iPhone XS で久々に iOS 端末を使うようになってそろそろ三ヶ月。ある程度は慣れたけど Android 機と比べて不満な点はいくつかありますが、その中でも特に扱いづらいと感じていたのが日本語入力環境でした。
が、現在では iOS 版の ATOK が正式に提供されているんですね。なんせ私の iOS の経験は iOS 6 世代まで遡るわけで(汗)、サードパーティ製の日本語入力環境が解放されていたことさえ知りませんでした(!)。それに気付いたとき、運良く 3/31 まで ATOK for iOS がセール価格 960 円で販売されていたので、すかさずダウンロードしました。
iOS向け日本語入力システム ATOK for iOS|JustSystems
iOS では未だに Apple 標準の日本語入力しか使えないと完全に思い込んでいました。五年前(!)の iOS 8 でサードパーティ製 IME が解放され、今では ATOK だけでなく Gboard(≒Google 日本語入力)や Simeji など、Android と同じような選択肢が増えているんですね。
個人的には Windows PC も含めるともう優に二十年以上愛用しているこのロゴを見ると何とも言えない安心感があります。
かつての iOS では独立したアプリしか認められておらず、メモアプリ「ATOK Pad」や Twitter クライアント「Tweet ATOK」などアクロバティックな手法でしか iOS 向けに提供されていなかった時代を思うと、iOS のキーボード設定に ATOK の選択肢が出現しているのを見ると感慨深いです。どれだけ浦島太郎なんだ俺。
このフラットな UI。急に Android に戻ってきたような感覚があります(笑。
ただし、もともとサードパーティ製 IME が認められていなかったためか制限事項もあって、
↑は iOS の標準キーボードなのですが、日本語がちゃんとインライン変換(アプリ上で入力を確認しながら変換)ができています。
これに対して ATOK は
デフォルト設定ではインライン変換ができず、キーボードの上に入力した文字列と予測変換候補が二段で表示されてしまっています。
変換後に確定した段階でアプリ上に文字列が入力されるわけですが、これだと変換と入力で視線の行き来が発生してどうにも使いづらい。
一応擬似インライン入力を実現する「カーソル位置入力」という設定もあるものの、これも完璧ではなくいろいろと制約があります。
入力するとカーソル位置に変換前のひらがなが仮入力されて、変換候補リストから選択した段階でひらがなが変換後の文字列に置き換えられて確定します。インライン変換に対応している Android 版ならばひらがなを入力した後に「変換」ボタンをタップするごとにカーソル位置に表示される文字列が候補順に切り替わっていきますが、iOS 版ではそれがない(まあこれは iOS 標準キーボードも同仕様ですが)。また標準キーボードでは確定前の文字列が青背景になるところ、ATOK では白背景のままだからどこからが未確定の文字列なのかがちょっと分かりづらい。という感じで、Android 版 ATOK と全く同じ感覚で使えるというわけにはいかないのが悩ましい。
それでも変換効率の良さというか、癖が分かっているぶん扱いやすいという点まで含めて使い慣れた ATOK が iOS でも使えるというのは捗ります。実は次の買い換えの際には Android に出戻ろうかという気になっていた野ですが(笑)、ATOK があれば iOS でももう少し頑張れそうな気がしてきました。近いうちに届くであろう iPad mini でも使えるわけだし、Android 版との違いをもっと深く理解しつつより効率の良い使い方を研究しようと思います。
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