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「F1 界のドン」バーニー・エクレストンが引退

【正式発表】F1のボス、エクレストンがついに第一線退く。リバティ・メディアのF1買収完了で40年の時代に幕
ロス・ブラウンのF1復帰が発表。新体制F1でスポーツ面の責任者に

昨年秋に合意が発表されていた、米 Liberty Media による F1 の商業権買収が完了しました。これにより長年にわたり F1 の運営を取り仕切ってきたバーニー・エクレストンは現役を退き、その役割を 20 世紀 FOX の副会長であるチェイス・キャリーが新たに担うことになります。

これにより、実に 40 年以上にわたるエクレストン体制がこれでいよいよ終焉を迎えました。現在は F1 の解説者として知られる森脇基恭氏が 1977 年の日本グランプリ初開催(富士スピードウェイ)の交渉にあたった際には既に F1 の商業権を取り仕切っていたわけですから、ほとんどの日本人が F1 を知る前から今まで君臨し続けてきたと考えると、ちょっと信じられない長さ。
バーニーはしばしば「金の亡者」と評され、私も若かりし頃は「チームやファンの敵」というふうに考えていましたが、あまり組織的な運営がされているとは言いづらくまたヨーロッパ以外では知られていなかった F1 を現在の姿にまで成長させたのはバーニーなくしてはありえなかったわけで、F1 史上最大の功労者であることは間違いがありません。個人的にはフランク・ウィリアムズがチーム運営を娘クレアに移譲し、ロン・デニスがマクラーレン総帥の座を追われ、そしてバーニー・エクレストンが引退したことで、ついに F1 の一時代が終わったんだなあ…という思いが強い。

バーニーがここまで F1 を掌握できたのは、元ドライバーでありブラバムのチームオーナーでもあった経験を持つことで、商業面だけでなく F1 のスポーツ面も熟知していたことが大きいと言えます。商業面しか知らなければ的外れな施策を打って失敗する危険性もあるでしょうし、新オーナーにもそのリスクがないとは言えませんが、Liberty Media 側にはベネトン/フェラーリ/ホンダ/ブラウン GP/メルセデスで長年トップチームを運営してきたロス・ブラウンがスポーツ面の責任者として加入するとのことで、そのあたりは安心して良さそうです。
エクレストンも近年はグランプリの開催権や放映権の高騰、ネットや SNS の軽視など「それはどうか」と思うやり方が少なくなかったので、そのあたりを時代に合わせて軌道修正し、F1 を再び親しめるスポーツに復活させてほしいところ。特に日本国内ではグランプリの無料放送もなくなり、本当にコアファンだけが楽しむスポーツになってしまっているので、その辺の裾野を広げる施策を打ち出してほしいなあ。

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