあるちょっと大きめなかまくら然とした氷室で、実際にお酒の抽出が行われています。

高砂酒造

大吟醸酒「一夜雫」。これが、この氷室の中で実際に一滴ずつ抽出されています。
この氷室はあくまで見学用だそうですが、非公開の工場のほうで実際にこうやって抽出しているとのこと。

ああ、これは飲んでみたいわ…。

高砂酒造

高砂酒造は、この建物の向かいにもう少し近代的な鉄筋コンクリートの工場を持っていますが、この施設は昭和前半に建てられたような、歴史を感じる建物。私の生家も、雪やつららの雰囲気といい、昔はこんな感じだったなあ。
雪深い地方で静かに生まれる米と水、そして酒。静かにゆっくりと飲みたくなります。

高砂酒造

こちらの酒蔵にも、男山に負けず劣らず有名人がたくさん来訪されています。
小泉純一郎・麻生太郎・福田康夫といった歴代総理大臣、それに名だたる落語家…に混じって、ここにも吉田類!しかも真ん中に貼られているし!(笑

高砂酒造

ここにも当然物販兼試飲コーナーが用意されています。
私は国士無双の純米大吟醸を試飲させていただいたわけですが、同じ国士無双の純米大吟醸といっても酒米違いが存在する、というのは初めて知りました。いずれもこの酒蔵での限定販売。
酒米は「吟風」と「彗星」を試飲しましたが、私は「彗星」がどっしりした味わいでとても好み。

高砂酒造

そして先ほどの「一夜雫」の生酒も販売中…と思いきや、3 月 11 日発売(私が行った数日後の発売)!これは惜しい(;´Д`)ヾ。
4 合で 5,000 円というのはかなり高級な部類に入りますが、あの氷室を目にしたら、これはいつか飲んでみたいですね。

初めての酒蔵、大人の社会科見学という感じで、思っていた以上に楽しめました。
また他の地方に行った際にも、機会があれば見に行ってみたいですね。

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