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It’s a Sony 展

It's a Sony 展

久しぶりに銀座ソニービルに行ってきました。

ここに長年存在したソニーショールームは 8 月にその営業を終了し、既に銀座四丁目に新ショールームとして移転済み。
しかしビル自体の取り壊しは来年 4 月を予定していて、それまでの間どうするのかと思ったら、こんな特別展示が始まりました。

ソニーの歴史を振り返る「It’s a Sony展」。トリニトロンやウォークマン、AIBO – AV Watch

It's a Sony 展

この地で 50 年にわたり営業してきたソニービルの建て替えを記念し、また今年で設立 70 周年という節目を迎えたソニーの歴史を振り返る展示会です。
既に広告では使われなくなって久しい「It’s a Sony」のタグラインがイベント名に仕立てられていますが、やっぱりソニーはこのタグラインを使っていた時代が最も輝いていたよなあ、と思います。

It's a Sony 展

1F のエントランスから花びら構造のビルを順に上がっていくと、まず展示されているのがこのグラストロン。ソニーを代表する他の製品群を差し置いていきなりこれ、というのがマニアックですが、PlayStation VR の登場で HMD という製品がようやく花開こうというタイミングならばそれも必然、という気もします。

It's a Sony 展

なぜこのチョイスかと思ったら、低層の展示は同じく銀座に編集部を構えるマガジンハウス『ポパイ』との共同企画で、著名人の思い出のソニー製品を展示する、という趣旨でした。このグラストロンは西郷 1 等陸佐ピエール瀧さんの思い出の一品とのこと。
ポパイなんて読まなくなって久しいですが、そういえばその昔ポパイのソニー特集で取材を受けたことがあったのを思い出しました。懐かしい…。


It's a Sony 展

こちらはラジオ「スカイセンサー」ICF-5800。私はさすがに生まれる前なのでこれといった思い入れはないのですが、誰のチョイスかと思ったら

It's a Sony 展

平井さんじゃないですか!
さすがにこれが私物、ってことはないですよね(笑

It's a Sony 展

2F から上は、年代順のソニー製品が並べられています。
製品だけでなくソニーの歴史そのものをなぞるような展示になっているので、東京通信工業(ソニーの前身)の設立趣意書が展示されていたり、

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設立初期の製品として電気炊飯器まで見ることができます。

このへんはたぶん御殿山にあるソニー歴史資料館から持ってきたものじゃないでしょうか。予約さえすれば社員や関係者でなくても見学することができるので、期間中に行けなくても興味ある方はそちらで(たぶん)見られます。

It's a Sony 展

意外なところで、社服(ユニフォーム)なんかも展示されていたりします。
これ、あまりそうは見えないかもしれませんが三宅一生がデザインを手がけたものなんですよね。現在も基本デザインを踏襲したまま、ブルー系にリファインされたものが工場の制服として着用されているようです。

It's a Sony 展

なんでランドセル?と思うかもしれませんが、ソニーでは毎年社員のお子さんが小学校に入学する際、全員にランドセルを贈呈する制度があります。これはいつのものか判りませんが、実際に贈呈されたものの一つのようですね。
昔は日本国内の企業で社員の子どもが小学校に上がるときに記念品を贈る、というところが少なくなかったですよね。私もランドセルではありませんでしたが、父の会社からけっこう立派な絵の具セットをもらったのを憶えています。

It's a Sony 展

製品展示に戻ります。
こちらは初代ウォークマン TPS-L2。まあこれ自体は展示される機会が多いので珍しくもありませんが、その隣にある TCM-100、通称「プレスマン」と並べて展示されるのは珍しい。その名の通り記者が取材の音声録音用によく使ったテープレコーダで、ここから録音機能を省く形で生まれたのがウォークマン。外でヘッドホンで音楽を聴く文化がなかった時代にこれを商品化することには賛否両論あったようですが、全部入りじゃなくて「引き算で商品性を際立たせ、新しい文化を創る」ことこそソニーの商品企画の軸だったんだよな、というのを実感します。

