夏に α7C と一緒に買った単焦点レンズ FE 24mm F2.8 G がとても気に入っています。24mm という画角が楽しいのもあるけど、コンパクトで気を遣わずに取り回せるのにモノとしての質感、触感が良いことも相まってこのレンズを使うこと自体が楽しい。
ただ 24mm はあくまで広角なので、普段使い用に標準域で似たような感覚のレンズが欲しいわけです。手持ちのレンズだと Sonnar FE 35mm F2.8 だとまだ微妙に広いし、Sonnar FE 55mm F1.8 の描写はすごく気に入っているけど焦点距離も鏡筒も α7C で使うにはちょっと長い。そうなると 40~45mm くらいのコンパクトな単焦点レンズに行き当たります。
もともと、FE 24mm F2.8 G の次はシグマ I Series の 45mm F2.8 Contemporary を買おうかと考えていたのですが、最近 GR IIIx だったり NIKKOR Z 40mm f/2 だったり、新しく出てくる機材が軒並み 40mm なんですよね。別にトレンドで写真撮ってるわけじゃないけど、広角レンズが標準扱いなスマホの普及につられるようにカメラレンズも広角 28mm/標準 50mm から広角 24mm/標準 40mm という感覚が定着する流れにあるのではないかと思っています。だとすると、現代の風景を切り取るなら 24mm・40mm というレンズで撮影するのが圧倒的に正しいはず。ソニーがコンパクトプライムレンズシリーズとして 24/40/50mm というラインアップを出してきたのは理に適っていると思えます。
でも私は CONTAX G 用 Planar 45mm F2 を使い慣れているし、コンパクトプライムレンズの潮流を作ったシグマの 45mm F2.8 に対するリスペクトもあるし、ソニーの 40mm F2.5 G とどちらにするかは非常に悩ましいところ。
そういえば以前比較表を作ったときにはシグマの 35mm とソニーの 40mm を、シグマの 45mm とソニーの 50mm を並べていたので、ソニーの 40mm とシグマの 45mm という比較はしていませんでした。そこで改めて並べ直してみました。
モデル | Sony FE 40mm F2.5 G | SIGMA 45mm F2.8 DG DN |
---|---|---|
焦点距離 | 40mm | 45mm |
開放 F 値 | F2.5 | F2.8 |
レンズ構成 | 9 群 9 枚 | 7 群 8 枚 |
特殊レンズ | 非球面×3 | 非球面×2 |
最短撮影距離 | AF:0.28m/MF:0.25m | 0.24m |
防塵防滴 | ○ | ○ |
フィルター径 | 49mm | 55mm |
サイズ | φ68×45mm | φ64×48.2mm |
重量 | 173g | 227g |
極論すると軽さのソニー 40mm か寄れるシグマ 45mm か、という選択。非球面レンズは 2 枚だろうと 3 枚だろうとボケの荒れ具合は大差ないだろうし、F2.5 と F2.8 も誤差レベル(40mm F2.5 のほうが明るいけど若干広角な分、解放でのボケ量は相殺されるはず)。ソニー 40mm はフィルター径 49mm で他のソニーレンズと使い回しができる利便性はあるけど、シグマ 45mm は微妙に焦点距離が長いのに最短撮影距離は短いので「寄れる」実感が得られるはず。それぞれメリットとデメリットがあって、どちらにするかはやっぱり難しい選択です。
あとはどちらも解像力一辺倒のレンズではなく絞り開放付近では緩さも併せ持つレンズのはずなので、どちらの描写の方が好みか、というのが決め手になるのかもしれません。
今すぐ買わないと撮れないものがあるわけではないのでもう少し悩んでみますが、次に買うレンズはこのどちらかになりそうです。とりあえず店頭で比較してみるか。
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