スポンサーリンク

VAIO Fit 11A の Wi-Fi モジュール換装

ウチの奥さん用 PC である VAIO Fit 11A ですが、以前から「無線が切れやすい」という相談を受けていました。
今までチマチマ設定を変更したりしながらダマシダマシ使っていたんですが、いろいろいじってもなかなか改善する気配がなく。ここで原因として考えられるのは、以下のどれかあるいは複数の組み合わせ。

  • 内蔵 Wi-Fi モジュールの性能が悪い
  • 内蔵 Wi-Fi アンテナの性能が悪い
  • PC のハードウェア的な問題(Wi-Fi 周りの電源制御がうまくできていない等)
  • Wi-Fi ルータの性能が悪い
  • Wi-Fi ルータと PC の相性が悪い

ルータ側はこまごまとした不満はあるものの、他の PC やスマホとの組み合わせでは特に問題が起きていないので、PC 側が原因だと思われます。メインボード側やアンテナには手を出せないので、とりあえず対処のしようがある内蔵 Wi-Fi モジュールを換装してみることにしました。

デバイスマネージャでネットワークアダプタを確認すると、「BCM43142」という Wi-Fi+Bluetooth のコンボアダプタが内蔵されているようです。購入時のスペックだと確か IEEE 802.11b/g/n つまり 2.4GHz 帯のみに対応したアダプタのはず。
しかし調べてみると「BCM43142」というのはあくまでチップの名称であり、搭載されているモジュールの仕様が判りません。これでは換装用のモジュールも手配できないので(まあ十中八九 mini PCI-Express のハーフサイズカードなんだろうけど)、いったん分解して中身を確認。


VAIO Fit 11A という機種自体、販売台数がかなり少ないようで、ググってみても分解記事は全く見つかりませんでした(泣。でも Fit A シリーズのサイズ違いの分解記事はいくつかあったので、それを参考にしながらバラしていきます。
シャシーを留めているネジは全て本体底面、中ほどの三本の黒いネジと、あとはヒンジ側およびパームレスト側のゴム脚の下に隠されています。

三本の黒ネジに加えてパームレスト側のゴム脚下に四本、ヒンジ側のゴム脚の下に各一本のネジを外していきます。
これでもボトムカバーはキーボードユニットに張り付いたままですが、あとはツメで留まっているだけなので、ヘラのようなものを隙間にねじ込んで慎重に剥がしていくとボトムカバー全体がバカッと外れます。
なお、ボトムカバーには NFC モジュールが装着されていて、メインボードとボトムカバーがフレキシブルケーブルで接続されています。ボトムカバーを外す際には勢い余ってこのフレキケーブルにダメージを与えないよう注意が必要です。まあ Fit 11A で NFC 使ったことないですが(ぉ

ちなみにゴム脚は両面テープで貼られているだけなのですが、ゴム脚を剥がすと両面テープの粘着力はほぼなくなってしまうので、別途新品の両面テープを適当な形にカットして貼り直してやると良いでしょう。私は分解と再組み立てよりもこの両面テープを丁寧に切る作業のほうが時間かかりました(笑

ボトムカバーが外れてメインボードが露わになりました。
近年のモバイル PC のギッチギチ基板を見慣れた目には、かなり余裕あるスカスカ基板に見えます(笑

目的の Wi-Fi モジュールは左側のスロットに装着されていました。
ちなみにその上にはカードタイプの SSD が装着されているので、SSD を換装したい場合もここから作業できます。

案の定、mini PCI-Express ハーフサイズの Wi-Fi カードでした。
カード上のラベルを見ると、モジュールとしての製品名は「BCM943142HM」というようです。Dell や Lenovo の低価格モデルにも採用されているようですね。
固定用のネジ一本と二本のアンテナケーブルを外すと、スロットからカードが抜けます。

換装用に購入した Wi-Fi カードはこちら。

Intel / Dual Band Wireless-AC 7260 + Bluetooth

Intel の「Wireless-AC 7260」という Wi-Fi+Bluetooth のコンボカードです。
Wi-Fi は IEEE 802.11ac まで対応していて、この部分だけ私のプライベート PC である VAIO Duo 13 よりも世代が新しくなってしまった(笑

何かこだわりがあった、というよりはある程度実績があって価格も含めた入手性が良いモジュールを探した結果、これが最もコストパフォーマンスが良いと思ったので選択。
一昔前ならこういうパーツはアキバのモバイル系パーツショップに行くか eBay で入手するのが常道でしたが、今やこれも Amazon で探すのが一番手っ取り早いという。

バルク品ですが、パッケージには基板のほかに固定用の金具とネジがセットになっていました。
が、今回はこの金具とネジは使いません。

Wireless-AC 7260 を装着する前に、Intel のサポートサイトから対応する Wi-Fi と Bluetooth のドライバをダウンロードしてインストールしておきます。
他のデバイスと違ってネットワークアダプタなので、あらかじめダウンロードしておかないと後が面倒なので。

ドライバをインストールしたら、Wi-Fi カードを差し替えてアンテナケーブルを挿し、分解時と逆の手順で元に戻していきます。

Windows を起動すると、デバイスマネージャ上では Wi-Fi と Bluetooth のアダプタがそれぞれ Intel のものに無事置き換えられています。

Wi-Fi ルータにも問題なく接続完了。Wireless-AC 7260 は 5GHz 帯にも対応したアダプタなので、5GHz 帯のアクセスポイントにも無事接続できています。Fit 11A にはもともと 5GHz 対応の Wi-Fi オプションが用意されていないため、5GHz 対応のアダプタに換装してもアンテナが対応していない(または性能が出ない)かもしれないと思いましたが、Windows のアンテナピクト表示を信用する限りは 2.4GHz 帯と同等以上の性能が出ているようです。

で、Wi-Fi が切れる症状が改善したかどうかですが…相変わらず切れるは切れるようです(´д`)。これは本体側が原因である可能性が高いですね。が、混信しづらい 5GHz 帯で繋ぐようにしたせいか、以前よりは多少マシになっているような気も。
設定をいじりながらもうしばらく様子を見てみますが、これでダメそうなら次はルータの方を買い換えてみるかなあ。

Intel / Dual Band Wireless-AC 7260 + Bluetooth

コメント

スポンサーリンク