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岐阜県下呂市のとんちゃんとけいちゃん

「とんちゃん、けいちゃん。この二人への恋心は誰にも止めることができない」

下呂

大晦日スペシャルの放送を前に、引き続き今日も『孤独のグルメ Season10』の聖地を追いかけていきます。残すところは第 6 話の岐阜と第 8 話の富山。今回はまず岐阜県下呂市を訪れました。

東京からだと下呂まで行くのってけっこう大変。いったん新幹線で名古屋まで出て、その後高山本線に乗り換えて下呂へ。今回の目的地である上呂駅は特急列車が停まらず、かつ各駅停車の本数も極端に少ないため、私は下呂で下車しました。あとの交通手段はバスかタクシーというところですがバスも一時間に一本しかなくタクシーでも片道五千円近くかかってしまうということで、私は下呂駅周辺でレンタカーを借りて移動。折しも北陸地方を大雪が襲った直後でしたが国道沿いには積雪はなく、半ペーパードライバーの私でも安心してドライブできました。

大安食堂

高山本線と併走するような国道 41 号線をひたすらまっすぐ走っていくと、大きな看板が目に飛び込んできます。豚ちゃん、鶏ちゃん、定食各種あります、さらにダブルで「ご飯おかわり無料!!」推し。このあたりは鉄道よりもクルマ文化だろうし、長距離ドライブでお腹が空いたところにこの看板は強烈な吸引力を放つだろうなあ。

下呂名物の「けいちゃん」って初めて知ったけど、下呂駅の周辺にも「けいちゃん」の看板はいくつか見かけたから本当にここの名物料理のようですね。

大安食堂

大安食堂

おお~、むちゃくちゃナイスなたたずまい。
どどーんと「大衆食堂」の文字がいいじゃないか。大安ってのも幸先が良い。

では、入ってみようじゃないですか。

大安食堂

店内。ちょっと広めのホールにテーブルごとにコンロがあって、その上で肉を焼いて食べる…という意味では去年の大晦日スペシャルに登場した松阪の前島食堂をちょっと思い出す。
私が 11 時頃に着いた時点ではまだ空いていましたが、その後どんどんお客さんが入ってきてあっという間にほぼ満席に。家族連れだったり長距離トラックの運転手らしき人だったり、部活の高校生ご一同様だったり幅広い。きっとみんなお腹を空かせて来たんだろう。

大安食堂

ガッツリ系食堂としては正しすぎるメニューの数々。下呂名物のけいちゃんよりもこの店オリジナルらしきとんちゃんが一番人気なのね。でも『孤独のグルメ』的には豚バラこそ大正義、王道中の王道。

大安食堂

ショーケースに並ぶ一品料理とサイドメニューたち。こちらも定食屋の王道が中心だけど、ニジマスの甘露煮なんてあるのがいかにも岐阜っぽい。食べるものを決めてきていなかったら、このニジマスを肴に日本酒をクイッといった上で下呂の温泉に浸かりたいところだ。

大安食堂

注文後、思っていたよりも早く鉄板が運ばれてきました。
もちろん井之頭五郎と同じくとんちゃん、けいちゃんのダブル定食。鉄板の上で俺の肉たちが渋滞している、なんとも壮観。

初心者の俺は、まずしっかり肉たちと向き合い、追加注文はそれからだ。

大安食堂

定食のご飯と味噌汁、冷や奴にお新香。五郎が頼んでいた生卵は最初から注文しておきました。

文字通り、お膳立ては整った。
ようし、いただきます。

大安食堂

まずは、とんちゃん。

豚、厚め。ずっしりした噛み応えのあるところに甘辛の味噌ダレ、期待したとおりのうまさ。
濃いめの味付けにキャベツとタマネギの甘みが重なるとさらにイイ。

大安食堂

けいちゃんもいい。
味付けは似てるが、こっちはやっぱりスレンダーな味。
鶏肉のプリッとした食感も豚バラとは好対照で、とんちゃんと行ったり来たりを楽しみたくなる。

けいちゃん、とんちゃんダブルで大正解。

大安食堂

生卵にくぐらせてすき焼き風に。
こうすると目先が変わって、また新鮮な気持ちでとんちゃん、けいちゃんが楽しめる。

どちらも言ってみればごくシンプルな肉野菜炒めなのに、味付けと食感でこうも奥行きが出るものだとは。

大安食堂

味変といえば一味、これをかけるとまたグッといい。味噌にはやっぱり一味が似合う。
甘辛味噌の「辛」の側面を強化してやることでさらに白飯が進む。

食べれば食べるほど、とんちゃんけいちゃんどっちも好きだ。俺はどうしたら良いんだ。

大安食堂

ゴローなら絶対これはやるでしょうと思っていた、けいとん TKG(卵かけご飯)。
食べる前からうまいことは判っていたが、それを超えてウマイ。味噌ダレがちょっと煮詰まったのを生卵に混ぜるのがミソなんだろうなあ。

というわけでとんちゃん、けいちゃんこれにて完食。
しかしここで帰るわけにはいかんだろう。

大安食堂

追加注文はマトンそば(マトン+そばトッピング)。
とんちゃん、けいちゃん、牛ちゃんはあるのにマトンは「羊ちゃん」ではなくマトンなのには意味があるんだろうか。ちなみにマトンと言いながら使っている肉はより高級なラムらしい。

おお…とんちゃん、けいちゃんとはタレが違う。「ちゃん付け」じゃない所以はここかもしれない。
この濃いタレの焼きそばは、やばすぎる。
鳥取のホルモンそばもうまかったけど、こいつもかなりだ。

ただ、タレの味わいが濃厚すぎてそばだけじゃちょっと受け止め切れていない気もする。
私はさすがにやめておいたけど、五郎がご飯をおかわりしてキムチを追加して「マトキム丼」を自作した気持ちが分かりました。このタレには白い飯が必要だ。

大安食堂

はぁ~、大満足。
放送を見たときには、一人でとんちゃんとけいちゃんとマトンそばを一食で食べきる自信がなかったけど、全然いけてしまったのには我ながら驚いた。

こういう食堂で食べる定食がしみじみとうまいことこそが、ありふれた幸せってやつなんだろう。
岐阜に来て、飯を食って、自分が日本人であることをおいしく懐かしく思い出したよ。

ごちそうさまでした。

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