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SEOUL TRAIN

先日の韓国滞在中、ソウル市内の移動は基本的に地下鉄を利用していました。ソウルでは電車はほぼ地上を走っておらず(地下鉄の一部区間が地上というのはある)、地上は路面電車の代わりにバスが優先道を走るというスタイルのようです。以前台湾で MRT に乗ってみて、国ごとに切符の買い方が違ったりして面白かったので、今回のソウル地下鉄についても記録しておきます。

ソウル地下鉄の駅の案内板や路線図にはハングルに加えて英語/中国語/日本語の表示があることが多い。日本でも公共交通機関で日本語以外に英語/中国語/ハングルの表示があることが多くて、人口比からいって英語と中国語は分かるけどハングルまでは要らないのでは…と思っていましたが、自分が逆の立場になってみるとありがたいものですね。まあ、英語(アルファベット)と中国語(漢字)の表記があればある程度何とかなりますが、「Chungjeongno」(忠正路/チュンジョンノ)とか咄嗟には読めませんからね…。

ただ電車内は車両によって表記の親切さには差があって、新しめの車両でなければハングル+英語表記くらいしかなく、2~3 回乗り間違えたり乗り過ごしたりしてしまいました。

券売機は台北のものによく似ています。
とはいえ現地の人はもうほとんどが T-money カード(Suica のようなチャージ式交通カード)を使っているようで、券売機で買っている人はあまり多くないようです。

この券売機の素晴らしいところは、日本語設定があるところ!海外にいながら母国語で生活の用を足せるありがたさ。この手厚さは隣国である以上に、一時期より落ち着いたとはいえ日本人観光客の多さから来るものなのでしょうか。

ここでは「一回用交通カード」を購入します。ソウル地下鉄の切符は日本のような磁気切符でも台北のようなトークンでもなく、一回使い切り式の IC カードを購入する形になるようです。


チケットは路線→駅名で検索するか、駅番号を入力することでも購入できます。駅番号は旅行ガイド等にも記載されていて、日本では馴染みの薄いハングルの駅名を憶えなくても買えるのは助かりますね。

「海外では…」みたいなことを言うのはあまり好きではないし私も今まで意識したことはありませんでしたが、掲示されている路線図から行き先と運賃を確認して運賃指定で切符を買う日本の券売機よりはこういう買い方の方が圧倒的に親切ですね。特に交通系 IC カードが普及して切符を買うのが電車に乗り慣れない人ばかりになってしまった現代では、なおさらそう思います。

行き先と枚数を指定すると最後に金額が表示されて、ここで料金を投入します。運賃に加えて表示されている「保証金」はいわゆるデポジット。Suica や PASMO を買うときに一枚 500 円かかっているアレです。この一回用交通カードでは、カード一枚ごとに 500 ウォン(約 50 円)のデポジットを払う必要があります。

ちなみに行き先の「高速ターミナル駅」がカタカナで「コソクターミナル」とちょっと卑怯なイメージになっているのはご愛嬌(笑

こちらが一回用交通カード。Suica と同じような IC カードです。
一回用といっても使い捨てではなく使い回しているようで、印刷が少し剥げていたり表面のデザインが違うものが混ざっていたりします。

自動改札機に交通カードをタッチして通過するのは日本の鉄道と同じ。自動改札機は日本と同じフラッパー式と日本では見かけない回転バー式が駅によって混在しています。

ソウル地下鉄のホームは、ほとんどの駅で日本のホームドアよりも背が高く、天井まで続いているフルハイトタイプの採用が主流。撮り鉄泣かせの構造ですが、このおかげでホーム内まで冷房が効いている駅が多いのがありがたい(空調の効きが悪い駅も時々ある)。なお冷房といえば電車内の冷房は日本とは比べものにならないほどガンガンで、ソウルの弱冷房車でも東京の通常冷房車より涼しいレベル(笑。暑がりとしては、日本もせめてラッシュ時間帯だけでもこのレベルで冷やしてほしいところです。

構内の広告は東京以上にスマホゲーに席巻されている印象。ここに掲示されている中国産の「Forever 7th Capital」というゲームは舞台は東京だし日本の有名声優を多数起用しているし、近いうちに日本にも入ってきますねきっと…。

駅で驚いたのがこれ。どの駅のホームにも必ずと言って良いほどガスマスクが常備されています。日本でいう AED くらいの重要度で用意されている感覚。そういえば地下鉄に乗っていてもそれなりの頻度で迷彩服を着た軍人さんを見かけたし(日本の電車で制服自衛官を見かける機会って基地周辺でもなければそんなにないと思う)、日本との環境や危機意識の違いを感じます。

というわけで下車すると、自動改札を出るときに改札機から「保証金をお受け取りください」というアナウンスが日本語で流れて驚きます。購入時の券売機の言語設定がカードに記録されていて、それに応じた言語のアナウンスが流れる仕組みなんですね。
保証金は自動券売機の横にある払い戻し機にカードを入れることで戻ってきます。でもこれは毎回払い戻しの作業が必要になる上に、電車に乗るごとに 500 ウォン硬貨(約 50 円)が手元に溜まっていくのがちょっとめんどくさい。かといって一日乗車券的なものもないようですし、複数日滞在して地下鉄メインで移動するなら、一回用カードではなく T-money カードを買ってしまった方が断然ラクでしょう。もし今後ソウルに来る機会があれば、次は T-money カードを利用しようと思います。

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