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F1 バーレーン GP 2018

バーレーン決勝:ベッテルが2連勝! ガスリーは4位入賞の大健闘
F1ニュース:トロロッソ代表、4位入賞を語る
F1ニュース:ガスリー「ホンダ復帰以来最高位は嬉しい」

おめでとうピエール・ガスリーとトロロッソ・ホンダ!!!

個人的には、今回は優勝したフェラーリよりもトロロッソですよ。
開幕戦で苦汁をなめたトロロッソ・ホンダでしたが、シャシーの空力アップデートを持ち込んだバーレーンではフリー走行から好タイムを刻み、予選ではガスリーが 6 位(ハミルトンのグリッド降格ペナルティにより決勝は 5 番手スタート)、ハートレーも 0.1 秒差で Q3 進出はならなかったものの 11 番手(アタック直前にバードストライクでウィングが一部壊れたのが敗因のようですね)。二台そろっての好結果は、この速さが偶然ではないことを照明しています。
オートスポーツの記事によると、今季の STR13 はレーキ角を見直してフロア下の空力が大きく変わり、ドラッグを抑えたままダウンフォースを向上させることに成功したようですね。

F1 Topic:予選6番手を獲得したトロロッソ・ホンダ。車体のアップデートに隠されたレーキ角と路面の相性

これならば STR13 が半公道サーキットのアルバートパークで奮わず、パーマネントサーキットのサクヒールで安定して速かった理由も納得できます。

バーレーンではマシンも良かったけど、ガスリーの果敢な攻めも良かった。スタート直後にハースのマグヌッセンに並びかけられた際に一歩も退かず、逆にマグヌッセンを弾き飛ばす勢い(とはいえクリーンファイトの範疇)でやり合った姿勢は◎。その後はフェラーリとメルセデスのペースにはついていけなかったものの、後続をジワジワと引き離つつ自分のペースでレースを続け、誰かにポジションを脅かされることもないまま 4 位フィニッシュ!第 4 期ホンダ F1 としての最高位を獲得しました。この成績はレッドブル 2 台とフェラーリ 1 台がリタイアした結果とはいえ「三強以外のチーム」の中では安定して最速だったわけで、喜んでいい。ハートレーも二度のペナルティで下位に沈んだとはいえ、ペナルティがなければ入賞争いができていたはずで、改めて次戦以降に期待がかかります。

STR13 は小規模チームらしくサーキットによって相性はありそうですし(公道系のモナコやシンガポールでは苦戦しそう)、ドライバーも F1 での経験が浅いから浮き沈みはあるでしょうが、ようやく今季のトロロッソ・ホンダのベースラインがどのあたりかは見えてきました。このままハース・ルノー・フォースインディア・マクラーレンあたりと毎戦入賞をかけて争えるようであれば、面白くなりそうです。


一方で、優勝争い。オーストラリアではヴェッテルが勝ったものの運も半分あったので、バーレーンからはメルセデスが本領を発揮してくることを予想していました。が、意外にも(失礼)フェラーリとレッドブルも速い。特にフェラーリはヴェッテルだけでなくライコネンも「乗れている」のがいい兆候で、予選でももう少しで PP を獲得するところでした。最終的にヴェッテルが圧巻のアタックラップを見せて PP でしたが、隣にライコネンが並ぶ形でスターティンググリッド。メルセデスはボッタスが 3 番手、ハミルトンはペナルティもあって 9 番手スタートとなり、レースはボッタスが独りでフェラーリを突き崩せるか、そしてハミルトンがどこまでポジションを戻せるかという戦いになります。

スタートは蹴り出しの悪かったライコネンをボッタスが交わし、ヴェッテル-ボッタス-ライコネンの形でしばらく順位が膠着。しかし二回目のピットイン時にライコネンの左リヤタイヤが交換されないままピットアウトさせてしまうというミスがあり、ライコネンはそのままリタイア。つまらないミスでポイントを取りこぼすフェラーリの体質はなかなか直らないようで。ライコネンがいい走りを見せていただけに残念です。
メルセデスはソフト→ミディアムというタイヤ選択により 1 ストップ作戦を敢行し、コース上で抜けないフェラーリを戦略で抜きにかかります。ペース差とギャップを計算すると終盤にはボッタスがヴェッテルを交わし、ハミルトンの代わりに一矢報いることができるかも…という流れでしたが、対抗してヴェッテルもスーパーソフト→ソフトという無茶な 1 ストップ作戦に切り替え、ラスト数周でボッタスがヴェッテルの真後ろにつく展開に。タイヤがほぼ「終わりかけている」ヴェッテルをボッタスがいつオーバーテイクするか…と思われましたが、ヴェッテルが最後まで隙らしい隙を見せないままチェッカー。さすが 4 回のワールドチャンピオンという貫禄の走りに胸が熱くなりました。一方、チームとの契約更新には早く結果を出したいボッタスとしては残念どころか、メルセデス的には減点対象になり得るのでは。エースが勝てないときにライバルのポイントを確実に削るのがセカンドドライバーの本分なのに、その仕事が果たせないようでは…いや、今回はそれよりもヴェッテルの意地を賞賛しましょう。

結局今シーズンもメルセデス vs フェラーリの構図は変わらないようです。早々にダブルリタイヤしてしまったレッドブルの実力が測りかねますが、ルノーとの契約最終年であることも考えると、シーズン後半は(政治的な)PU 起因で失速してもおかしくはありません。フェラーリが例によってつまらないミスをしたり保守的な戦略で自滅したりしなければ、昨年以上に終盤まで面白いチャンピオン争いが見れるかもしれません。
三強以外の争いもさらに熾烈さを増してきました。今回「B クラスのトップ争い」にトロロッソが名乗りを上げたことで、毎レース 6~10 位あたりを 5 チーム 10 名程度のドライバーが争う形になりそう。バーレーンほどエキサイティングだったグランプリも久しぶりという印象ですが、次戦以降も熱い戦いが続いてくれることに期待です。

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