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東京都豊島区巣鴨のチャンサンマハと羊肉ジャージャー麺

「必殺技、誕生。五郎のモンゴリアンチョップ」

シリンゴル

先週金曜日の放送で『孤独のグルメ Season9』も終了しましたが、私の聖地巡礼はまだまだ。ワクチンも打ち、間もなく緊急事態宣言も明けるとなれば、むしろここからが本番です。

というわけで今回は第 11 話の舞台となった巣鴨エリアにやって来ました。巣鴨と言っても住所的には文京区千石、三田線の千石駅からも遠くない場所です。この近辺には孤独のグルメに出てもおかしくない感じの四川料理の店がありますが、それはまた別の話。
千石の閑静な住宅街の中に突如として出現するモンゴル、それが今回の目的地です。

モンゴル料理店 シリンゴル

シリンゴル

店内は放送後ということもあって満席。私は放送前から予約を取ってあったので大丈夫でした。

今まで見たことのない単語が羅列されたメニューは読んでいるだけで目がチカチカしてきそう。
でも、隅から隅まで羊料理。孤独のグルメの羊料理にハズレなし、個人的にもラムは大好物だが…この羊の群れ。今日はどこをどうとらえよう。

シリンゴル

…と思っていたら、壁に孤独のグルメセットメニューが貼られているのを発見。
こういうの、ちょっとありがたい。

なになに、A セットがチャンサンマハと羊肉ジャージャー麺とボーズ(蒸しまんじゅう)、B セットはさらにミルクティーと冷菜、それにシリンゴルサンドまでがセットになっているのか。
しかも二人前頼むと量が増えて代金は 1.5 倍、これはお得。聞けば A セットと B セットを混在して注文することも可能とか。

よし、じゃあこの A+B セットを軸にアラカルトも足して羊肉フルコースといってみようじゃないか。

シリンゴル

テーブルの上にまず用意されていたのはモンゴルの岩塩の塊と甘くないドーナツ「ボルツク」。
このボルツクをパンやライスの代わりにということなのかな。

割とずっしり、みっちり。
でも確かに、甘くないドーナツ。

シリンゴル

そこにまず、モンゴルの岩塩入りミルクティー「スーテーツァイ」。「ツァイ」ってインドのチャイと同じ語源なんだろうか?

一口飲んでみてもそれほど塩っ気は感じない。逆に削った岩塩を足すと却って甘みが増す感じ。
このミルクティーとボルツクだけでちょっとした軽食かおやつになりそうな勢い。

シリンゴル

ジャガイモとピーマンの冷菜、名前のまんまの一品。

さっぱりめでシャキシャキ、今まであまり食べたことのない味。モンゴル味ってこういう感じなのかな。
でもこの後に出てくる羊づくしの中ですっごく爽やかな存在だ。
羊肉の合間に食べると、ジャガイモの意味が変わる。

シリンゴル

こちらは B セットを二人前頼んだサービスの一品とのこと。特に料理の説明はありませんでしたが、たぶんこれはソンゲンテマハンホーラッグだと思われます(調べた)。
見ての通り羊肉とネギを塩ダレっぽいので炒めたオーソドックスな内モンゴル料理。見た目に違わずガツンと来る濃い味で、日本人的には白い飯が欲しくなる。

シリンゴル

そしてここでいきなりメインイベント、チャンサンマハのご登場。
おお~、おいでなすった。

これで三人前、かなりのボリューム感。
これだけの肉の塊を見ると、もう食べる前から幸せだ。

シリンゴル

いざ。

ワイルドな形状のナイフで骨付き肉に刃を入れていく作業がちょっと愉しい。
肉を切るのもいいけど、骨にこびりついたスジをこそげ落としていくのもなんだか気持ち良い。
ビニール手袋がちゃんと用意されていて、手指がギトギトにならずに済むのがありがたいじゃないか。

うん、よしよしよしよし。
さてと、いただきます。

シリンゴル

噛み応えのある力強い肉!これはうまい。
ラムじゃなくてマトンだからこれだけパワフルなのか。

脂のうまみ、それに噛めば噛むほど肉そのもののうまみが溢れてくる。
自分で削った岩塩で肉の風味を引き立てて良し、タレで味をつけても良し。

最初は箸で食べてたけど、途中からたまらず手づかみに変更。
このワイルドな感覚…俺は今、モンゴルの大草原を駆け抜ける遊牧民だ。

シリンゴル

続いてはシリンゴルサンド。
孤独のグルメセットはしっかり仕込みがされているのか、どんどん料理が運ばれてきてテーブルの上がなんだかすごいことに。

薄い皮の上にいろんな具材や甘味噌を乗せて、最後に巻いて食べる。
確かに北京ダック風。

シリンゴル

羊肉を軸に、白髪ねぎ、玉子、春雨、キュウリがそれぞれの役割を果たして、さらにそれらを甘味噌が一つにまとめている。
うんうん、これはうまい。肉と野菜、投打が噛み合った野球チームのようだ。

これは好きです。この甘味噌の深みのある味、ちょっとクセになりそう。

シリンゴル

ショルラッグ(羊肉の串焼き)。

チャンサンマハとはまた違った、スパイスの香りと刺激が羊のうまさを引き立てる。
串から直接食らうと、またしても自分の中の野性が目を覚ます。

このまま、この羊肉の螺旋の中を無限に回り続けていられそうだ。

シリンゴル

バンシ(羊肉水餃子)。

見た目は中華でよく見る水餃子だけど、羊肉が入っているだけで風味が違う。しっかりと味のついた羊肉のおかげで、何もつけなくても十分うまい。
皮がモッチモチなのもイイ。同じ羊肉でも、調理の仕方によって表情が全く異なって、どれもおいしい。

シリンゴル

さらにボーズ(羊肉蒸し饅頭)。蒸し饅頭っていうより羊の小籠包だなこれは。

見るからにおいしそうなコレに、黒酢をつけていただきます。

シリンゴル

あっつ!!でもうまい。

モチモチの皮の中から決壊するように溢れてくる肉汁。口の中を火傷しそうだけど、それも甘んじて受け入れられるうまさ。
羊ならではのこのクセがいい。力強い匂いと味。

さっきの水餃子とはちょっと方向性が違って、どちらもうまい。おかわりしたくなる。

シリンゴル

最後はジャージャー麺、グルグルかき混ぜていただきます。

甘味噌を応用した肉味噌が、実にコク深い。
手打ちっぽい麺と絡んで、えもいわれぬうまさ。

フビライ=ハンによってほぼ支配されたユーラシア大陸のように、今日の俺の臓腑は羊肉に制覇された。

シリンゴル

ああ…うまかった。
こんなに羊肉づくしで腹一杯になった体験、後にも先にも覚えがない。

帰路につく自分の身体から羊の匂いが立ち上っている自覚はあるけど、今はそれが不快じゃない。
臭みのないラム肉がなんだ、肉の香りや風味を楽しんでこその羊肉じゃないか。

ディープなモンゴル羊料理、腹の底から堪能させていただきました。
ごちそうさまでした。

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~10&原作
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ『孤独のグルメ』 ...

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