Apple、電力効率を重視しながらCPUが18%、GPUが35%高速化した「M2」プロセッサ – PC Watch
Apple、新設計の「M2」プロセッサを搭載した「MacBook Air」と「Pro」 – PC Watch
Apple が昨夜開催された WWDC で新プロセッサー「M2」および M2 搭載 MacBook Pro/Air を発表しました。
私は Mac という製品にはあまり興味がないので、技術的興味および iPad ユーザーとして M2 というプロセッサー自体に興味があります。どんなプロセッサーが出てきたかと思ったら、M1 比での変化点は半導体製造プロセス改良(ただし 5nm プロセス自体は同じだからリファイン程度)、メモリーコントローラーのアップデート(DDR4→DDR5:帯域幅 50% アップ)、内蔵 GPU のコア数増加(8→10)といった程度。M1 からの性能向上は CPU 18%・GPU 35% にすぎません。まあ最近の Apple Silicon は A シリーズプロセッサーでも CPU より GPU や Neural Engine の性能向上に注力しているのでそれほど違和感はありませんが、M1 登場時のインパクトが強かったからやや肩透かし、というのが本音です。それでも MBA クラスのモバイル PC で性能が 18% も上がるのは用途によっては大きいでしょうし、最近の Zoom や Teams が当たり前になった PC コミュニケーションでは GPU 性能向上も映像のリアルタイム処理に寄与するはず。
そういうわけだから今から新規購入するなら M2 一択と言いたいところですが、昨今の円安を受けてガッツリ値上がっているのが悩ましいところ。私の周囲でも、M2 の性能よりも値上げに戸惑う声のほうが圧倒的に多く聞かれました。既存の M1 Mac も同時に値上げされていて、M1 MacBook Air の値段が約 11.5 万円→約 13.5 万円になり、M2 MacBook Air は 16.5 万円スタートですからね…。これは Apple が悪いわけではないですが、M1 Mac 出始めの頃のように「みんな買ってる」という状況にはならなさそうです。一方で iPhone/iPad の値段はまだ変わっていませんが、これも秋のモデルチェンジに合わせて為替レートが見直されると思われます。iPad Pro/Air も M1→M2 での性能差分は Mac と基本的に同じはずなので、個人的には M1 iPad Air を買っておいて正解だったということになりそう。
ちなみに Amazon では本日時点ではまだ M1 Mac が旧レートで買えるようなので、必要な方は急いだ方が良いかも。
それにしても昨年後半くらいから諸々の原材料費高騰や激しい円安で物価はどんどん上がるのに、どれも外的要因で人件費上昇に繋がっていないから国内にお金が回らない…という苦しいスパイラルに陥っているのが非常に辛いところ。これが経済成長に繋がるインフレだったら喜んで払うんですけどね…。
個人的には、今回の WWDC には M2 よりもむしろ噂のあった AR/VR 関連の発表に期待していたので、それに関して特に何もなかったことにガッカリしています。あまり事前の噂に踊らされるのは良くないな、と改めて。
コメント
[…] WWDC 2022でウワサ通りM2プロセッサの発表。AppleSilicon第一世代、M1発表から1年半でプロセッサのベースがボトムアップ。Bさんが書いているように「M1 からの性能向上は CPU 18%・GPU 35% にすぎません。」というのも確かですが、ここはリファレンスの基準が2割底上げされたと解釈しておきたく思います。 それより、Mac Pro は今回もIntelチップのままでAppleSilicon化はされませんでした。その代わり?MacBookAir、MacBook Pro 13inchがM2化されました。 で、ちょっと驚いたのが M2 MacBook Pro 13inchがTouch Barを継続したこと。 […]