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東京都江東区清澄白河のポパイベーコンとサンマクンセイ刺

「仕事がうまくまとまったら、深川めしもいいな」

ドラマ『孤独のグルメ Season5』、ついに始まりましたね。今期ももちろん、聖地を巡っていくわけですが…今シーズンはついに初の海外編も予定されているということで、今までよりもさらに巡礼のハードルが高まっています。これは大変だ…。

ともあれ、Season5 はまずは第 2 話に登場した清澄白河から。事前情報でさんざんこの清澄白河回が取り上げられていたのでてっきり初回なんだろうと思い、初回放送の翌週金曜でお店の予約を取ってみたら、まさかの第 2 話だったという(;´Д`)ヾ。私の聖地巡礼史上初の放送前巡礼ということになってしまいました。まあ、予告編で頼んだものの雰囲気は分かったので、なんとかなるでしょう。お店に行って帰宅したらそのままドラマが放送開始、というのも悪くない(ポジティブ思考

清澄白河エリアといったら深川めしだけど、今回の舞台は昭和の雰囲気満載の居酒屋。そういえば Season4 でも木場にいながらあえてのインドカレー、という回がありましたが、ゴローちゃんはなかなか深川めしに縁がありませんね…。ま、何も名物にとらわれなくてもいいじゃないか、おいしけりゃそれで。

だるま

だるま…縦から見ても横から見ても、居酒屋だよなぁ~。
この年季の入った、風情のあるたたずまい。店構えからしてもう楽しそうだ。

よし、導かれてみようか。

店内には松重さんや久住さんのサインは見当たりませんでしたが、ドラマ登場予告の貼り紙が。
その隣の貼り紙によると、つい最近別の番組にも取り上げられたようで、人気店なんですね~。

通されたのはカウンター。三人だとちゃんとカウンターの角を空けてくれる心遣いが嬉しい。そして私が座ったのが、ほぼゴロー席!放送を見る前にゴロー席に導かれるとは、これまで聖地巡礼を繰り返して功徳を積んできた甲斐があるというもの(違

いかにも東京の下町っぽい額の下に、スペイン産ワイン、ラスク、オニオンロールパン…何なんだこの店?!何屋さんなんだ。
この店、ほんと何でもありだな。

しかしその下には無情にも「本日オニオンロールパン売切です」の貼り紙が(;´Д`)。今日のメイン料理のひとつだったはずなのに…。私もオニオンロールパンを刺身っぽく楽しんだり、煮込みに浸して食べたりしたかった(笑。


コの字型のカウンターに、壁にはズラリと貼り尽くされたお品書き。
お店の雰囲気としては、原作に登場した赤羽のまるます家に通ずるものを感じます。

おお~、メニューが押し寄せてくるぞ。
定番の品々も捨てがたいけど、ホワイトボードの「本日おすすめ品」も見逃せない。しかも、どれも安い!ワンコインでおつりが来るものばっかりだ。

ここは焦らず、じっくりとメニューを読み込もう。

え~、なんだなんだなんだ?常連客のカバン置き場は、ここなのか。
「ふらっと QUSUMI」の中で「この店は昔はスーパーをやっていた」という話がありましたが、おそらくそのスーパーの名残のショーケースなんだろう。そこに、食器と、お通しと、何故か柿と(笑)、お客さんの荷物。ガヤガヤ騒がしい店内をさらに凝縮したかのようなカオスっぷり。

でも、この市場のごとき喧噪、嫌いじゃない。
静かな店より、こういう中に紛れ込んでいたほうが落ち着くときがある。
他愛ない他人の会話が、心地いい。

…なんて言ってる場合じゃない。
生ビールが来ちゃったからには、早く飲まないと、自分の中ののんべえちゃんが暴動を起こすぞ。

日替わりのお通し、この日はひじきの煮物。
ぽいぽい、こういう店のお通しっぽい。シブい球を放ってくる。

まずはポテサラから。ちょっと甘みがあって、懐かしい味。
この店の大将やおかみさんの人柄が練りこまれているかのような、優しさを感じる。

いつもならビールの次にはハイボールに行くところだけど、メニューに見当たらなかったので、珍しく酎ハイに移行。
でも、こういう店ならハイボールよりも酎ハイの方がよく似合う。

本日の主役、サンマクンセイ刺。これが燻製…?

