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Canon iNSPiC REC

キヤノンが新コンセプトカメラ「iNSPiC REC」を国内発表しました。

キヤノン、新コンセプトカメラ「iNSPiC REC」を国内発売 – デジカメ Watch

iNSPiC REC

今年の CP+ で参考出展されていた新コンセプトカメラ群のひとつです。Makuake でのクラウドファンディングプロジェクトとのことですが、実はこれ、この 7 月に Indiegogo で海外向けにクラウドファンディングが行われていたもので、三ヶ月近く遅れて日本でもクラファンが始まったことになります。

個人的にはキヤノンの新コンセプトカメラ群には注目していて、全世界の単体カメラ需要がこれだけ落ち込む中で試行錯誤に投資できるのはさすがキヤノンだし、ここからスマホとは異なるカメラの付加価値や楽しみ方が生まれてくるのでは…と期待していました。が、その中でも一番注目していなかったのがこのアウトドアアクティビティカメラこと iNSPiC REC でした。だってコンデジ級センサと単焦点レンズを搭載したディスプレイ/ファインダレスの超小型防水カメラというコンセプトは十年前なら通用したかもしれませんが、これだけ皆が一定以上の性能のカメラ(=スマホ)を持っている中でスマホに劣るカメラを出してどうするの。ファインダレスで撮れる写真の意外性?うーん…。

しかもこれ、Indiegogo ではとっくに Success し、あまつさえ今月から米国で一般販売が始まろうというタイミングでわざわざ日本向けにクラウドファンディング開始とは。まあ今やクラウドファンディングの多くが本来の位置づけとは異なり単なる通販/共同購入ツールになっているのは事実だし、キヤノンが Makuake に出した意図も国内の市場性調査やユーザーフィードバックが主目的なのでしょう。でもなんかこう、新コンセプトの中でも最も作るのが難しくないカメラをこういう段取りで売られると、ものすごく打算的な商売に見えてきて仕方ないんですよね…。あの中なら超小型望遠カメラみたいなマニアックだけど深く刺さるものを出してくれたら、私は日本に来る前に Indiegogo で確保に走ったかもしれないのに。

大手企業でもなかなか失敗が許されない経済環境だから仕方ないのかもしれませんが、このことでキヤノンの新コンセプト群全体がなんかしょっぱいなあ、という印象に(私の中で)なってしまったのは事実です。もっと本気を見せてほしかった。

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