東京水辺ラインで浅草へ

水上バスに乗っていつもとは違う角度から東京観光してきました。

GWに『リコリス・リコイル』とのコラボ運航に乗船した際、せっかくだから両国～浅草間だけでなく一度下流からゆっくり乗って浅草を目指したいと思っていたのでした。ようやく酷暑を抜け、屋外で過ごすのが苦行でない季節が来たということで決行。
今回は竹芝から乗船していったんお台場へ向かい、そこからUターンして再び竹芝経由で浅草二天門発着場へと至るルートを利用します。なお写真に写っているのは東京都観光汽船（営利企業）が運用する「ヒミコ」ですが、私が乗ったのは東京水辺ライン（準公営）が運用する東京水辺ライン。

※今回の写真は全てEOS M2＋EF-M15-45mmにて撮影。

竹芝の水上バス乗り場はつい先日行った四季劇場のすぐ裏手にあります。ここ、時々ドラマの撮影をやっているのが朝早くゆりかもめに乗ると見えたりするのですが、この日もモロに何かのロケをやっていました。
ちなみに乗り場のすぐ向こう側には浜離宮。こんなところに水上バス乗り場があったんですね。

お台場ルートは竹芝を離岸するとそのまま南下してレインボーブリッジを目指します。
普段の生活では品川港南や芝浦からお台場方面を見たり、お台場・有明から芝浦方面を見たりすることはあっても海上から両方を見る機会なんてありませんからね。なかなか新鮮な光景で楽しい。

そしてレインボーブリッジをくぐります。レインボーブリッジの象徴である吊り下げ部の下を通るわけではないのがちょっと残念だけど、橋桁が一番高いところは大型船のために空けてあるのだと思われます。
首都高やゆりかもめがウネウネと台場方面に延びていく様子は絵になりますね。

向こうに見えるのが台場公園。レジャーであの上を歩いているときには意識しませんが、本来は幕末に黒船の脅威から江戸を守るために作られた人工島（砲台）であることが外側から見るとよく解ります。石垣と松の木の雰囲気にそこはかとない江戸を感じる。

そうこうする内にお台場に到着しました。そういえばアクアシティの裏手に船着き場あったわ、この水上バスのためのものだったのかー。

この発着場周辺、海をよく見ていると水面を魚が頻繁にジャンプしています。たぶんボラだと思いますが、あまりにたくさん跳んでいるからちょっと驚く。望遠レンズ持ってくれば良かったなあ。

そしてお台場を離岸し、再び竹芝を経て浅草方面へと向かいます。
レインボーブリッジをこの位置から見上げるとすごい迫力。東京ってすごいところだな、と改めて感じる。

竹芝を出発した後は隅田川を河口から遡上するルートに入るわけです。ちなみに竹芝を離岸したあたりで小雨が降ってきたためデッキが一時封鎖され、見晴らしに制限が出てしまったのがやや残念。

勝鬨、築地、月島、箱崎…普段電車移動だとそれぞれ点としての意識しかなかった場所が隅田川という線で繋がって、こういう位置関係だったのか！というのを改めて理解。自分の中での東京の解像度が一段上がった感覚があります。

かつて跳開橋だったことで有名な勝鬨橋。現在は塗り替え工事中のようですが、木製の壁で覆われているのは景観のためなんでしょうかね。
隅田川には無数の橋が架かっていて、その多くが歴史的な経緯をもっています。でも普段はバスや徒歩で渡るだけで全容を見ることもないのが、水上バスだとこうやってそれぞれの橋のデザイン屋構造の違いを楽しむことができる。貴重な体験です。