Windows の 6 年ぶりの新バージョンとなる「Windows 11」がリリースされました。
「Windows 11」が正式リリース ~対応デバイスへ無償アップグレードを順次提供 – 窓の杜
10 月 5 日って米国時間かと思ったら日本時間の朝にきっちり出してきて驚きました。
従来ならばまずはテスト環境と化している VAIO Duo 13 にインストールして様子を見るところですが、Skylake 以前の CPU はサポート外でインストールすらできないのでいきなりメインの自作機にインストールしてみました。まあ Windows 11 といっても実質的には Windows 10 の GUI をリニューアルした程度の差分しかない、昔なら OSR2 とか Service Pack とでもいうような位置づけだから大きな問題は起きないだろうと思って。実際、インストールしてみたところ Windows の内部バージョンは「10.0.22000.194」でした。アップデートの所要時間も従来の Win10 の半年に一度の大規模アップデートと同程度という感じ。
見た目は随分変わりました。特に変わったのがタスクバーアイコンが左寄せからセンタリングに変更された点で、少し macOS 風になった印象。今までの癖でついマウスカーソルを左下に寄せてしまいますが、まあそのうち慣れるでしょう。
少し触ってみると、それよりもウィンドウ操作に伴うアニメーションが変更されていることに気づきます。特にウィンドウを最大化/最小化するときや全画面表示/ウィンドウ表示を切り替えるときのアニメーションが気持ちよくて、なんだか Windows らしくない(笑。これに慣れると Win10 以前の GUI の動きが野暮ったく感じてしまいそうです。
ウィンドウの整列方法も新しくなりました。従来はウィンドウを画面端に寄せると自動的に画面の半分サイズに調整される「スナップ」という機能がありましたが、Win11 ではそれに加えて各ウィンドウの最大化アイコンにマウスカーソルを当てるといくつかの画面パターンが提示され、そのウィンドウをどう配置したいかを指定できるようになりました。
私はせいぜい半々か 2:1 くらいのサイズで使うのが関の山だと思いますが、超ワイドディスプレイや 40inch クラスの大画面ユーザーならばこの多様なウィンドウ整列が役に立ちそうです。
個人的に最大のネガは右クリックメニューやアプリケーションメニューがマウス専用となり、キーボード操作できなくなったこと。例えば従来なら「開く(O)」とか「プログラムから開く(H)」のようにメニューの右側にアルファベットが表示されていて、それに対応するキーを押せばマウスを使わなくても操作できるようになっていましたが、これがなくなってしまいました。私はショートカットキーと同じくらいこの機能を多用していて作業効率化のキモだと思っていたので、これがなくなったのは滅茶苦茶痛い。今からでも戻してほしいし、これだけのために Win10 を使い続けた方が良かったと思っているくらい。
[Win]+[W] キーで呼び出せるウィジェット。Windows 10 ではスタートメニュー内に埋め込まれていたものがウィジェットとして切り出されました。でも Windows Vista 時代のガジェットのように画面端に常駐できるならまだしも、こういう呼び出し方になるなら私は使わないかなあ…。天気予報がサクッと見られるのは便利なので、天気が気になるときだけ [Win]+[W] を使うかもしれません(笑
設定(コントロールパネル)は刷新。Win10 ではシンプルすぎて寂しかったのが、Win11 では程良くグラフィカルになり、またメニューも随分整理されました。Win10 で従来のコントロールパネルに見切りをつけて「設定」に移行しようとしたけど中途半端で整理しきれなかったのが、Win11 でようやく「設定」にほぼ一本化できたんですね。従来は深いところの設定をいじりたいときにどこから入っていけば良いか分かりづらかったので、これは良かった。
OS での HDR 映像のサポートも厚くなりました。まだストリーミングビデオやゲームでは試せていませんが、HDR をオンにしてみたところ Windows の UI 自体がスッキリ鮮やかに感じるようになったので、とりあえず HDR オンのまま過ごしてみようと思っています。
前述のコントロールパネルは完全に廃止できたのかと思っていたら、探してみると一応生き残ってはいるようですね。でも主要な項目はほぼ「設定」に移管できているようだし、Win10 のように併用する必要はもうなさそうです。
想定通り、基本的には Windows 10 の順当進化というかマイナーチェンジでさほど違和感なく移行できるのではないでしょうか。個人的にはメニューのキーボード操作がなくなっているのだけが非常に残念ですが、そういうユーザーは稀でしょうし。アップグレード可能な PC を持っているならあまり様子見する必要はなさそうです。
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