シグマがまたしても新しいレンズを発表しました。
シグマ、ミラーレス専用設計の中望遠マクロ「105mm F2.8 DG DN MACRO|Art」 – デジカメ Watch
業界イベントがない今年、シグマはもう完全に新製品発表をオンラインで行うことに味を占めたようですね。まあ、シグマくらいの規模でユーザーにも社長ご自身の顔が売れ、かつ自ら製品について語れる人がいればメディアを通すよりも自ら直接ユーザーに語りかけるほうがいろいろと伝わるのは確か。イベントで他社と一緒くたにされるよりも一つ一つの商品への注目度も高まるでしょう。シグマの場合、ニュースを広く知らしめることよりもファンと深いコミュニケーションを行い、そこからのクチコミを広げた方が購買に至る確率は高いように思います。
今回発表されたのは 105mm MACRO のフルサイズミラーレス版。既に一眼レフ用レンズのマウント変更により大半の焦点距離のレンズが E/L マウントに対応済みなので、最近出してきているフルサイズミラーレス用「DG DN」レンズ群はミラーレス専用設計にするメリットの大きいもの(AF 速度で利点のある 100-400、小型化が効果的な 85/1.4)か旧型からのリニューアルがまだだったものを優先的に出してきている印象があり、今回のマクロレンズは後者にあたります。
私は残念ながら在宅残業でオンライン発表会に間に合わなかったためニュースサイトと公式でスペックを確認したのみですが(泣)、今回の 105mm MACRO のセールスポイントは軸上色収差とボケの口径食を極限まで抑えたことにあるようです。私も普段のブツ撮りにマクロレンズを多用していますが、ほんの 2,400 万画素程度でもレンズの軸上色収差は気になるものです。比較的新しい FE 50/2.8 MACRO でも、コントラストの高い被写体の輪郭部に紫と緑の収差を抑えることはボディ内補整機能をもってしても難しい。まあ RAW 現像時に収差を除去するのは難しい作業ではありませんが、最初から収差なしで撮れるに越したことはありません。
レンズ構成は非球面レンズを使っていない設計で、作例を見る限りボケも非常に素直なのが印象的。シャープさと柔らかさを兼ね備えたレンズと言えそうです。
私が普段よく使うのはブツ撮り用の 50mm マクロですが、屋外では 50mm はちょっと短すぎて 100mm 前後のマクロレンズが欲しくなります。一応旧型の EF100mm F2.8 MACRO(USM 非搭載)も持っているんですが、ちょっと描写が柔らかすぎてイメージと違ったということも少なくなく(被写体によってはこれがバッチリはまることもあるんですが)、シャープ寄りの中望遠マクロも一本欲しいんですよね…。まあ、最近シグマがリリースしたレンズの欲しい順で言うと 100-400>85/1.4>105MACRO の順なので、優先順位は決して高くないのですが。
シグマは最近自社のオンラインショップにも注力しているので、このレンズの発売を機に旧 105mm MACRO の A マウント版あたりをアウトレット販売してくれるなら、とりあえずそれでも良いんですけど(笑。
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