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USB 3.0 端子をゆっくり挿すと USB 2.0 で動作した

先日 SanDisk の Extreme Pro SDXC のベンチマークを計測していたときのこと。UHS-II カードで計測しているときに、公称値が出ていないことに気づきました。

USB 2.0

公称 300MB/s のカード(ソニー SF-G32)なのに 40MB/s 程度しか出ていない。何度測っても変わらないので、偶然ということではなさそうです。以前計測したときには 250MB/s は出ていたのに…。

ここで疑ったのが自作 PC で使っている AMD B450 チップセットの USB 相性問題。前回 UHS-II の計測をしたのは自作機を入れ替える前だったはずなので、そこに原因がある可能性があります。

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…しかし B450 の USB 相性問題は速度が出ないのではなく USB デバイスとの通信がハングアップしてしまう現象でした。今回はそういう症状は出ていないので、別の原因のはず。
次に思い出したのが、ちょっと前に話題になっていた「USB 3.0 端子をゆっくり挿すと USB 2.0 機器として認識されてしまう」問題。

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そういえば、ちょっと前に PC からカードリーダーが認識されなくなって一度 USB コネクターを抜挿したのでした。自作機の背面 USB 端子に挿していたので、手探りで抜挿する際にゆっくり挿していた可能性があります。40MB/s 前後という数字も、USB 2.0 の実効速度とほぼ同じだからこれが原因とみて間違いなさそう。
というわけで、一度コネクターを抜いて今度は素早く挿してみました。

USB 3.0

おお、今度は 260MB/s オーバーの値が出ています。公称値より少し遅いけどこんなもんでしょう。
普段 SD カードのデータコピーは PC に転送指示だけして完了するまで自分は別の作業をする、という使い方をしているので、どうやらここ数日転送が遅くなっていることに気づいていなかったようです。

ちなみにこの挿し込みの速さで転送速度が変わってしまう理由はこれ。

USB 3.0

USB コネクターの内部手前側にある 4 つの接点が USB 1.0~2.0 でも使われていたもの。USB 3.0 は後方互換性のためにこの接点が残されていて、USB 2.0 以前の機器に接続した場合はこの接点のみを使って(USB 2.0 として)動作します。で、奥に見える 5 つの接点が USB 3.0 で追加されたもの。USB 3.0 の高速通信にはこの接点を利用するわけですが、コネクターをゆっくり挿した場合は先に 4 つの接点が導電して PC からは USB 2.0 機器として認識され、USB 3.0 のスピードが出ないということです。

しかしまあ USB に限らずコネクターをゆっくり挿すというのはごく普通にあり得ることで、どうしてこういう仕様にしたかなあ…と文句の一つも言いたくなりますね。互換性確保のためとはいえ、実使用上で問題の起きやすい構造だと思います。
USB-C なら全ての接点が並列に並んでいるからこのような問題は起きないはずですが、デスクトップ PC についている USB 端子はまだまだ C よりも A のほうが多いので、当分は「USB 3.0 機器は素早く挿す」を心がけるしかなさそうです。

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