大混乱にも動じず、アントネッリが5連勝でモナコ最年少優勝。ハミルトン2戦連続2位。アロンソはペレスにペナルティで10位入賞|F1モナコGP決勝
F1伝統のモナコGP。もともと抜けない市街地コースが近年のレギュレーションによりさらに抜きにくくなり、それが今年のマシンではどう出るか…というのが一つの注目ポイントでした。結果として「予選が一番面白い」「決勝はやっぱり抜けない」は相変わらずでしたが、それでもアクティブエアロの使用禁止というモナコ特別ルールが適用されたことで今季ここまでのレースとは少し違う展開と勢力図になったのは面白かったです。
■メルセデス
キミ・アントネッリがついに5連勝。初優勝から5連勝というのはもはや前人未到の域です。しかも予選PPから完勝。大半のドライバーが何らかのペナルティーを課せられる中で(あまりにもペナ濫発すぎて、むしろ裁定の方に問題があるんじゃないかと疑わしいレベル)ほぼアントネッリだけが無傷。唯一のピンチと言えるのが終盤の赤旗再スタートで、そこまで築いてきた大量のリードが失われてしかも隣のグリッドはスタートに滅法強いフェラーリ(ハミルトン)。さすがのアントネッリもこのときばかりはヒヤヒヤしたはずです。しかしリスタートも落ち着いて決め、あとはクルマをチェッカーまで運ぶ簡単なお仕事という感じでした。
昔からチャンピオンになるドライバーはこういう「波乱のレースでも自分にだけは何も起きない」みたいな幸運に恵まれがちで、その引き寄せ力自体が強さのうちみたいなところがあります。そういう意味でアントネッリは既に今季チャンピオンの資格を得ていると言って良い。
対照的だったのがラッセル。予選はチームメイトのPPとは対照的に6番手。決勝レースでは他車の中盤何とか4位が見えるか?という状況から、チームのピットミス(5秒ペナルティー消化違反)で追加のドライブスルーペナルティーを課されほぼ最後尾に。まさかのノーポイントフィニッシュで、アントネッリとの差は66ptにまで広がりました。これはアントネッリが今後2レース無得点に終わってもまだ追いつかれないマージンであり、まだ6戦目ながら決定的な差。なんというか、開幕直後はチームメイトに先行してもすぐに力の差を「わからせられて」しまうという点ではかつてのボッタスとハミルトンの関係を見るようでもあります。ここからチームがラッセル贔屓になることはないだろうし、これはもう今シーズンは決まっちゃったかなあ。
ちなみに、シーズン中に4連勝したドライバーがタイトルを獲れなかった例はあるけど(2016年のハミルトン)、5連勝したドライバーのチャンピオン確率は100%です。
■レッドブル
予選は見応えありましたね。トップ争いができるポテンシャルがないマシンからパフォーマンスを引き出してフェルスタッペンが0.043秒差での2番グリッド。シーズン随一のドライバーズサーキットでこの結果は純粋にマックスの技量を反映した結果と言えます。
しかし決勝では対照的に、スタート時にPU(エンジン側)にトラブルが発生してまさかの0周リタイヤ。やはりフォードRBPTのPUはパフォーマンス自体はそこそこあっても信頼性がついてきてませんね。
決勝で孤軍奮闘となったハジャーもPUにトラブルが発生し、低速ギヤでのパフォーマンスに問題を抱えていました。それでも他車のペナルティー等もあって最終的には3位表彰台。苦しい中でも腐らずに(チームラジオではずっと文句言ってましたが)走りきった粘りの勝利と言えます。アントネッリもそうですが、こういう波乱のレースで好リザルトが転がり込んでくる強運があるのが「持ってるドライバー」なんですよね。角田にはそういう巡り合わせみたいなものが足りてなかったんだよなあ…というのを昇格から6戦目で表彰台に立ったハジャーを見て改めて思いました。
■アストンマーティン
アロンソが10位入賞で今季初ポイント獲得。今シーズンはノーポイントでもおかしくないと思っていたから意外でした。ちなみに2015年のマクラーレン・ホンダが初入賞を記録したのも第6戦モナコだったというのは奇妙な偶然です。
まあペナルティー祭りで順位がシャッフルされた結果であって、実力的には予選結果(21-22番手)というのが現実でしょう。でも競争の世界でもビジネスの世界でも、努力をねぎらってくれるのは結果なんですよね…。この結果を一つのマイルストーンとして、少しでも早く戦えるマシンを作り上げていってほしいところです。


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