[ Sony α7C | Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ZE ]
間もなく解体が始まるという三鷹跨線人道橋に写真を撮りに行ってきました。
私は特に鉄道に興味はないのですが、ここは写真家の南雲暁彦さんお気に入りの場所として以前写真を見せていただいてから自分でも一度写真を撮りに来てみたいと思っていたのでした。が、うかうかしているうちに撤去が決まり、しかも今月 15~17 日は事前申込制の渡り納めイベントとのことで、もう今週か来週行くしかないじゃん!ということで慌てて三鷹へ。
この写真は駅から跨線橋に向かう途中の様子ですが、この時点で既にエモい。架線柱の繰り返しの様子とか、庵野秀明みがあります。
[ Sony α7C | Zeiss Biogon T* 21mm F2.8 G + PCX Filter ]
跨線橋に到着。94 年の歴史を持ち太宰治も愛したという施設だけあって、橋のたもとではちょっとしたイベントスペース的なものもあって賑わっていました。橋の上と周辺も含めて常に数十人の人が訪れている感じで、鉄道ファンっぽくない人の比率も高く見え、注目度の高さが窺えます。
[ Sony α7C | Zeiss Biogon T* 28mm F2.8 G ]
橋の上から撮影。そうそう、こういう写真が撮りたかった。
フェンス越しの撮影になりますが、径が小さめのレンズならばケラレないし、あるいは明るいレンズならばフェンスは溶かせます。
あえてフェンスの影を入れて撮るのも楽しいのですが(実際撮ってはきた)、とりあえずフェンスなしの写真を載せてみる。
[ Sony α7C | Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ZE ]
私は黄色い中央線にはあまり馴染みがないのですが、右端の E353 系あずさは以前長野出張の際に乗っていたので思い出深い。当時はこの跨線橋をくぐっていることなんて全然意識してなかったなあ。
[ Sony α7C | Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ZE ]
今日は冬らしくとても天気が澄んでいて、西の方に富士山がくっきりと見えました。
複雑に編まれた線路と雄大な富士山との対比がすごく良い。
[ Sony α7C | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]
日没まで粘ると人も減り始め、対照的にマジックアワーの幻想的な風景が見えてきます。
跨線橋のどの位置で、どの高さから撮るかによってもこの線路が見せる表情が違ってくるのが面白い。
[ Sony α7C | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]
先日仕事で行ったニューヨークでは、せっかくの風景を RX100 で撮るしかなかったから今回は逆にカメラをいじる楽しみを味わいたいと思い、あえて MF レンズだけを持って臨みました。現代のレンズとは違ってシャープすぎない写りが、この歴史ある跨線橋の空気感によく似合います。
中でも「夜」の名を冠する NOKTON はきっとこの夕景に相応しいだろうと思っていたら、期待通り。
[ Sony α7C | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]
空が焼け始めてから一時間あまり撮り続けて、満足いく写真が撮れました。
94 年の間にここを通った人の数だけ思い出がある橋。私はこの橋の歴史の最後にちょっと撮りに来た一人にすぎませんが、それでも撮りに来ることができて良かったです。
コメント