青魚好きの燻製好きとしては、これは来る前から楽しみにしていました。
いつだったか、鯖の燻製を食ったときもびっくりしたけど、サンマのクンセイの刺とは…居酒屋の海も底が知れない。

おお~っ、燻製だ、確かにクンセイ。
燻製でありながら、確かに刺身でもある。

サンマって、塩焼きか刺身がいちばんうまいと思っていたけど、こういう食べ方もあったのか。
この店、侮れんぞ。

そしてポパイベーコン。名前からするとエノキと卵まで入っているとは想像できなかったけど、こう来ると完全に家庭料理。
このぶっきらぼうな盛り付けが、気取らずわしわし食えと言っている。

うん、いい。かなりポパイ。全然名前負けしてない。
こ~れはポパイ飯。さあ来いブルート、って感じ。

続いて焼鳥シリーズ。まずは正肉の焼鳥をタレで。うん、良くも悪くも普通においしい(笑
でも、こういう気取らない普通っぽさがこの店には合ってる気がする。

で、皮を塩で。こっちはカリッと焼き上げられていて、塩との相性抜群。
正しい居酒屋のつまみだ。

お店のほうは満員御礼で頼んだ料理がなかなか出てこなかったのが、出てくるときは一気に出てきて、狭いカウンターがまさに「なんだかすごいことになっちゃったぞ」状態に。

肉豆腐。これまたこういう店に似つかわしい一品。
出汁のよくしみた豆腐と、優しい味の汁がいい。「俺、歳とったらこういう肉豆腐と白い飯があればそれでいいや」とすら思えてきます。

ちょっとこの店の無軌道ぶりに乗じてみるか、的なスペイン産赤ワイン。
赤ワインをグラスまでしっかり冷やして出してくるあたりがこういうお店らしいところですが(笑)、それもそれで良し。この赤ワイン、以外と侮れずうまい。

…からの、キス天ぷら(ぉ

ふんわり揚げられた一口大のキス、尻尾まで残さずいただいちゃいます。

そーなると飲み物はホッピーでしょ。
この手のカウンターにはホッピーがよく似合う。

ちなみにここのホッピー、中(焼酎)は注ぐ人によって分量が全然違うので要注意(笑

煮込み、飲んべえちゃんたちの大好物。
基本的に、こういう店の煮込みに外れなし。

ああ…この汁、いいわ。
これ、本当においしい。年季を感じる煮込み。

そしてまた変化球の、生ハム(笑。今思うと、赤ワインと一緒に頼めば良かった。

確かに生ハムなんだけど、私の知っている生ハムとなんか明らかに違う(笑。
でも、ホッピーと一緒なら許せてしまう、この店へのなじみ感のある生ハム。

メニューにハイボールがない、と思っていたのに、常連さんが普通に頼んでいたのをめざとく見つけて(笑)ハイボールを注文。
この手の居酒屋でハイボールといえば角瓶かトリスと相場が決まっているようなところ、ここのはキリン富士山麓のハイボール。アルコール度数高めで、安く酔っ払えるコスパ高いハイボールでした(笑。

オニオンロールパンの代わり、というわけではないけれど、〆に向かってチーズグラタン。

ドラマ観る前だったので何も知らずに頼んだ結果、「グラタンは、チンか(笑)」というゴローさんと同じリアクションを取る始末(;´Д`)ヾ。
いや、これはこれで楽しいぞ。子どもの頃、母親が忙しいときに買っておいてくれた冷凍食品の、懐かしい味(笑

〆は焼ビーフン。ここだけ、突然アジアンテイスト。
でも、〆に相応しいしっかり味。

ごちそうさまでした。
いや~、いい飯だった。

お客さんが増えてくるとカウンターの席を詰めてくれる常連さんのあったかさとか、料理を出すときに、店員さんがどこの席の料理かを把握してなくていちいちお客さんに聞いてる(笑)そのやりとりとか、まさにドラマそのまんまの、地元に愛された居酒屋。ちなみにドラマに登場した浅野温子さん演じる「スーさん」は実在の人物で、おかみさん以上にホールを掌握している感のあるしっかり者でした。

なお、帰り際に大将と軽く話をしたところによると、放送後はしばらくの間予約は取らない予定とのこと。確かに放送前でこの混雑だとさらなる混乱は必至でしょうし、常連さんが入れなくなってしまうのもお店としては避けたいところでしょう。今後巡礼予定の方は、そのあたりご理解の上、お互い楽しく利用できればと思います。

俺も今度はチョコレートラスクをおかずにご飯…いや、それはない。
ごめんね深川めし、今度ね。

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~10&原作
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、2023 年大晦日スペシャルの台湾編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ...

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