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NEX-5 ファームウェア Ver.04

待望の NEX-5 のファームウェアアップデートがリリースされたので、さっそく適用してみました。

デジタル一眼カメラ「NEX-3」、「NEX-5」をご愛用のお客様へ ファームウェアアップグレードのお知らせ

NEX-5 の本体アップデートは 3D スイングパノラマ対応UI 改善に続いて 3 回目。発売から 1 年経つタイミングなので、そろそろこれで最後かな?という気もしますが、購入後にもこうやってしっかり面倒を見てくれるのが嬉しい。まあ、EOS 5D Mark II なんて発売から 2 年半経つのに今でもアップデートが続けられていますが、フルサイズ機とは商品サイクルも競合の進化スピードも違うので、よくやっているほうなのではないでしょうか。

ということで、新しいファームウェアは「Ver.04」になりました。

今回追加された機能のひとつが、ピーキング表示。フォーカスが合っているピント面のエッジを強調表示することで、AF/MF を補助してくれる機能です。HDMI 接続の外部モニタ「CLM-V55」で搭載されていた機能ですが、これが NEX 本体にも追加されたことになります。
AF はともかくとして、純正レンズよりもオールドレンズのほうが NEX につけている時間が長い私にとっては、MF でのピーキング表示はとてもありがたい。NEX にはもともと MF 時にフレームの一部を拡大表示する「MF アシスト」機能がついていますが、あれは構図を作る→拡大してピントを合わせる→もう一度構図に戻って確認したらシャッターを切る、という流れになるので、ピント山が掴みにくいレンズでも確実にジャスピンが狙える一方、お手軽さに欠けました。でもこのピーキング表示なら、MF アシストほど厳密ではないにせよ、拡大表示しなくても MF でピントが追えるので、MF レンズの活躍の場がさらに増えそうです。

ピーキング表示はレベルを高/中/低の 3 段階から選択できます(当然「オフ」も可能)。上の画像はピーキングレベル「低」、ピーキング色を「イエロー」で設定した場合。「低」だとかなり厳密にピントが合っている部分だけを強調するようになっているので、被写界深度の浅いレンズ/F 値ではこの状態で撮るのが良いと思います。

逆にピーキングレベル「高」だとここまで広くピント面と認識します。ここまで深いとかなり大ざっぱな印象なので、明るいオールドレンズを使うならピーキングレベルは低~中あたりの設定にしておくのが良いでしょう。
また、ピーキング色は「レッド」「イエロー」「ホワイト」の 3 色から選択できますが、何色を使うかは本当に被写体次第。私はイエローを標準設定にして、黄色~緑色の被写体を撮るときはレッドに変更、という使い方をすると思います。


NEX-C3 ではソフトキーのカスタマイズ性が高まり、ソフトキー C(十字キー/ホイールの中央ボタン)に最大 5 個の機能が割り当て可能、さらに十字キーの左右の機能もカスタム可能になりましたが、NEX-5/3 は今回のファームアップではこの機能は従来のまま。右キー(ストロボ発光設定)を別の機能にアサインしたくて仕方のない私にとっては非常に残念です(´д`)。NEX-C3 では左右キーに印字がないのに対して、NEX-5/3 ではデフォルトの機能アイコンがシルク印刷されているからメーカーポリシー的に無理、という事情もありそうですが、惜しいなあ・・・。

新ファームのもうひとつの追加機能は「ピクチャーエフェクト」。最近、他社でも「アートフィルター」とか「クリエイティブフィルター」と呼ばれている、カメラ内で画像加工を行って、アーティスティックな写真を撮影する機能です。オリンパスのアートフィルターにある「ドラマチックトーン」あたりは確かに雰囲気が出ていて、ちょっと羨ましいと思っていたので、ちょっと嬉しい。
私は以前は「Photoshop の後工程でなんとでもいじれるんだから、カメラ内加工なんて別に必要ないでしょ」と思っていましたが、実際にドラマチックトーンのような絵作りをしようと思うと手順が面倒なのと、結果を確認しながら撮っていけるのはデジタルカメラならではの撮り方だな、と考えるようになったので、最近はこういう機能も好意的に受け止めています。

選択できるモードはたくさんありますが、試しに黄色だけを残して他の部分をモノクロにする「パートカラー(イエロー)」を使ってみました。こういう写真は広告写真や写真美術等ではときどき見かけますが、Photoshop でうまく加工しようとするとけっこう手間がかかるんですよね。頻繁に使う手法ではないと思いますが、狙った色だけがかなり効果的に抜けるので、撮っていて面白いです。

ただ、NEX-5 ではピクチャーエフェクトは専用の撮影モードを選択しないと使えない(NEX-C3 ではオートモードの中の一機能のようですが)のが難点。私は MF レンズ中心なこともあり、基本的に絞り優先モード一択なので、あまり出番がなさそうなのが残念です。エフェクトをかけるとせっかくのオールドレンズの描写が埋もれてしまいますしね。ただ、純正レンズのいまいちな描写もエフェクトをかけてやると多少ごまかせるので、そういう使い方はアリかも(ぉ。
あとはやはりピクチャーエフェクトだと JPEG ファインモードでしか撮れないのが痛いかな。エフェクトをかけて一枚撮って、念のため押さえで無加工のまま一枚撮って、というのがやりやすい手順になっていないので、それならエフェクトがイマイチだったときに RAW から救って自分で加工できるように、RAW+JPEG(RAW は当然無加工)で撮れるようにしてほしかった。残念ながら、この機能はこのままではそんなに使わないかなあ・・・。

NEX はそろそろ NEX-7?C5? の噂の信憑性が高まってきているので本当に出るんでしょうが、個人的には NEX-5 の形状が手に馴染んでしまっているので、後継/上位機種がよほど現行機種との差分が大きくない限り、できるだけ NEX-5 を使い続けたいと思っています。クセは強いし不満もあるけど、私にとっては今までに使ったソニー製デジタルカメラの中で、NEX-5 が一番気に入っています。そんな私の思いを打ち砕くくらい素晴らしい機種が出てくることも期待したいですが(笑)、NEX-5 も今後もできるだけアップデートを継続していってほしいですね。

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