[ Sony RX1 ]
RX1 シリーズとしての十年ぶりの新型・RX1R III が登場しましたが、さすがに私は買えないので久しぶりに初代 RX1 を引っ張り出して気分だけでも味わってきました。
初代 RX1 は初代 α7 よりもさらに以前に登場したカメラですが、今改めて撮ってみてもよく写りますね…。
[ Sony RX1 ]
35mm というとスナップシューターの王道という焦点距離。でも私はイマイチ苦手意識があります。思い切って 24mm 未満の広角でパース含めて広く撮るか、70mm 以上の中望遠で切り取るかのどちらかが好み。28~35mm あたりは逆にどっちつかずで難しいイメージがあるんですよね。切り取りすぎず、余分なものを入れ込みすぎず…の絶妙な構図センスが求められる焦点距離だと思います。
[ Sony RX1 ]
寄れない・引けないは足で稼ぐ。パースが出てしまう部分はアングルや構図でカバー。単焦点レンズの基本ではありますが、50mm で練習するのよりも難易度が高い。でもハマればツァイスらしいコントラストの高さで力のある写真が撮れる。そうそう、RX1 ってそんなカメラでした。
[ Sony RX1 ]
個人的に、あまり得意でない焦点距離で撮るときは心の中で「フォトヨドバシになったつもりで撮ってみる」ことを心がけています(笑。言語化が難しいけれど、見た人があんな気持ちになれる写真が撮れたらある程度満足、という感覚がある。
[ Sony RX1 ]
しかしまあ登場は 13 年も前のカメラ。当時は α に寄せられていた操作系も α の方がいろいろ変わってしまったせいで今の α と一緒に使おうとするとボタン配置の差で少し戸惑ったり、レスポンスの遅さで撮影のテンポが少し悪くなってしまうのはしょうがないかな。この辺は新型に買い換えたら全然違ってくるのでしょうが、自分としてはアレを買うくらいなら他に買うべきものがある。
[ Sony RX1 ]
こういう被写体こそ RX1 の真骨頂。近接性能の強さ、高いコントラストとシャープネス、そしてピント面からなだらかに広がっていくボケ。それが気持ち良くて、スナップ的な撮り方があまり得意でない私がこのカメラを持つと無意識にこういう写真を量産してしまう。いかんいかん。
[ Sony RX1 ]
König、ドイツ語で「王」。そういえばこれもコンパクトカメラの王のようなカメラです。
個人的にはレンズ交換式の方が肌に合っているけど、たまに引っ張り出して使うといつもとは脳の違う部分を使わせてくれるような気がしています。
[ Sony RX1 ]
ミラーレスカメラに 35mm のレンズ一本で撮るのとはなんか別物なんだよなあ。手のひらで完結するサイズ感だったり、フォーカルプレーンシャッターとは違うレリーズ時の微振動だったり。
これが妙に心地良く感じる日もあるので、これからもたまにこのカメラを連れ出そうと思います。










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