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EOS Kiss X9i/9000D

キヤノン、小型ボディに本格操作系の一眼レフ「EOS 9000D」 – デジカメ Watch

CP+ 前の恒例、キヤノンから EOS Kiss とその派生シリーズである Kiss X9i/9000D が発表されました。

順当なマイナーチェンジで少しずつ上位機種のスペックを取り込んでいる Kiss らしく、手堅い進化に加えて今回はデュアルピクセル CMOS AF と Bluetooth LE(Low Energy)対応あたりが目新しいポイントでしょうか。
デュアルピクセル CMOS AF は私も昨年 EOS M5 をレビューして実感しましたが、プロスポーツや野鳥撮影でもなければ十分以上に実用になると思えました。従来のハイブリッド CMOS AF とは別次元の快適さで、これならレフ機であってもライブビューをメインに使っても良いのでは、と言えるレベル。
それでいて光学ファインダ使用時の位相差 AF センサは 45 点オールクロスと、こちらも 80D レベルにまで引き上げられました。これ今 80D を買おうと思っている人は強烈に迷うところなんじゃないですかね。

Bluetooth LE は専用リモコンなんかも用意されるようですが(これはこれで赤外線リモコンとは違いどの方向からでも操作できて便利なのですが)、従来の Wi-Fi 接続とは違い都度繋がなくてもずっとスマホと繋がりっぱなしにでき、SNS 等に写真を投稿する際のストレスを大幅に減らしてくれるはず。カメラへの Wi-Fi 搭載も当たり前になりましたが、それでもスマホのカメラ画質向上に伴い「転送面倒だからスマホカメラでいいや」となる場面が増えてきました。個人的には、今後のカメラは Wi-Fi だけでなく BLE 搭載も必須だと考えています。

X9i と 9000D の差分は基本的に X8i/8000D の差分と同等、とみて良いでしょうか。X9i の外装を変更して上面液晶とサブ電子ダイヤル、親指 AF キーを搭載して上位機種の操作性に近づけたモデルという位置づけ。上位機種 80D との差分は視野率 100% のペンタプリズム(X9i/9000D は視野率 95% のペンタミラー)や連写速度など依然として存在しますが、これまでよりもその差は縮まった印象。これは選び甲斐があります(笑

私は一般的な撮影用途(スポーツと言っても子どもの運動会程度まで)ならばもうミラーレスで十分だと思っていますし、実際に人にオススメを聞かれたときには α6000 クラスを勧めることが多いですが、それでも「カメラ買った感」が欲しくて最終的に Kiss を買ったという話は今でもよく耳にします。実際中途半端なミラーレスを買うくらいなら一年落ちの Kiss のほうが安いのもよくある話で。ニコンやリコーの苦境が伝えられ、カメラ業界の斜陽が明らかになる中、スマホカメラへのアンチテーゼとして「カメラらしいカメラで撮りたい」という欲求は今後も残っていってほしいとも思います。だからこそ Kiss クラスのカメラがちゃんと定期的にアップデートされることってカメラ業界にとって重要なことなんじゃないか、と思うわけです。


キヤノン、EOS M5の性能をフラットボディに収めた「EOS M6」 – デジカメ Watch

ミラーレスのほうも新機種「EOS M6」が出てきました。
EOS M シリーズとしては M5 に続く 6 機種目の製品ということになりますが、EVF を省略し、実質的には M3 の後継というべき内容になっています。しかしスペック自体は M5 とほぼ同等。違いと言えば EVF 省略に合わせて「タッチ&ドラッグ AF」にも非対応となり、サブ電子ダイヤルのカスタマイズ機能もオミットされた程度。ライブビュー主体で撮影するのであればコンパクトな M6 のほうが適している向きもあるでしょう。

しかしなんというかまあ…EOS M5 が「APS-C ミラーレスとしてソツはないけど華もない」カメラだったので、M3 の後継が出てくるとしたら何かに特化させないと特長あるミラーレス各社との違いが見えないよなあ…と思っていたので、単純な M5 の EVF なし版が出てくるとはちょっとガッカリです。キヤノンとしてはミラーレス市場でも販売台数 2 位になったし、ミラーあり EOS も含めて横綱相撲を取っているつもりでしょうが、数年以内に来たるべき「ミラーレスが主流の時代」に向けて存在感のあるカメラを出しておかないと今後まずいことになるんじゃないでしょうか。EOS MOVIE のエヴァンジェリスト的存在だった某先生がミラーレスではすっかり OM-D 派になってしまったことはその象徴的な出来事だと思います。

キヤノン、手ブレ補正を強化した「PowerShot G9 X Mark II」 – デジカメ Watch

コンデジもいくつか出てきていますが、個人的に気になったのは G9 X Mark II。DIGIC の世代交代によって低ノイズ化・画質向上・手ブレ補正強化・AF 性能向上を実現したほか、BLE も搭載してきました。が、あくまでマイナーチェンジはマイナーチェンジ。

私は初代 G9 X が出たときから気にはなっていて、小さくて画質が良いのはいいけど分厚くなりがちな 1inch コンパクトにおいて、1/1.7inch 機並みの薄さに抑えているのが魅力的だよなあと。レンズはやや暗くなりますが、機動力の向上がそれを補ってくれています。タッチパネル中心の操作性も慣れれば案外快適そう。
ただ初代で踏ん切りがつかなかったのは、液晶が固定式だったから。これがチルト対応だったら間違いなく買っていたでしょうが、Mark II になってもそこは変わらず。まあチルト対応したら多少厚くなって RX100/G7 X 系と大差なくなってしまうのかもしれませんが、そのチャレンジはしてほしかったなあ…。

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