シグマが fp のバリエーションモデル「fp L」を発表しました。
シグマ、約6,100万画素になったミラーレスカメラ「SIGMA fp L」。税込27.5万円 – デジカメ Watch
SIGMA fpシリーズ用の電子ビューファインダー「EVF-11」。税込8.2万円 – デジカメ Watch
この二年ほど精力的に新製品を出し続けているシグマ。残念ながらフルフレーム Foveon は開発計画が再度リセットされてしまいましたが、その状況を尻目に fp に上位モデルを追加してきました。スペック的な目玉は像面位相差 AF 対応 6,100 万画素フルサイズセンサー。像面位相差 AF はわずか 49 点しかないのでコントラスト AF のみだった fp よりは多少マシになった程度ですが、センサーの画素数には驚きました。これはおそらく fp 同様にソニー製フルサイズセンサーを搭載しているのでしょうが、6,100 万画素というのは今まで α7R IV しか存在しなかったフルサイズ機の最高画素数で、それをニコンでもキヤノンでもなくシグマが搭載してきたというのが驚き。でもこれが 4,500 万画素程度だったら「ふーん」で終わっていたと思うので、一気に最高スペックまで行った戦略は正しいと思います。
また別売の外付け EVF に対応し、背面液晶に代わってこの EVF がチルトできることも含めて fp に足りなかったものが随分潰されてきた印象。あと足りないのはメカシャッターくらい?背面ダイヤル等のスペックに表れない部分も地味に改善しているし、完全に普通に使えるカメラになってきました。また fp L に搭載された新機能の多くは fp にもファームウェアアップデートで後日提供されるとのことで、シグマが fp というプラットフォームを非常に大事に育てようとしていることが伝わってきます。
また私は主にスチル派なのでムービーの機能にはあまり関心がないのですが、スチルモードとムービーモードで UI を切り替える機能がついていたり、外部記録時には DCI 4K(4,096×2,160)に対応したり、fp シリーズ専用ケージを SmallRig と共同開発したり、スチル機として以上に動画機としての実力が高まっているのが印象的でした。これは fp で実際に映像業界から多くのフィードバックがあったということなのでしょう。
実売状況は分かりませんが、外から見た印象としては今のカメラ業界でソニーとキヤノンの次に元気なのはニコンでも富士フイルムでもなくシグマではないでしょうか。fp L は 6,100 万画素だから相当高いのかと思ったら 27 万円前後ということで、現行の fp が 20 万円前後なことを考えるとこれから買うなら fp L しかないでしょう。でも EVF セットだと 33 万円前後になって α7R IV が射程圏に入ってきてしまう、というのが難しいところ。fp L のコンパクトさは唯一無二ではあるのですが。
ちっちゃいカメラ好きとしては初代 fp からずっと気になっているカメラだけど、今さらマウントは増やせないなあ…。fp の E マウント版を出してくれたら迷わず買うんだけど、E マウントでもアライアンス組みませんかね(笑。
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