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macOS “Big Sur”

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Bug Sur

Apple が macOS の次期バージョン「Big Sur」を発表しました。

私は普段 Mac は使っていないので macOS の進化にはあまり興味を持っていないのですが、今回ばかりは別。Big Sur は「Mac OS X」以来のメジャーバージョンアップという位置づけであり、年内に登場するという ARM プロセッサ搭載 Mac に対応するとのことです。Mac としては 2006 年に PowerPC から Intel x86 への切り替えを行って以来、14 年ぶりの CPU プラットフォーム変更という大刷新が行われることになります。そして以前から噂されていたとおり、ARM ベースということは OS の基盤が iOS と共通化されることも意味します。

新しい Mac に搭載されるプロセッサは仮称「Apple Silicon」と呼ばれていますが、おそらく現在 iPhone/iPad に搭載されている A シリーズプロセッサの発展系になることでしょう。iPhone 12 に併せて発表されるであろう A14 の上位プロセッサとして A14X とか A14Z と呼ばれるのではないでしょうか。既に A12X/A12Z Bionic 搭載の iPad Pro で「ノート PC より速い」と訴求していたパフォーマンスが MacBook にももたらされることになります。

CPU 性能としては、近年はハイエンドの ARM プロセッサであれば Celeron や Core Y プロセッサ(旧 Core m)よりは高性能ということも珍しくなくなりました。ローエンドの x86 CPU がデュアルコアで停滞している間に ARM はコアごとの性能向上とマルチコア化によって逆転してしまった感じ。それならば macOS とiOS でプラットフォームを共通化してソフトウェアの開発効率を高めつつ、Intel 依存から脱却することで Mac のプラットフォームを自分たちで進化させていこうということでしょう。プラットフォームの完全移行は簡単な話ではありませんが、Apple は将来を見据えてここで決断したのだと思います。

とはいえ MacBook Air クラスまではいいとして、Mac Pro のようなハイエンド機まで ARM ベースでカバーできるものかどうか。現行 Mac Pro の最上位機種は 28 コア Xeon を搭載しており、これを超える実効性能を実現する必要があります。その点は既に Huawei や Amazon が 64 コア内蔵のサーバ向け ARM プロセッサを実用化しており、Apple も同様の手法で超多コア CPU を採用していくのではないかと。x86 に比べて小型で電力効率と設計の自由度が高い ARM プロセッサならばあり得る話です。

個人的には、ベースが低発熱・低消費電力な ARM ベースになることで逆に今以上に小型の MacBook が出てきてくれないか…と夢想してしまうところ。私は以前 ARM 版 Windows が発表された際に ARM ベースで Windows が動く UMPC が作れるんじゃないかとけっこう本気で考えていたのですが、ARM 版 Windows は発表から四年が経つのにほとんど離陸する気配が見えてきません。結局 x86 と共存する形になると(ソフトウェア資産などの理由で)積極的に ARM 版 Windows に対応する必然性がないということでしょう。が、Mac の場合は二年の移行期間を経て ARM に完全移行することが宣言されているのが Windows との違い。スケーラビリティの高い ARM プロセッサのメリットを小型軽量化の方向にも活かしてほしいところですが、今さら UMPC なんて出してこないのが Apple という会社。その辺は iPad mini でよろしく、という感じなんでしょうね。GPD Pocket くらいのサイズで多少まともなキーボードを搭載した UMPC 版 Mac なんて出たら、私は間違いなく買っちゃうんだけどなあ。

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