It's a Sony 展

このピザカッターのようなものは「ポータブルターンテーブル」PS-F5。
私はレコード世代ではないのでこれを知ったのは随分後になってからでしたが、変態ガジェット好きとしてはリアルタイムで見てたら買っていたに違いない(笑。

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で、その血脈を受け継ぐのが、「はみ出るディスクマン」D-88。
レコードならともかく、光学ディスクでこういう密閉できない構造のものをよく商品化したなあ、と思いますね…。でもこういうの大好き(ぉ

It's a Sony 展

という感じで、歴代のウォークマンがズラリと並べられています。
2000 年以降のものは少なく、ほとんどが 1980~90 年代の製品。一時代を築いたウォークマンでしたが、私はその当時は主にケンウッド派だったのでウォークマンは店頭やカタログで眺めていた記憶のほうが強いという(笑

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ソニー~ソニーエリクソン~ソニーモバイルと続く携帯電話・スマートフォン製品も一堂に会していました。
ジョグダイヤルとかウォークマンケータイとか回転スライド端末とか premini シリーズとか、昔の端末は良くも悪くも独自性が光ってましたよね。最近の Xperia はすっかり無個性になっちゃいました。

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「My First Sony」シリーズ。ここも私は通らずに育ってきましたが、ここは思い入れある人多いんじゃないでしょうか。
現代の子どもはこういうのナシでいきなりスマホだからなあ。

It's a Sony 展

そして AIBO。製品のみならず開発機まで展示して、やけに力が入っていました。
近年、ロボット系のニュースで「元 AIBO の開発者が作った」という話を見かけることが増えていますが、AIBO 続けてれば良かったのに…と思う一方で、ソニーが AIBO を生み出して投げ出した(人材や思想が散らばった)からこそ、今こうして改めてロボット産業が盛り上がっているんだろうな、とも思います。

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こちらは ERS-220 のデザインを手がけた河森正治氏の直筆イメージイラスト。
こんなものまで展示されているわけですが、マクロス世代としては感激です。

It's a Sony 展

PlayStation まで来るともう現代という感覚です。
こちらは初代 PlayStation の出荷一千万台を記念して作られた金のプレステ。現行の PS4 は既に四千万台を突破して PS の過去最高記録を更新する勢いですが、初代はゼロスタートだったわけで、一千万台いったときはさぞ嬉しかったことでしょう。

分かったからとにかく PSVR の増産はよ(ぉ

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VAIO。日本国内での第一号機、PCV-T700MR。久しぶりに見ました。
そして奥に見えるのは PCG-505。

It's a Sony 展

数ある他の名機を差し置いて、こういう場になるとなぜか出てくる PCG-QR1(笑
機能的にはこれといって特長のないマシンですが、とにかくこの見た目だけで印象に残るモデルです。

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そして type P。
「VGN-P70H」というキャプションがついているけど、手前のピンク色は後継機種の VPCP119KJ だと思います…。

It's a Sony 展

SNS で話題になっていた「ソニー製品ラバーストラップガチャ」ですが、今日は初日ということもあってか私が行った夕方には既に当日分が売り切れていました(;´Д`)ヾ。
TPS-L2 のストラップ欲しかったなあ。今度来るときにあったら改めて狙ってみよう。

It's a Sony 展

それからこんなものの販売予告が。
これだけだとなんだか分からないと思いますが、これ、「ソニービルの外壁に使われていたルーバーの一部」なんです。

It's a Sony 展

しかもよく見たらシリアルナンバー入り!
来春のソニービル解体後にチャリティを兼ねて販売するとのことで、値段次第だけど一個欲しい。

It's a Sony 展

というわけで、It’s a Sony 展でした。
ここに紹介した展示品はごく一部。まともに一つ一つ見ていったら半日は使うくらい、密度の濃い内容になっています。
展示自体はビルが営業を完全終了する来年 3 月末日までやっているとのことで、何回かに分けて見に行っても良いかも。
私もまた銀座方面に行く機会があったら見に行こうと思います。

Sony Design: Making Modern

0847844994

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