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飛びこめ!!沼 新しい沼編 05

イラストレーター/漫画家の安倍吉俊氏の同人誌『飛びこめ!!沼』シリーズの新刊が久しぶりに発売されました。私はコミケには参加していませんが、委託販売で購入しました。

安倍吉俊 / 飛びこめ!!沼 新しい沼編 05

随分久しぶりだと思ったら前作が 2020 年夏のリリースだから実に二年半ぶりの新作になります。表紙は今までの同シリーズとは随分雰囲気が違って、同氏の他作品のような繊細なイラスト。間隔が空いたことも含め「今までとなんか違う」ことがハッキリと伝わってきて購入が少し怖くもありました。

本シリーズがメインで扱っているシグマがこの二年半何をしていたかというと、レンズの新製品は順調にリリースし続けてきたけど肝心の新型三層イメージセンサーは何度とない計画変更を繰り返してまだ製品化のめどが立たない状況。L マウントアライアンスも各社それぞれで活動しているけどアライアンスっぽい活動がほとんどない(あ、パナとライカの表面的なコラボイベントは一度だけあったか)ということで、沼の新作といってもあまりネタがないのでは…という心配もしていました。

その予感は良くも悪くも当たっていて、

いつもやたら元気だった「先輩」がこんな状況に。

あー、これは私も身に覚えのあるやつだ。

三年前に COVID-19 が始まって、自由に外も歩けない時期がしばらく続いて、目的もなくカメラを持って出掛ける機会が大幅に減りました。誰かとカメラや写真について話すことも少なくなって、たまに出掛けたときにカバンにカメラを入れていても撮るのが億劫になったり、撮ってもなんか現像が面倒になったり、COVID-19 の最初の一年間は特にそういうことが多かったように思います。
一方でカメラの方も動画撮影機能が進化したり、高感度画質や手ブレ補正が強化されたり、撮影領域が広がることで撮り手としても考えるべき要素が増えた。blog や SNS で静止画だけじゃなくて動画も公開するようになると写真だけ撮っていれば良いというわけでもなくなってきた。そういう面倒くささもカメラのハードルを上げる方向に働いた部分は確かにあります。
そんな間にも他のみんなはどんどんうまくなっていくし、それと比較して自分の技術や引き出しの少なさに直面するのが辛くなって写真が楽しくなくなってしまう。誰かの評価なんて気にしない、自分が楽しければそれでいいとはなかなか思い切れない時代でもあります。

出た!私もついこないだ希少な現役の Foveon ユーザーと話してたやつ!(笑
やっぱりこういうシグマユーザーの自虐ネタがないとこれを読んだ気がしません。

というわけでシグマネタというよりはここ三年間のカメラ好きのあるあるに関する話が中心でしたが、製品ネタもちゃんとあります。

I Series の 90mm F2.8。

これいいですよね。広角~標準域のコンパクトなレンズなら他社にもいろいろあるけど、中望遠でここまでコンパクトなのは(AF レンズでは)ほぼなく、唯一無二の存在。私も α7C に次のレンズとして買ってやろうかと画策中です。
元気がなかった「先輩」もこのレンズに触れて少し元気を取り戻します。

そんな格言聞いたことないけど(笑)、これは圧倒的に正しい。
新しいボディを買って今までとは少し異なる操作体系に触れることで新鮮な気分で写真が撮れることもあるし、新しいレンズを手に入れればパースペクティブ…文字通り世界の見え方が変わる。案外、こういう単純なことで写欲って復活したりするんですよね。

自分がこの三年間悩んできたことを改めて直視させられるようでちょっと辛い部分はありましたが、最終的にはまた楽しく写真撮ろう、カメラに触れようと思うことができるポジティブなストーリーでした。とりあえずなんかレンズ買うか!(←

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