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Adobe Lightroom Classic の新機能「AI ノイズ除去」

アドビ LightroomにAI新機能 高感度ノイズを強力除去 – Impress Watch

Adobe Lightroom Classic および Camera Raw の最新アップデートで新機能が複数追加されました。
例えばマスクした範囲に対して従来は基本的な階調補整しかできなかったのが、新バージョンではトーンカーブまでいじれるようになったのは地味ながら嬉しい改善。でも今回のアップデートの目玉は AI によるノイズ除去機能です。

従来は「ディテール」パネルのシャープネス調整の下にノイズ除去のスライダーが見えていたのが、そこに新しく「ノイズ除去」ボタンが現れています。従来型のノイズ除去機能は残ってはいますが、デフォルトでは折りたたみの中に隠されています。

ということで試しに新旧のノイズ除去機能での効果の差を比較してみました。
そうはいってもメインカメラを α7 III にして以来(現在は α7 IV)、高感度ノイズの補正で苦労することがほぼなくなってしまっています。そこで私がノイズに悩まされていた時代、EOS 7D Mark II で撮ったカワセミ写真を引っ張り出してきました。今ほど高感度性能が高くないセンサーで暗い望遠レンズを使ってシャッタースピードも上げていたので完全に露出アンダー。これを現像で持ち上げて使う、という感じで当時はやっていました。

とりあえず露出を適正まで上げたのがこの画像↑。サムネイルだとディテールが判らないと思うのでクリックして拡大画像を見てください。
ノイズ除去はデフォルト(輝度ノイズ補正なし、カラーノイズ補正 25%)。まあ見事なまでにザラザラです。

これに従来型のノイズ除去機能(輝度ノイズ補正 50%、カラーノイズ補正 25%)をかけた状態↑。まあ見れる状態にはなったもののまだザラ感はあるし、一方で被写体のディテールが失われてシャープさがなくなってしまいました。私の場合、現像はいったんこの状態にしてからノイズ補正量とシャープネスの詳細(適用量/ディテール/マスク)を微調整しながらシャープさとノイズの妥協点を探っていく、という感じで現像していました。

それに対して新機能の AI ノイズ除去をかけた状態がこちら↓。ノイズ除去の適用量は 100% にしています。おそらく GPU 処理(CUDA)を使っていると思われるのですが、EOS 7D Mark II の 2,020 万画素 RAW に対して GeForce GTX 1070 で 3 分程度かかりました。

おおおー!これはすごい。ノイズがほぼ取り切れているのにディテールも完璧に出ていて、十分に光量のある時間帯に明るいレンズで撮ったかのよう。しかもノイズ除去前よりもディテールの情報量が増しているように見えるのは、AI による超解像処理的なものも入っているということでしょうか。従来式よりはちょっと良い程度だと思っていたので驚きました。もちろん AI だから被写体によって得手不得手はありそうですが。

処理に少し時間がかかるのが難点だから全ての RAW データに対してかけるわけにはいきませんが、従来のノイズ除去機能では対処が難しいものに関しては積極的に使っていきたいですね。こういうのを見ると、久しぶりに GPU を交換するかな…という気持ちが湧いてきますね。

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