5 月のレッドブル離脱発表以来その動向が注目されていたカーデザイナー、エイドリアン・ニューウェイのアストンマーティン F1 チーム加入が正式発表されました。
移籍先は他にもフェラーリ、メルセデス、ウィリアムズなどが噂されていましたが、個人的にはアストンの可能性が最も高いと考えていました。「イギリス国内で仕事ができる」「チーム内の政治に振り回されない」「大きな裁量権が与えられる」というニューウェイの条件に最も適合しているのはアストンでした。オーナーであるローレンス・ストロールがほぼ全ての決定権を持ち、勝つために設備や人員へも惜しまず投資する現在のアストンは黎明期のレッドブル・レーシングに酷似しています。レッドブルのお家騒動に嫌気して離脱したニューウェイなら「キャリアの最後にフェラーリと仕事をしたい」というモチベーションでもない限りアストンを選ぶだろうと思っていました。もちろん、2026 年からホンダが PU パートナーとなるチームにニューウェイに来てほしいという願望も半分ありましたが(笑。
これでアストンマーティンは最新のファクトリーとホンダのワークスパワーユニット、チャンピオン経験者であるアロンソ、に加えて優勝請負人たるエイドリアン・ニューウェイまで獲得したことになります。悲願のチャンピオン獲得に向けてあと足りないピースは二人目の優秀なドライバーくらいでしょうか?正直言ってチャンピオンを目指すならもうランス・ストロールのことは諦めた方が良いと思うのですが、ローレンスが自分のチームと息子のどちらを優先するかが鍵になりそうです。あとは老練のアロンソといえど近年は衰えが見える瞬間もあり、2026 年にどれだけ自身のコンディションを保っていられるかもポイントでしょう。
日本人的にはこのチームで角田裕毅が表彰台の中央に立つところを見たいのが本音です。が、ランスの扱いがどうなるか分からないし、仮にアロンソが 2026 年を最後に引退するとしてもそのシートを狙うドライバーはかなり多いはず。特にマクラーレンのノリスとピアストリの関係が悪化してどちらかが離脱、フェラーリがハミルトン中心のチームになってルクレールが離脱、あるいはレッドブルからフェルスタッペンが勝てるクルマを求めてアストンに来る可能性だってあります。角田には彼らを押しのけてでもアストン・ホンダのシートに選ばれるくらいのドライバーに成長してほしいところ。
ともかく 2021 年以降の F1 を席巻してきたニューウェイとホンダのジョイントが 2026 年以降も見られることは喜ばしい限り。私も 2026 年にはブリティッシュグリーンのウェアを着て鈴鹿に立っている可能性がさらに高くなりました。
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