「空腹と勢いに任せて、まさかの一人焼肉」
『それぞれの孤独のグルメ』第 3 話に登場した焼肉「京城園」に久しぶりに行ってきました。ランチ営業は平日しかやっていないから昼に行こうとするとややハードルが高いのですが、前回ランチ焼肉に来てみて夜よりも昼の方が意外と落ち着けるかも?と思ったので。
神保町って自分にとってはカレーの町だったのですが、今やすっかりこの焼肉も選択肢に含まれました。
ランチ営業ではホールは基本的にランチメニュー(ロースターで焼かない)を頼む人向けで、肉を焼きたい人は奥の小上がりに通されます。そしてランチにわざわざ焼きたい人は多くないようで、前回も今回も貸切状態。
このエアコンの冷風直撃席、真夏に昼間から肉を焼こうという自分にはとてもありがたい。
さて、問題は何を焼くかだ。
前回は品切れだったゲタカルビが今回はあるようなので、それを軸に周辺を何で固めるか。でもここはやはり脇目も振らずに肉を焼いていきたい。
面白い貼り紙発見。この店は注文をメモ用紙に書いて提出する方式なのですが、店主が読めないからできるだけ大きな字で書いてほしいとのこと。
でも実際に注文をとってくれたのはおかみさんと若いバイトの人でした(字は大きく書いた)。
まずは生ビールから。昼間だけど飲んじゃうもんね。
一日働いた後に飲むビールは格別だけど、夏の暑い昼間に飲むビールには種類の違う幸福感がある!外を歩いてきて太陽を浴びた全身が落ち着いていくのを感じる。
肉はオーソドックスに並タン(塩)から焼いていきます。
以前来たときに上タン塩とタン切落しみそ漬けは食べたことがあったけど、意外にも並タンは初めて。上タンとは違って赤身の部分を薄切りで。でも普通の焼肉屋で出てくるタン塩よりは分厚く見える。
程良く火が通ったらゴマをつけていただきます。
くぁあ~!うまい!
程良くコリコリした歯ごたえの後に、じんわりと染み出してくる旨味。これ、ビールもいいけど白飯が欲しくなる。
続いてタレ味。右から順にゲタカルビ、ハラミ、レバー。王道の組み合わせ。
ゲタカルビ、普通のカルビよりもサシが強く入っていて、それをかなり厚切りにしてある。見た目はまさにゲタ。
以前夜に来たときにはゲタカルビ単品は品切れで、切り落としセットに入ってた端切れに何とかありつけたのでした。それを今回はガッツリいただける幸せ。
火にかけると中から脂がジュワジュワ溢れてくるゲタカルビ。もう見てるだけでヨダレが出てくる。
食べてみると、ザ・旨味の洪水。ゴマをつけてよし、タレにつけて良し。
カルビって焼肉の王様だと思うけど、このゲタカルビはその頂点と感じる。まさにキング・オブ・キングス。
ん~~~、こうでなくっちゃ。やっぱりカルビ、アガる。
ビールがなくなってしまったからレモンサワーで追っかけます。
レモンの酸味がゲタカルビの脂を程良く中和してくれて、この組み合わせで永遠に飲み食いしていられそうな気がする。
ハラミ。カルビとは対照的に赤身中心、噛み応えと旨味の権化。
うん、うまい肉だ。いかにも肉って肉だ。
ゲタカルビと交互に食べると、赤身肉の良さと肉汁の良さでうまさの永久機関が成立する。
そしてレバー。
くさみ皆無で食べ安いながらも、ムチッとした食感とトロミのバランスが良い。こいつはライスよりもお酒の友って感じがする。
ひとりランチ焼肉、ここまででもけっこうお腹いっぱいになったけど、せっかく久しぶりに来たからにはアレ食べて締めよう。
ランチ限定牛タンカレー!この店のスープで仕込んだカレー、これ食べてみたかったんですよね。
見た目は意外にも正統派の欧風カレー。そこに厚切り牛タンが惜しげもなくゴロゴロと入っている。
カレーはスープの旨味がベースにありつつもしっかりとスパイスを感じる味。牛タンは程良い弾力ととろける食感が共存していて、さっきの牛タン焼きとは別物のうまさ。
この辛旨カレー。グイグイ来る。グイグイ行ける。
いやー、おいしかった。昼からちょっと食べすぎたかも。でも後悔はなく、ひたすら満足感に包まれている。
これだけ肉を食べられるなら大丈夫。私はまだまだ戦える。
ひとりランチ焼肉、やっぱりいいな。またいつかやりに来よう。
ごちそうさまでした。
















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