先日福岡に行った際、少し時間があったのでソニーストア福岡天神を訪問してきました。
ソニーストアは銀座・大阪・名古屋はそれぞれ何度も入ったことがあるけど福岡天神は今回が初めて(あと札幌も未訪)。天神の繁華街の路面にあるんですね。
ストア自体がどんな感じなのかにも興味あったのですが、ついでに現在購入検討中の新 BRAVIA の展示も見てきました。まさか銀座でなく福岡で見ることになるとは思っていませんでした(笑
個人的に大本命だと思っているミニ LED モデル、BRAVIA X95K シリーズ。iPad Pro 12.9inch モデルにも使われているバックライト技術がミニ LED です。従来も直下型 LED バックライトの部分駆動で液晶のコントラストを向上させる技術はありましたが、その直下型バックライトをより細かく配置して制御の単位を小さくし、緻密な明暗表現をしようというのがミニ LED。この先にはさらに各画素(の RGB それぞれ)自体が LED 化された「マイクロ LED」が出てくるためミニ LED はあくまで過渡期の技術ですが、今製品化できる技術の中で画質/コスト/製品寿命のバランスが最も良いのがミニ LED だと思います。
このミニ LED バックライトを搭載した BRAVIA X95K シリーズの実機は一目見ただけで従来の液晶テレビとはコントラストが違うことが判ります。黒が綺麗に沈み込み、明暗差がハッキリ。これ、単体で見て OLED だと言われたら信じてしまうんじゃないですかね。
展示機は画質モードがダイナミックになっていてドギツい印象でしたが、スタンダードに変更したところちょうど良い感じになりました。今使っているテレビが 15 年前の 2K モデルだからってのもあるけど、十分以上に満足できそう。
隣にある OLED モデルに比べるとディスプレイの表面処理が異なるようで、ちょっと映り込みが気になる OLED とは違ってミニ LED モデルは弱めのアンチグレア~ハーフグレアという感じ。我が家はテレビの横がすぐ窓で朝方はテレビが見にくいので、これくらい映り込みが気にならないほうがありがたい。
ただ直下型 LED バックライトだから必然的に厚みは多少あります。OLED モデルの驚異的な薄さと比べると少し野暮ったいようにも思いますが、今使っているテレビは CCFL(蛍光管)バックライトだからもっと分厚い。それよりは幾分薄くなるから十分です。
そしてミニ LED モデルの隣には QD-OLED モデル A95K シリーズも置いてありました。
ミニ LED モデルを見て「これでいいじゃん」と思っていたのですが、QD-OLED を見てしまうとさすがに差を感じますね。さっきまで十分コントラストが出ていると思っていたのに、QD-OLED と比べるとミニ LED はコントラスト差の激しい部分の輪郭がぼんやり明るく(フレアっぽく)見えてきます。
それに対して QD-OLED モデルは画素単位で発光制御しているためミニ LED よりもさらにパッキリクッキリしたコントラスト。それだけでなく、なんか色がすごく濃い。従来の WRGB OLED と比べても明確に濃い。原色がより鮮やかに見えるだけでなく、中間色やパステルカラーも濃厚に感じます。WRGB OLED はそれだけ白色ドットの明るさに発色が引っ張られていたということなのでしょう。ただ、今までのテレビの発色に見慣れていると QD-OLED の色はちょっと濃すぎるようにも感じます。これを好ましく感じるかどうかはどんなコンテンツを見るか、とどんな画質が好みか、によるでしょうね。
QD-OLED モデルのほうが画質は確かに上で、さらに薄いと良いことづくめだからあえてミニ LED モデルを選ぶ理由がないように思えますが、やっぱり私は OLED の寿命が気になります。テレビ用の OLED パネルの寿命が一般的にどうか、はまだ OLED TV 自体が普通に売られるようになって 5 年程度だからまだ何とも言えません。が、スマホ用の OLED ディスプレイで 3~4 年で映らなくなった事例も見るし、長く使うにはどうしても不安が拭えません。ソニーストアの延長保証(最大 5 年)の範疇でどんどん買い換えていくなら問題ないでしょうが、ウチは多分 10 年は使うからなあ。
まあ、ミニ LED モデルでも OLED と隣り合わせで見比べなければ全く不満のない画質だし、私はやっぱり今回はミニ LED モデルを選ぶつもりです。
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