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EOS や Nikon を Web カメラとして使える「SparkoCam」

まだまだいつまで続くか分からないリモートワーク生活、VC 用の Web カメラが買えない問題については先日書いた iVCam を使えばある程度解決できると思っているのですが、いい機会なので別のやり方も探ってみました。

なにやらシグマ界隈ではフルサイズミラーレス SIGMA fp を Web カメラとして使うのが流行っているようで。こういうカメラを PC の Web カメラとして使うには USB Video Class(UVC)に対応している必要があるわけですが、普通は一眼レフやミラーレスで UVC に対応していることはまずあり得ません。fp はあの小ささ故に UVC に対応しておけば何か新しい使い方が拓けるはず、と考えて仕込んでおいたシグマ開発陣の先見の明(というか、ソフト担当者の独断のような気もする)には驚くばかりです。
他のやり方としては、近年の一眼レフ/ミラーレスの多くは HDMI 出力を備えているため、USB 接続の HDMI ビデオキャプチャツールがあれば PC の外部カメラとして使うことはできます。が、それだけのために 1~2 万円はするキャプチャツールを買うのももったいない。何とかして追加ハードウェアなしで使える方法はないものか…と探してみたら、ありました。

SparkoCam – Canon Camera as Webcam, Nikon Camera as Webcam, Software for Webcam | Sparkosoft

SparkoCam

キヤノンとニコンのカメラを PC の Web カメラとして使うことができる「SparkoCam」という Windows 用のソフトウェアです。
どうやら一眼レフを PC に接続してテザー撮影する機能を逆手にとって、テザー撮影用のプレビュー映像をビデオとして PC に取り込んでしまうという仕組みのようです。

EOS 5D Mark III

PC との接続は HDMI ではなく USB。私の EOS 5D Mark III の USB は microB ですらなく miniB コネクタでした。よく考えたらこのカメラ、もう発売から 8 年も経っているんですよね…。もはやミラーレスをメインに使っているから稼動率は落ちているとはいえ、スチルカメラとしては今でもあまり買い換えの必要性を感じていません。

SparkoCam

PC 側で SparkoCam を起動し、EOS を USB 接続して電源を入れたら、あとは特に何もしなくても EOS の映像が SparkoCam のプレビューウィンドウ内に映っています。あまりに何も設定する必要がなかったから拍子抜けしたくらい。
プレビューウィンドウには盛大にウォーターマークが入ってしまっていますが、$49.95 を支払ってレジストすることで消去できます。

ちなみに、ダメモトで α7 III も繋いでみましたが何も起きませんでした(´д`)。本当にキヤノン・ニコン専用のようです。

SparkoCam

テザー撮影機能を流用したソフトウェアだけあって、SparkoCam 上から EOS の設定をいじることができます。F 値・シャッタースピード・ISO 感度・ホワイトバランス等の基本設定は当然のこと、クロマキー処理(映像合成のためにグリーンバックなど特定の色を透過する処理)にも対応していて、任意の色を指定して透過させることが可能。↑は試しにブルーバックにしてクロマキー処理(透過したい色を画面上で「Pick」して選択)をかけてみたところですが、めちゃくちゃキレイに抜けています。

SparkoCam

画質はこんな感じ(機材は EOS 5D Mark III+EF24-70mm F4L IS USM)。Web カメラやスマホカメラを使った場合とは比較にならないほどシャープでノイズレス。まあレンズもセンサも次元が違うので当然といえば当然ですが。

あえて Web カメラやスマホに対する難点を挙げるとすれば、もともとがテザー撮影用のカメラ+ソフトの組み合わせのため、Web カメラ的に使う場合に常に AF が追いかけてくれるわけではないところでしょう。リモートレリーズ時か明示的に AF を作動させたときにしか AF 駆動してくれないので、Web カメラとして使うならば少し絞り込み、MF で置きピンした上で使うのが良いでしょう。被写界深度的にはフルサイズカメラよりも APS-C のほうが適していそうです。

SparkoCam

VC ソフト上では、例えば Zoom なら「カメラ」の選択肢から「SparkoCam Virtual Webcam」を選択するだけ。試しにバーチャル背景を使ってみたところ SparkoCam のウォーターマークまで透過してくれたので、顔の位置にさえ気をつければ無料版でも使い物になりそうです。ちなみに SparkoCam 上でクロマキー処理をかけても抜けた背景は Zoom からは単に「黒い背景」として認識されるらしく、せっかくキレイに抜けたのに Zoom 上の背景透過はちょっとぼやけた感じになってしまいました。

画質的には他の手法を使うより圧倒的にキレイに撮れるので積極的に使っていきたいところですが、ずっとライブビュー撮影し続けているようなものなので、カメラ側のバッテリを喰うのが悩ましい。常用するならば外部 AC アダプタが欲しくなるところです。

コメント

  1. […] みで。 Bさんは少し絞り込み、MF で置きピンした上で使うのが良いでしょう。被写界深度的にはフルサイズカメラよりも APS-C のほうが適していそうです。と書かれていますが、見せられ […]

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