「腹が、腹がペコちゃんだ。よし!俺の腹は今・・・沖縄バラだ」
ということで、やってきました中目黒。ドラマ『孤独のグルメ』最終回で取り上げられ、いつも以上のうまそうなメニュー攻勢で深夜の私の胃袋を刺激した沖縄料理のお店です。
あらかじめ電話で予約をしてから行ったんですが、ゴールデンタイムはもう予約だけで席が埋まっていたようで、後から来て入れなかったお客さんもいたほど。22 時を回った頃からぼちぼち空いていきましたが、かなりの人気店のようで。
私が通されたのはテーブル席。ドラマで井之頭五郎が座っていた席のすぐ後ろでした。ドラマでは妙に愛想の良いダイヤモンド☆ユカイ氏演じるマスターとか、カウンターの端でカメオ出演していた原作者の久住昌之氏とか、最終回は妙に豪華な構成だったので、その現場が見られて満足。カウンターはいかにもちょっとオシャレな沖縄居酒屋という雰囲気で、嫌いじゃないです。こういうのでいいんだよこういうので。
まずはビールから。沖縄料理屋といえばオリオンビールしかないでしょう!5 月にもかかわらず、ここのところ妙に暑いので、こういう薄口のビールは水のように流れて入っていきます。
お通しは鶏肉を酢味噌っぽいタレで和えたもの。ビールに最適でいいね。
すぐにできるビールのつまみ、ということで最初は島らっきょうのマース(沖縄塩)漬け。酒飲みの久住氏がやたらうまそうに食べていたので、まずはこれから行こうと決めてました(笑。白くてつやつやしたらっきょうは、塩漬けといいながらむしろ甘みが強く、辛さはあくまでマイルド。シャキシャキとした歯ごたえも相まって、オリオンビールに合いすぎる。
ここは流れに乗ってみるか、というわけで定番中の定番、ゴーヤーちゃんぷるー。あまりうまくない店だとベチャッとしちゃって美味しくないこともありますが、ここのは豆腐の食感がしっかりしていて、しっかりまとまったお味。ベーコンとかでお茶を濁さずにちゃんとスパムを使っているところもいいですね。スパムはメールや blog コメント/トラックバックで日々悩まされている割に、本来のスパムって滅多に食べる機会がなく、かなり久々に食べた気がします。
まず豚を入れていこう。
ラフティー好きなんですよね。ドラマに倣ってラフティー丼を入れていこうか・・・とも思ったんですが、この他にも食べたいものが大量にあったので、グッとこらえてラフティー単品。
脂が乗った豚肉に、こってりとした味付けが気に入りました。白いご飯が欲しくなってしまったほどで、これをご飯に乗せてこのタレがかかったラフティー丼なら、それは間違いがないはずです。
飲み物は早々に泡盛に移行します。泡盛の銘柄にはそれほど詳しくないんですが、やはり沖縄料理に最も合うのはオリオンか泡盛でしょう。
続いてにんじんシリシリー。「シリシリー」って何かと思ったら、すりおろし(千切りも含む)のことで、すりおろし器でおろすときの擬音から来ている沖縄言葉だそうです。
人参なのに、なんだかホクホクしていて甘くて美味しいです。家庭料理っぽいというか、ホッとする味。これにも入っているスパムの旨味と、ニラの食感が相まってまた泡盛が進みます。
そして本命がキタ!アグー豚の天然塩焼き。ゴロー曰く「しっかり噛まないとはじき返されそうだ」というほどの弾力で、確かにかなり食べ応えがあります。
シンプルに焼いただけのものですが、表面がカリッと焼かれていてうま味が凝縮されており、添えられた天然塩をつけて食べるだけで、アグー豚が持っている旨味と甘みが口の中に広がって、これが旨くないわけがない。
うん、うまい肉だ。いかにも肉って肉だ。
お酒もついつい進んで、かめ出し泡盛の古酒(クース)に突入します。
肉ばっかり食べていると怒られそうなので、魚も食べてみます(笑。
これは沖縄出身という店員さんお勧めの「グルクンの唐揚げ」。グルクンというのは沖縄の県魚で、この唐揚げは沖縄ではポピュラーな料理とのこと。富山でいうブリ大根みたいなもんかね?(ぉ
