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シグマがフルフレーム Foveon の開発を白紙に

シグマ、開発中のフルサイズFoveonセンサーを白紙に – デジカメ Watch

シグマが開発中だったフルフレーム Foveon センサー(FFF)および搭載カメラの開発を白紙に戻すことを発表しました。

フルフレーム Foveon についてはちょうど一年前に開発を一度仕切り直すことを発表していましたが、今回もう一度センサー仕様から再検討し直すことを決定したとのこと。一年前よりもさらに巻き戻った状況ということになります。一年前の仕切り直しの経緯や理由については当時のエントリーに書いた内容である程度当たっているんじゃないかと思っていますが、もしかするとこの一年は 1:1:1 センサーを何とか実現すべく試行錯誤していたのかもしれません。それがファウンドリとの協業を解消し、センサーの仕様からやり直すということは改めて Quattro 方式のセンサーでフルフレーム化する判断をしようとしている、とかそういうことなんじゃないでしょうか。半導体って理論的に設計できても必要なプロセスルールとゲート絶縁膜技術を持ったファウンドリでなければ製造できないし、さらにそれを一定以上の歩留まりで製造できる必要があるというハードルがあります。そのへんは半導体界の巨人 Intel ですら苦労する世界ですからね。

既存のセンサーを調達して開発するならまだしも、センサー開発から始めるフラッグシップカメラの開発はおそらくセンサー開発に 1~2 年、さらにそれを搭載するボディの開発に 1~2 年かかるはず。センサーや画像処理エンジンの特性がある程度見えないとボディの仕様は決められないはずなので、センサーとボディの開発は(多少のオーバーラップはあるにせよ)同時並行で進められるわけではありません。そう考えると、センサー開発が白紙に戻った時点でフルフレーム Foveon の最終製品が出てくるのにはこれから 3~4 年はかかるとみて良いのではないでしょうか。これがもしセンサーの設計はほぼ完了していてあとは量産技術の確立だけというのであれば、sd Quattro のときのようにまずは APS-C 版を出しておいて、後からほぼ同じボディにフルサイズセンサーを取り付けた FFF ボディを発売するという二段構えにできるところでしょうが。

今回の発表はシグマの公式 YouTube チャンネルを使って行われ、山木社長自らの言葉で説明されました。こういうときに沈黙するのでもプレスリリース文一枚で済ませるのでもなくちゃんと顧客と向き合おうとする山木社長の姿勢には感服するばかりですが、特にこの一年新製品のオンライン発表会などでお顔を見るたびにやつれていっているのが判り、とても気の毒に感じます。現時点で次の具体的な計画に言及されていないところをみると FFF の製品化はシグマにとっては本当に困難で、最終的に開発断念というオプションもあり得る状況なのかもしれません。

しかしこういうなるとシグマ的には一昨年の秋にベイヤーセンサー搭載の fp を発売しておいて本当に良かったと思えますね。fp が最初から新コンセプトを狙ったものだったのか、L マウントアライアンスの結成を受けて FFF の前に L マウント+フルサイズセンサーのカメラの習作として開発したものなのか、あるいは FFF の開発難航が見えてきた時点でリリーフとして企画されたものなのかは不明ですが、結果的に FFF までの売上とユーザーの期待をある程度繋ぐことに成功したわけですから。

いっぽうで先日シグマが海外の認証機関に「fp L」という製品を登録したという情報が出てきています。今後少なくとも 2~3 年は fp とその後継/派生モデルで凌がなくてはならないので、それがどのような製品であれ順当な方向性でしょう。個人的には fp E(E マウント版)が出たりしたら即買いしそうなんですが、L マウントアライアンスの一角にそれは期待できないか…。

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