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西荻窪 モロッコレストラン tamtamu その 4

「もろ、モロッカンって感じ」

ドラマ『孤独のグルメ Season5』に登場した西荻窪のモロッコレストラン tamtamu に久しぶりに行ってきました。ドラマの初回放送(2015 年)から実に 8 年が経過し、私が前回訪問してからも 5 年ぶり。お店の方は 2020 年の 3 月、つまり COVID-19 の諸々が始まった頃に同じ西荻窪エリア内の別店舗に移転し、新店舗に行ってみたいとずっと思っていたのでした。

新しいお店は以前の店舗があったのと同じ中央線の線路沿いで、以前より少し駅側。西荻の飲み屋街を通り抜けていくのは変わらないけど、ちょっとだけ行きやすくなりました。

モロッコレストラン tamtamu

以前の店舗は狭い場所にぎゅうぎゅう詰め、だけど店内がほぼ全て手作り感あふれるモロッコ装飾ですごく雰囲気がありました。新しいお店はテーブルの間隔も広くゆったりとした雰囲気に。品良く落ち着ける感じで、これはこれでいいですね。

メニューはほぼ変わらず、タジンやクスクスといった代表的な料理を軸にモロッコらしい品が揃っています。

まずはビールから。モロッコ産のビールもあったけど暑いから飲み慣れたビールをグイグイ行きたくて黒ラベルで始めます。
生じゃなくてジョッキの黒ラベル、なんか久しぶり。でも喉が渇いていたのでまるで蒸発するようになくなっていきます。

お通しは茄子をカレー風味のスパイスで浸した冷菜。
ただでさえおいしい旬の茄子がカレーソースを吸い込んで、すごくいいビールのつまみになる。

この店に来たらこれは外せない、ハリラスープ。

ほわーっと優しい気持ちになれる、とろみがあってふくよかな味。は~、落ち着く。
このスープ、やっぱり相当いいぞ。

こちらは今回初めて食べた「ルビア」。白インゲン豆のトマトソース煮込み、ラムチョリソー入り…という感じの一皿。
メインは白インゲン豆のはずなのに、このラムチョリソーがメチャうまい。ラム肉だから普通のチョリソーよりもパンチがあって、完全にビール不足に陥ります。

そんなわけで飲み物はワインに移行。「アイ・スアラ ルージュ」という赤ワインをボトルで頼んでみました。
以前来たときも思ったけど、モロッコワインっておいしい。やっぱりフランスやイタリアとは反対側とはいえ、地中海に面しているから良い葡萄が育つんだろうか。でもヨーロッパのワインほど気取ってなくて、料理と合わせて気軽に飲める感覚がある。

ベルベルオムレツ。ファンシーなネーミングとは裏腹にほっこり、しみじみするおいしさ。
オムレツの中に野菜たっぷり、そこにスパイスの風味を感じます。まさにモロッコの、おふくろの味。

そしてこの店に来たら少なくとも一つはタジン料理を食べずには帰れない(ベルベルオムレツもタジン使ってたけど)。今回は「グリーンピースと牛肉のタジンを頼んでみました。

ゴロゴロ野菜と牛肉がスパイスのスープに浸り、お互いがお互いのうまみを引き出し合っている。
しかも大半が野菜、というのが食べ過ぎの罪悪感を帳消しにしてくれるのもいい(笑。

料理のおいしさにワインが足りない。そんなわけで白ワインを追加、こちらは「ウレド・タレブ ブラン」。
赤ワインと白ワインを頼む順番が逆だったような気もするけど、スパイスの刺激を受けた口をこの白ワインが冷ましてくれるのが心地良い。

さらにツファヤとラム肉のクスクス。「ツファヤ」というのはレーズンとタマネギを煮込んで作った甘めのソースらしい。

これまたゴロゴロの野菜たちと、じっくり煮込まれたラム肉のうまさ。そしてそれらと一緒に食べるクスクスがまたおいしい。
ツファヤってちょっと想像できなかったけど、こういう味かー。スパイスとの相乗効果で料理のうまみを増してくれる、いい働きをしている。

最後の一皿は三種のハーブとレモンのローストチキン。オーソドックスなグリル料理ながら、三種のハーブ…中でもクミンの香りが食欲を刺激する。
ラムも牛肉もおいしかったけど、このチキンも負けずにうまし。レモンの香りと酸味がまた新たな気持ちで料理に向かわせてくれる。

ひっさしぶりに来たけど、変わらずおいしかったなあ。大満足ですよ。
アフリカを旅する機会があったらどこに行きたいかと問われたら、迷わずモロッコと答える。この店に初めて来てから、そう確信できるくらいモロッコ料理が好きになりました。

以前食べたラム肉のハンバーグとかブリックもおいしかったんだよなあ。思い出したらまた食べたくなってきてしまった。
ハリラスープだって何回飲んでも飽きないし、これはまた来るしかないですね。

ごちそうさまでした。

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