このグルクンという魚は初めて食べましたが、魚自体はけっこう淡泊な感じで、唐揚げにして油分と味を補ってやることで美味しく食べられる、という印象。「沖縄人はこれを頭からかぶりつく」と言われたんですが、さすがにそこまでの勇気はありませんでした(^^;;
豚と魚だけじゃなくて鶏もね、ということで(←まて、「手羽ばくだん」というのがあったので、頼んでみました。
これ、何かと思ったらいわゆる手羽餃子じゃないですか。沖縄料理の店にまで来て手羽餃子なんて食べてたら宇都宮の人に怒られそうですが(笑、でもこれはうまい。またビールが欲しくなる味です。
この手羽ばくだんについて調べてみたら、このお店のグループ(その名も有限会社ウィルビー)でアグー豚と手羽ばくだんの通販もやっているようじゃないですか!そうかそうか、そうなれば話は違う、ここに並んだ大量のおつまみがすべて自宅のおかずとして立ち上がってくる!
お酒のほうは、メニューに「ハブ酒」というのがあったので、おそるおそる頼んでみました。ハブをハーブに漬け込んだという誰かさんの駄洒落のようなお酒ですが(笑、ハーブのおかげで最初の口当たりは良いほうながら、なんか後からエネルギーの塊がこみ上げてくるような感じ(汗。
さて、そろそろラストスパート。これも食べてみなくては、と思っていたタコライスです。スプーンで豪快に混ぜていくと、だんだんタコライスがタコライス然としてきます。
タコライスは好物で、一時期職場の近くにあった WIRED CAFE でよく食べていましたが、WIRED CAFE のタコライスはカフェらしくお上品な味で、もうちょっとパンチがあってもいいのに、とは思っていました。でもここのタコライスは炒め挽肉にしっかりつけられた味と、サルサソースのインパクトが強くて満足の味。
良い感じにアルコールが回ってきたこともあって、「よーし、こうなったら、独り沖縄祭りだ」というゴローのフレーズが脳内にこだまします。
飲み物は「パイナップル搾り」。ゴローの飲んでいた妙にうまそうなパイナップルジュースにも興味があるけど、ここまで来たらソフトドリンクには引けない(ぉ。沖縄産パイナップルで作ったお酒で、濃密だけど爽やかな後味という、この局面(どの局面だ)にぴったりなお味。喉から南国が入ってきた。
〆はもちろんソーキそば。どどーんと出てきました。
「骨まで旨い」という触れ込みのソーキは、確かに骨と肉の境界に気づかなかったくらい、柔らかく煮込まれています。濃いめの味付けだけどそれほどこってりはしていないスープと、噛み応えのある太麺、それに後味をリセットしてくれる紅生姜が渾然一体となって、のどに流れ込んでいきます。これは旨い。胃袋がすっかり常夏だ。
これまでの孤独のグルメツアーはさすがに大食漢のゴローの胃に勝てず、あれほどの食べっぷりには至りませんでしたが、今回は調子に乗ってゴロー+久住さんが番組で食べたメニューはほぼコンプという暴挙に出てしまいました(笑。さすがに胃袋の限界に挑戦するくらい食べましたが、どの料理も外れがなくて、途中でギブアップしようとは微塵も考えませんでしたね。放送のあの雰囲気は最終回だから気合いが入っていただけではなかったということを、実際に食べてみて感じました(笑。
ここはとても美味しかったのでリピートしたいです。私の周囲のこどグルフリークの方々、ぜひ一緒に行きましょう。
ごちそうさまでした。

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- リリース日2012/05/16
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コメント
行きましょう!
よし。6 月は一年の中締めってことで、来月あたり中年会開きますか(ぉ