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Inter BEE 2015

幕張で開催されていた Inter BEE 2015 に行ってきました。

Inter BEE 2015 | Inter BEE Online

Inter BEE 2015

CEATEC や CP+ 等のコンシューマー向けイベントにはよく行っていたけど、Inter BEE は今回が初めて。自分の守備範囲外の展示のほうが多く、どう見て回ったらいいかもよく分からなかったので、とりあえず私の興味に近いところを中心に見てきました。

Inter BEE 2015

今年の展示の中心は「8K」「ドローン」「HDR」の三本だった印象。

8K の展示は想像していた以上に多く、2020 年の東京オリンピックに向けた競争がもう始まっていると感じました。参考出品レベルのものも多かったものの、展示のボリュームという意味では 4K:8K=7:3 くらいの比率だったような。放送業界では、もはや 4K は(少なくとも撮影機器に関しては)当たり前になり、8K をどう導入していくか、というフェーズに入りつつあると言えそうです。

Inter BEE 2015

ドローン。これは Inter BEE に限らず CEATEC や CP+ など、ここ 1~2 年のハイテク系の展示会には節操なく登場している印象があります。それでも航空撮影はドローンの主用途の一つだけに、大小のドローン開発企業だけでなく、撮影機器メーカーのブースでも何かしらドローンに絡めた展示があったのが、Inter BEE らしいところ。

Inter BEE 2015

あとは HDR。去年まではあまり話題になっていなかったのに、ここにきていきなり脚光を浴びてきた感があります。やはり技術の標準化が進み UHD Blu-ray などの業界規格に採用されたことで弾みがついたということでしょうか。
マスターモニタやテレビなどの機器メーカーのブースでは必ずと言って良いほど SDR/HDR の比較デモが行われていました。HDR の映像を見ると、SDR のほうは白飛びが多く、かつコントラストの低い「眠い」画に見えてしまいます。比較用に SDR の映像をあえて破綻させているんじゃないかと疑いたくなるレベル(まあ、実際は多少なりともそういう分かりやすいサンプル映像を作っている側面はあるんでしょうが)。

HDR というからにはダイナミックレンジが広がり、従来よりもどぎつい印象の画になるのかと思ったら、むしろその逆。逆光や明暗差の激しい映像で白飛びが抑えられ、暗部も潰れずに再現されているのはもちろんなのですが、ダイナミックレンジが広がったことで階調表現が豊かになり、より肉眼に近い見栄えになって感じられました。個人的には、金属やガラスのような光を反射したり透過したりする物体の質感の表現が HDR の真骨頂なんだろうなあ、と思います。

撮影機器メーカーのブースでは、HDR に対応するための映像製作ワークフローに関する展示も多くありました。といっても HDR 用に撮影するというよりは、RAW 動画で撮影しておいて BT.2020 に対応した LUT を適用して現像するというもので、HDR とカラーグレーディングの関係性を理解していないと逆に混乱しそう。来場者の中には写真の HDR(動画でいう HDR とはむしろ逆の概念と言って良い)と混同している人も少なくないようで、言葉の認知に対して内容の認知が追いついていないと感じました。ただ HDR のメリットは 2K→4K に解像度が上がる以上に誰にでも判る進化なので、今後テレビを買うなら HDR 対応は判断基準にすべきだと思います。


Inter BEE 2015

個人的に興味があったものがいろいろ展示されていたキヤノンブース。少し前に発表された 2.5 億画素 CMOS センサを搭載したカメラも参考展示されていました。

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この 2.5 億画素カメラのデモ映像は、幕張から東京湾を挟んで 20km 先のゲートブリッジを撮影したもの。

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800mm の超望遠レンズを使うと、千葉からでもゲートブリッジがここまで大きく写ります…というのは別に画素数に関係のない話ですが、2.5 億画素センサならばここからさらにトリミングをし、それにノイズ除去やコントラストエンハンスなどのフィルタをかけると、

Inter BEE 2015

ゲートブリッジを走っているトラックの荷台に「HELLO」と書かれているのが判読できてしまう!という。
まあ、ここまで超望遠になってくるとレンズやセンサの性能よりも空気中の塵や大気のゆらぎによる影響の方が大きいでしょうから、このセンサで「作品としての写真」が変わることはあまりないでしょうが、映像情報の使い方を広げてくれる可能性は感じますね。

Inter BEE 2015

それから ISO400 万(!)の超高感度カメラ。α7S シリーズをはるかに凌ぐ高感度性能で、暗所動画のデモ映像は確かに α7S よりもすごいものがありました。こちらは参考出品ではなく来月には発売予定ということで、一度触ってみたい。まあ α7S II 七個分の値段なので、触ったからといって買えませんが(汗。

Inter BEE 2015

超高感度カメラといえば、先日初代 α7S を手に入れてから気になり始めたのが ATOMOS。初代 α7S では単体での 4K 動画撮影ができず、外部レコーダが必須になります。そこで公式にサポートされているのが ATOMOS。ハイエンドの SHOGUN は値段的に手が出ないんですが、その下の NINJA ASSASIN(この中二的ネーミングセンス、どうかと思う)ならもうちょっと安いものの、それでも α7S 本体とそう変わらない価格帯。せめて 10 万を切ってほしいところですけどね…。
まあ、それ以前に我が家には 4K を表示できる環境がないので、まずはテレビなりモニタなりを買わないといけないんですが(´д`)。

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