先日最後の横浜ガンダムを撮りに行った際、せっかくカメラを持って近くにいるんだから…と思い立ってそのまま横浜中華街をブラついてきました。南粤美食のために時々来ている中華街だけど被写体として向き合うのはずいぶん久しぶり。
私は三年前の南雲さんの写真展「Lens of Tokyo -東京恋図-」で主にライカ SL2-S と 16-35mm で撮られた街の写真に影響を受けて街の写真を撮るときはあえて 16-35mm 一本で臨むことが増えています。そんなわけで今回はすべて α7 IV+Vario-Tessar FE 16-35/F4 のみで撮影。24-105G も持ってたけどレンズの利便性に甘えてしまいそうだったから封印しました。
夜の中華街はキラキラと煌めく看板の群れの中を歩いているようなものです。同じ看板は昼間もあるけど、夜の方が断然存在感がある。特にテイクアウト系の店なんかは押しが強くて生身で歩くとちょっと当てられてしまう感覚があるけれど、ファインダー越しに見るとなんとも魅力的。
近年の台湾ブームで本土系の店なのに鶏排(ジーパイ)を売ってるところも珍しくない。中国と台湾って政治的には微妙な関係だけど、日本の中華街ではうまく共存しているように見えて、実際の世の中もこんなだったらいいのに…と思わずにはいられません。
中華街の撮影って面白いようで案外難しくて、スナップ的にはあまり人にフォーカスするわけにもいかないし売り物をガツガツ撮るのも問題がある。そうすると必然的に町並みとか看板といった無難なものに終始してしまって、写真に力がなくなるようにも思えます。何度か撮りに来ている中華街だけど、未だに正解が分からない。
中華街でどこが好きかと問われたら、私は市場通りが一番好きかな。他の通りよりも古くてこぢんまりとしていて、頭上に架けられた赤提灯が台湾の夜市っぽくもあるし、飲食店だけでなく妖しげな雰囲気を漂わせる占い店が建ち並んでるのも良い。
レンズに導かれるように進んでいくと、どんどんディープな雰囲気の路地に迷い込んでいきます。こういうところにある店って入ったことがないけど、やっぱり日本人に媚びない現地の味なんでしょうか。個々の店からは表通り沿いの店からは感じられない生活感のようなものが感じられるのもまた良き。たぶん本場の中国や台湾に行ったらこんな路地に入り込む勇気はありませんが、横浜中華街なら安心して歩くことができます(笑。
久しぶりの中華街撮影、楽しめました。
最近は中華街に来てもほぼ南粤美食でしか食べていなかったので、今度来たら別のお店にも挑戦してみようかな。
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