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陳建一麻婆豆腐店 みなとみらい店

先日みなとみらい方面に行った際に、こちらのお店に寄ってきました。

陳建一麻婆豆腐店 みなとみらい店

陳建一麻婆豆腐店

三月に亡くなった料理人の陳建一氏のお店です(支店多数あり)。日本における四川料理の第一人者で、我々の世代なら『料理の鉄人』のイメージが強いのではないでしょうか。あの番組好きだったなあ。
訃報を耳にしてから、こっち方面に来る機会があったら一度食べに来ようと思っていたのでした。

みなとみらいの四川料理の店というと他にクイーンズスクエアの陳麻婆豆腐があります。CP+ 等でパシフィコ横浜に用事があるとお昼は陳麻婆豆腐で食べることが多いのですが(こちらも美味しい)、ランドマークプラザ側にある陳建一麻婆はちょっと遠くて入ったことがなかったのでした。
どちらのお店も「陳さんの麻婆豆腐」ということで紛らわしい名前ですが、もともと麻婆豆腐自体が中国の陳(これ自体は中国ではありふれた苗字らしい)という名の顔にあばた(麻)があるお婆さんが作った豆腐料理として「陳麻婆豆腐」と呼ばれていたのが由来らしいから「陳麻婆豆腐店」は陳建一のお店のパクリというわけでもないようです。「陳麻婆豆腐の店」と「陳建一の麻婆豆腐の店」、紛らわしいけれど本来の意味としてはどちらも正当。

陳建一麻婆豆腐店

ランチタイムは麻婆豆腐を軸にしたセットメニューが中心。ランチにしてはちょっと高いけど麻婆豆腐と麺類を一緒に楽しめる「四川名菜 A・B セット」がおいしそう。麻婆をメインにハーフ麺にするか、麺を主軸にミニ麻婆をつけるか、今日の気分はどっちなんだぜ。

陳建一麻婆豆腐店

まあ麻婆豆腐を食べに来たんだから麻婆が主役でしょう!ということで A セットを選びました。
店構えも上品な感じだけど、料理も綺麗な器に盛られて品良く登場。

陳建一麻婆豆腐店

これが陳建一の麻婆豆腐。
見た目辛そうだけど、実際は辛さ控えめ。甜麺醤由来と思われるコクとうまみ強めでおいしい。自分の記憶の中にある「ザ・麻婆豆腐」という感じ。さすがは麻婆豆腐を日本に根付かせた一家(麻婆豆腐を日本で広めたのは陳建一氏の父・陳建民氏だと言われる)だけあって、日本的王道麻婆豆腐のど真ん中を突いてくる。最近の自分としてはもっと花椒を効かせてピリピリしたい気分もありますが、この旨味系麻婆豆腐の白米を煽ってくる感じも好き。

陳建一麻婆豆腐店

刻み野菜のたっぷり入った中華スープとザーサイも嬉しい。
ガチの四川系麻婆豆腐だと口の中が辛くなってるときに熱いスープなんて飲めたものじゃないのですが(笑)、ここの麻婆はそこまで辛くないから合間に挟む中華スープがちゃんとうまい。

陳建一麻婆豆腐店

ハーフ麺は酸辣湯と迷った結果担々麺に。やっぱり担々麺が好き。
器のサイズは半分だけど、見た目はまごうことなき担々麺。

陳建一麻婆豆腐店

この担々麺もまた、辛すぎないうまみとコクの担々麺。麺も好みのタイプ。一口に担々麺といっても様々なタイプがあるけど、最終的にはここに帰って来たくなるオーソドックスな日本的担々麺。

こういう味の麻婆豆腐も担々麺も、陳建民・建一親子のアレンジによって日本に根付いたことがよく分かる味。今まで四川料理だと思っていたものが、実は歴とした「日本の味」だったことがこの店に来てしみじみと理解できました。

陳建一麻婆豆腐店

初めて来た店なのに妙に懐かしくなってしまう味でした。
今後はパシフィコ方面に来たらどっちの麻婆豆腐を食べるか迷ってしまうなあ。

こんなにおいしいものを日本にもたらしてくれた陳建民・健一親子のこれまでの功績に感謝。

ごちそうさまでした。

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