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F1 サウジアラビア GP 2025

ピアストリが破竹の3勝目でランキング首位浮上。レッドブル角田裕毅は1周目に接触リタイア|F1サウジアラビアGP決勝

日本からの三連戦の最後のレースであるサウジアラビア GP。鈴鹿からまだ二週間しか経ってないのになんかもう一ヶ月以上前のことのような気がするんですけど…。

そのサウジアラビアは下馬評通りマクラーレンの勝利に終わりました。が、内容は事前に予想されたようなマクラーレン圧勝とはいかないものでした。

■マクラーレン

ピアストリが予選 2 番手からの逆転優勝。バーレーンに続けての勝利で、今シーズン早くも 3 勝目。ついにドライバーズランクでノリスを交わして首位に立ちました。
レースでは一貫して落ち着いていましたね。フェルスタッペンとの差が思ったほどはつきませんでしたが、引き離せなかったというよりはペースをコントロールしていたように見えました。まるでチャンピオン経験者のような安定感、私は今季はこのままピアストリが戴冠するだろうと予想しています。

ノリスはフリー走行からずっと速かったのに予選 Q3 でまさかのクラッシュ、決勝は P10 スタートから 4 位まで上げるのが精一杯。角田とガスリーのリタイヤがなければもう少し苦しんでいたはずです。ここ一番という局面でのノリスの脆さはピアストリとは対照的で、何かブレイクスルーでもない限り大きくは変われないんじゃないでしょうか。
個人的に興味があるのはマクラーレンがどのタイミングで片方のドライバーを優先する決断を下すのか、あるいは最後まで本当に対等に扱うのか、です。夏休み前までに優先順位を決めれば(そしておそらくピアストリ優先になる)ドライバーズチャンピオンは確実に獲れるでしょうが、そうしなかった場合はフェルスタッペンに付け入る隙を与えそう。

■マックス・フェルスタッペン

予選ではマクラーレンがフロントロウを独占するだろう…という誰もが予想した展開を覆し、まさかのフェルスタッペンがコースレコードで PP 獲得。クルマのポテンシャルを限界まで絞り出した、先日の鈴鹿での予選に続いて今回の走りにも痺れましたね。そしてこの予選アタックに角田がトウ(スリップストリーム)を与えて貢献したことも見逃せません。アレがなければ PP はピアストリだったことでしょう。

しかし決勝ではスタート直後にピアストリに並びかけられ、コースオフしながらポジションを守ったという判定でフェルスタッペンに 5 秒ペナルティーが科せられます。ああいった不利な局面で強引なやり方に出るのがフェルスタッペンというドライバーなんだよなあ…。まあ、あそこでピアストリに譲っていたらそのまま逃げを打たれていただけだろうし、5 秒ペナを受けてなお 3 位以下のドライバーに脅かされることもなかったので、ペナルティーが出ない方の可能性にワンチャン賭けたのは間違ってはいなかったと思います。

マックスにとって嬉しい誤算は、週末をかけたセットアップ改善を経て決勝レースではマクラーレンに勝てないまでも大きく離されるほどの差はなく、一方でメルセデスやフェラーリよりは(少なくともこのジェッダでは)速かったという点ではないでしょうか。これはドライバーズチャンピオン防衛に向けての収穫と言えます。

■角田裕毅

レッドブルに移籍してこれが 3 戦目のグランプリでした。フリー走行では FP1 終盤にクラッシュを喫する場面こそあったものの、着実にセットアップを進めて予選 Q2 まではずっとフェルスタッペンに近いタイムを出し続けていました。Q3 ではタイヤの熱入れに失敗してタイムが伸びず 8 位。ウォームアップがうまくいっていればトップ 6 には入れたんじゃないかとは思うけど、鈴鹿からの予選順位は 12→10→8 と順調に上がってきているし、フェルスタッペンにトウを与えて PP 獲得のチャンスを作ったから十分に仕事はしたはず。角田自身がチームラジオで「Step by step で改善し続けていこう」と言っているとおり、焦らず確実に課題をクリアしていけばいいんですよ。次のお題はもちろん予選でのウォームアップですね。

で、8 番手スタートから上げていくだけとなった決勝レースですが…オープニングラップでまさかのガスリーと接触、0 周リタイヤ。日本時間の深夜開催のレースで序盤リタイヤされると試聴モチベーションが激下がりするから勘弁してほしい(泣
個人的にはあの狭いコーナーに並んで入ろうとしたガスリーがちょっと無茶だったんじゃないの、という気はしますがまあ客観的に見てレーシングインシデントですね。角田はレッドブル昇格以降無駄な接触を避けてとにかく RB21 での走行距離を稼ぐべく、オープニングラップではあまり無理をしていません(バーレーンでもオープニングラップのアプローチがかなり保守的に見えた)。今回も前方を走るのがバーレーンで当たったサインツだったこともあり、やや慎重にターンインした結果ガスリーに並びかけられてしまったように見えました。事故を避けるべく慎重を期した結果事故に遭うという皮肉…。今回は順当に走っていれば 6~7 位あたりは獲れていたと思うから残念だけど、それ以上に RB21 での 50 周分の走行機会をフイにしたことが哀しい。

でも気持ちの切り換えが早いのが角田の良いところでもあります。今後イギリスに戻って RB19 を使った旧車テストをするとのことなので、ここで「レッドブルのマシンの理想的な状況」を体験できるのは大きい。二週間後のマイアミで、RBR にさらに馴染んだ角田が見られることを楽しみにしています。

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